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第160話 とあるダンジョンマスターの記憶3

 あれからあの少女は毎日のようにダンジョンへ現れた。多少は戦闘にも慣れてきたようで2階層の突破は早かった。まあここは区切られていない一つの部屋のようなものだからな。ボスさえ倒せばすぐに先へと進める。少女は運がいいのか悪いのか2階層へきてすぐボスと遭遇し驚き、そして持っていた爆発するアイテムを投げつけた。ボスは一撃で倒され目の前に3階層への入り口が開く。何が起こったのかわからないまま少女はすぐに3階層へと進んでいくのだった。


「順調といえば順調なんだが…もう少し戦闘経験積まないと後が困るぞこれは」


 モニター越しに少女を眺めていると、そのまま少しの間3階層をうろつきそして帰っていった。また2時間くらいだろうか…そのくらいたったころ再びやってきて3階層の探索を始める。どうやら探索のための準備をしに戻ったみたいだ。

 魔物を見かけると積極的に戦闘を行い相変わらずの杖で殴り掛かる。少しはお金もできただろうに武器も新調しないし、1階層の宝箱から出た装備をそのまま着用している。もしかしなくても気に入ったのだろうか? まあ本人の趣味だとしたら止めようもないので仕方がない。というか元から声もかけられないのだからどうしようもないんだったな。


 どのくらい時間が経過しただろうか…そろそろ流石に帰るころだろうと思う。だが何を思ったのか少女はダンジョンの中でテントを張り始めたじゃないか…


「おいおいおい… 一人で野営とか無理があるだろう?」


 その様子を眺めながら俺は相手に聞こえもしないのについ声を上げた。視線はいまだテントを張り続ける少女を眺めながら… いやほんと中々頭が痛くなる光景なんだわこれ。1人なのに野営とか普通に考えて普通じゃないと思う。

 折角少しだけ見直したところにこれだ。本当に目が離せないな。というかこのまま居座られたら俺は心配で休むことが出来ないわけなんだが…さて、どうするかな。


「お、ああなるほど…それならまあ多少はいける…かな」


 少女はテントの設置を終えると魔法の詠唱に入った。その魔法は2種類。敵意を持った生き物が近づくと音が鳴るものと認識を阻害するものだ。たしかにこれならある程度安全が保てる。だが、あくまでもある程度なのだ。相手に気が付かれてしまって数でまとまってこられてしまったらどうするつもりなのだろうか。1人でたくさんを相手には厳しいだろう。


「…っち」


 俺は舌打ちをするとパネルを呼び出し操作する。一定時間この通路に魔物を通れなくしておいた。これだけの操作でもかなり魔力を使用するので簡便願いたいのだが、このダンジョンを攻略しようと頑張っている唯一の存在を簡単に失うのは後味が悪いからだ。


「後で全部まとめて文句言わなきゃやってられないぞ!!」


 そんなことを口にしながらも俺の手はパネルの操作するのを止めない。これが俺の初めてのダンジョン攻略者にたいしてのサポートだった。

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