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758話 ルフレとクママの力


 ファウの能力の確認は終わった。


 思った以上の超強化だったな。さすがexスキルである。


「フムー!」

「次はルフレか?」

「フム!」


 やる気満々のルフレが自ら前に出てきたので、そのままスキルを見せてもらうことにする。


 とは言え、醸造とか発酵強化とかの生産スキルばかりなんだよね。


 唯一追加された戦闘スキルが、杖術だ。


「このスキルって、攻撃ができるようになったのか?」

「フム」

「え? できないの?」

「フム!」


 どうやら、相変わらず攻撃はできないらしい。ただ、今まで以上に防御力が上昇していた。素晴らしい杖さばきで、複数のワイルドドッグたちを華麗にさばいている。


「ガウ!」

「フムム」

「ガガウ!」

「フームー!」


 杖を使って敵の突進や牙をいなし、クルリと回って体勢を入れ替えるのだ。なんか、達人のような落ち着きさえ感じさせる。


 一見地味なようだが、これは相当な強化であろう。


 守りが上達したことで、今まで以上に生き残れるようになったのだ。回復役のルフレが生き残ってくれれば、それだけパーティの継戦能力も上がる。


 それに、ルフレに回復を任せれば、俺が攻撃をしやすくもなるしね。


 さらに、ルフレの水魔術の発動速度が上昇しているようだ。杖に関すること全般が強化されたってことらしい。


 これは、思っている以上にいい強化かもしれない。


「フームムー!」


 何より、杖をドヤ顔で振り回すルフレ、可愛いしね!


「で、最後はクママだな」

「クマ!」


 他の2人がメチャクチャ褒められていたからか、クママも相当やる気だ。


 腕をグルグルと回し、いかにも凄い攻撃しますよって感じを醸し出している。パワー系キャラの仕草としては100点満点だろう。


 手ごろな敵を探し、クママに攻撃をしてもらう。まずは大爪撃からだ。


「クマママー!」

「おお! 爪でっかー!」

「クマー!」


 スキル名の通り、クママのぬいぐるみハンドから飛び出した爪は大きかった。見るからに太くなり、長さも30%くらい伸びたかな?


 しかも、鋭利さもより増している。陽光が反射するギラリとした光は、非常に剣呑だ。


 今までは見るからに爪って分かる素材だったけど、今は金属にも見える。


「クーママー!」


 そんな巨大な爪を豪快に振り回し、あっという間に敵を片づけるクママ。


 自身が大きくなったうえに爪も伸びたことで、射程が今までの倍近いだろう。


 しかも、敵を複数体同時に攻撃できている。ダメージよりもその攻撃範囲の成長が、この大爪撃の真骨頂なのかもしれなかった。


 毒爪・上級に関しては、正直まだ分からん。爪から滴る毒液の量が増えたくらいにしか見えないのだ。


 手加減してワイルドドッグにぷすりと刺してもらったりしたけど、爪のダメージも大きいせいであまり毒を検証できんし。


 ただ、掲示板を確認してみると、相手を毒状態にする確率が増し、猛毒にパワーアップしているようだと書いてある。


 きっと今まで以上に、相手のHPを削ってくれるだろう。


 養蜂上手、昆虫殺しに関しても、まだ真価が分からない。


 養蜂上手はハチミツの採取量や品質が上昇し、昆虫殺しは昆虫系モンスターへのダメージ上昇ということは分かっている。


 これも、そのうち活躍してくれるだろう。


「検証といいつつ、クママの能力はあまり分からんかったな」

「クマー」

「まあ、そんな残念がるなって。明日はブラッドオーガ戦もあるし、そこで活躍してくれればいいさ」

「クマ!」


 ボス戦のことを考えると、3人が進化したのは良い材料だ。皆、戦闘力が上がっているし、きっと頑張ってくれることだろう。


「さて、あとやれることは……」


 回復アイテムは十分ある。だったら、防具かな? スノウサッカーの素材もあるし、クママの装備を更新してもいいかもしれん。


「素材を色々手に入れたし、ルインに装備を作ってもらいに行くか!」

「クマ!」


 スノウサッカー以外にも、色々な素材が溜まっている。これを使えば相当強い装備が作れるはずなのだ。


 そんなことを話していたら何やら、大きな叫び声が聞こえた。


「それ! わたしやるー!」

「え?」


 振り返ると、ゴスロリ服の少女が立っていた。


「白銀さん! モンスターちゃんの装備作り! やりたいです!」

「お、おお、シュエラか」

「うちの馬鹿がいきなりすんません」


 そこにいたのはあざと裁縫士のシュエラだった。地味顔皮革職人のセキも一緒だ。


「白銀さん! 私にやらせて! お願い! お願いぃぃ! 超特急でやるから!」

「お、おう。いいもの作ってくれるなら、別にシュエラでも構わんけど……」


 むしろ、シュエラレベルの裁縫士が自分からやってくれるなら有難い。


「やた!」

「ちょーっと、待ったー! 聞き捨てならないな!」

「え?」


 なんか、ハイウッドまで現れたんだけど!


親知らずを抜いたのですが痛みが治まらず、執筆が少々遅れてしまっています。

大変申し訳ありませんが、1度飛ばして次回更新は24日とさせてください。

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― 新着の感想 ―
[一言] お大事に
[一言] 新たなスキル使いやすそうですねー。 やっぱり気配コロして傍観者になってたな皆。 スキあらば売り込むことは悪くはないけど、見守り隊が動く前に話がついたと思ったら、ちょっと待ったコール。 さあど…
[一言] 専属モデルの権利で一稼ぎ出来そうだ
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