ほのちゃんとクリスマスデート!
映画を見て、ランチをして、さらっとクリスマスモードのショッピングモールのウィンドウショッピング。
クリスマスイブで浮かれた時間。それほど人混みじゃないのはやっぱり平日効果かな?
紬ちゃんや、愛子に相談して寒いって言うのに根性でスカートファッション。柔らかく足にまとわりつくスカートに模様の入ったストッキングが心許ない。かかとの高めなブーツ。借り物ファッションはあんまりにも慣れなくて、妙に惨めで泣きそうだ。
高校を卒業してからスカートをはくのはいったい何回目?
途中で、ソックスと運動靴を買われて履けと、言われたところを見るとよほどみっともなかったのか!?
うわーん。
かかとの高い靴の練習くらいしとくべきだったぁ。
でも、ほのちゃんの腕を支えに歩くってちょっとカップルぽいよね!
超実用的なクリスマスプレゼント(靴と靴下)だけど、プレゼントももらえたし!
意外と、充実?
「怪我をしかねない慣れない格好をすることないだろ」
呆れた声がズキリと痛い。
「だって、かわいい格好したかったんだよ。ほのちゃんとデートだし」
無理強いして付き合ってもらってるんだから、不快な対応したくないのにうまくいかなさに拗ねたくなる。
それとも、私には似合わない?
紬ちゃんや愛子みたいに日本人形ぶれる女の子らしさも、麻衣子みたいに強引だけど、それを許せてしまうキュートさも少ない。
ミホみたいにアホいけど目を離せなくなる色気があるわけでもない。
なんだろう。
この周りの高スペック女子ぶり。
美芳さんみたいなツンデレ女子にもなれない。
神秘性高い不思議ちゃんもこの町には多くてそっちの方向性を目指してなくても諦めがついてしまう。あ、無理って。
「いつもどおりでもスポーティでかわいいだろう。怪我をしたら辛いのは自分だぞ?」
ずんずん思考に沈みかけた私の耳がクリスマスソングと雑踏以外のほのちゃんの声を拾う。
ちらっとほのちゃんを追えばその視線はディスプレイを追っている。それでも歩調歩幅は合わせてくれてる。
心配してくれて、合わせくれて一緒にいてくれてる。
かわいいって表現してくれた。
私ってやっすいなぁって思わなくもない。でも、嬉しいんだからいいと思う。
「ほのちゃん、映画は出して貰ったからランチは奢るよ!」
「バカなこと言ってないでいい」
サラッと流されて事前予約入れたお店に。
運動靴はちょっと恥ずかしい。
食後にアウトドアショップで収納便利鞄をチェック、実用性が高いのがいいよね。
ほのちゃんの視線を追えば、意外とデザイン重視で見てる気がした。
映画見てランチ。ディスプレイをひやかす。
「風邪をひかないように」ってまだ昼間のうちに送られる。
ライトアップを見てみたいなって、一緒にもっといたいなって気分だったけど。
「ありがとう。またデートしてね!」
それとも、遊びに行こうって気軽に言った方が良かったのかなぁ?




