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百花繚乱  作者: 桜 月夜
1章 光は誰よりもはやく
3/8

絶対的な蒼

4月19日大幅修正。

今回は長編回です。

そして先輩から告げられた火の曜日。


この日からお仕事って聞いてたけど何するんだろう?演習場で実力テストとかかな。



「トラン~今日何すると思う?私は模擬戦闘訓練!!!」



トランと私は新人ということもあり相部屋で共同生活を送ることになっている。


でもそれは建前で多分過酷な仕事で心が折れないようにするためだと思うんだけど…


まぁ楽しいからいっか。



「私はいっそいきなり任務とかかなぁ。ないとは思うけど…」



トランは初めてのお仕事ということもあり大分不安そうにしながら長髪をピンでまとめていた。


完全武装で来いっていう連絡だったっからってトランは発想が大げさだなぁ。



「さすがにないって(笑)」











ってそんなことを思っていた時もありました。



この隊の隊長である有栖川今宵(ありすがわこよい)、コードネーム;アリスの今日の指導役様は開口一番こうのたまった。



「今日はⅯ型を狩りに行くわよ」



それだけ言い放つと問答無用でドーム外に連れていかれ今に至る…








っ…現実逃避してる場合じゃない!?


今戦闘中のⅯ-9は知性が高く罠などにも愚直にはまることはない。名前付きやSー9の連結隊(コネクタ)とは違い相手の罠を解析し逆に利用するほどではないのが救いかな。


アリス先輩はあくまで監督してるだけだから戦闘に参加はしてくれないし、トランはまだ混乱してるからどうしよっかな?



おっと!そんな風に考えてる場合じゃない!



Ⅿ-9型の左腕部から吐き出される弾丸に逃げ場を制限されつつ振るわれる大剣を避ける。


油断をした瞬間腕が飛ぶという幻覚が見えるほどの激しいラッシュをはじきつつ私の能力である≪全てを編むもの(アラクネ)≫の粘糸と弾力糸を使い分けつつ罠をはりめぐらせていく。


粘糸で足をひっかけて完全に私にターゲットが来たことを確認しつつ



「トラン!!!私が注意を引き付ける!その間になんかいい感じに頼んだ!」



アリス先輩もいるしこれくらいの無茶ぶりはゆるされるでしょうっっっ…


トランはその言葉に我に返ると



「10秒動きとめてくれたら壊せるよ!!!!」



はぁ?無茶言うな~


でもやってやりますか!どのみち私の能力だと決め手にならないからね。



間違えないように丁寧に、わざとダミーとして弱糸で同じ足ひっかけトラップを作りながら透明糸で土台を作っていく。


Ⅿ-9型の攻撃によってバランスを崩したようにあちこちを跳びまわり粘糸と強糸を張り巡らせれば準備完了。


最後の決め手として攻撃に合わせてわざと大げさに隙を作ってしまえば…


みんな大好き蜘蛛の巣(わたしのおうち)ベースの巨大網のできあがり~



「トラン時間は作った後は任せた!!」



「OK!イナズマちゃん!」



そういうとトランは前髪を留めていたひときわ大きなピン(よく見るとめっちゃ尖っている)を外しロボットに投げ刺す。


そして、右腕にはめていたブレスレットを外すと…



裁きの雷光(レールガン)



直後視界がスパークした。


眩い光の奔流に耐え切れず視界がホワイトアウトするけれど、ギリギリ見えたトランの手から雷光

が放たれた瞬間は言いようのないほど綺麗だった。


そしてまだチカチカする目を辛うじて開いて



「やったねトラン!」



「イナズマちゃん時間作ってくれてありがとう!!!おかげでチャージ技が打てたよ!」



「いいっていいって。というかそのイナズマちゃんってやめてくれる?呼び捨てでいいよ。」



「…うん!イナズマこれからもよろしくね。」



「こちらこそ」



そんな勝利の余韻に浸りつつ呑気な会話をしていたからだろう。


いつのまにか私たちはⅯ-3型とよばれる指揮官型のロボに率いられたSー9型(飛行能力を持つ知能が高い群体)に囲まれてしまった。


多分トランの技に引き寄せられてきたのだろう。


若干の絶望を覚えながら戦闘準備をしようとした直後S-9型がすべて墜落した。


そして蒼い光が走ったかと思うとすべてのロボットの(コア)が破壊された。



「60点。ロボットとの戦闘後は核の破壊を確認ののち速やかに部品(パーツ)を回収すること。〔戦闘の基礎〕最終項第2部戦闘後の対処法を読み返すことを推奨する。」



その目に蒼い光を纏った静謐なる月光。アリス先輩はそう言い放つと来た時と同じように強引に私たちを宿舎へと連れていった。


そんな失態を気に病みつつ初任務は終わりを告げた。


帰ったらお説教かなぁ…


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