表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2015年夏
791/823

講習会

「千秋」

「なに。どーかした?」

 鎮兄の呼びかけに千秋兄が不思議そうに応える。

 現状決まってる予定を予定表に書き込みながら。

 一泊旅行とか、単発の習い事、体験会への参加予定とか、それに合わせて事務所に詰める日とか、ゼリーを信にーんとこ連れてくとかが書き込まれてる。

 デート予定はまだ書き込まれてない。

 つまり、結構埋まってる。

「あー。手伝いいるのかな?」

 千秋兄の書き込む手が止まる。海の家だろうなぁと思う。むこうも人の移動ぽいモノがあったし、方向性どうなるんだろって思う。

「ん。聞いとく」

 鎮兄の言葉に千秋兄が頷く。

「それで、まさか、呼んだだけかよ」

「んー。うん」

「かまってちゃんか! かまってちゃんは涼維だけでいっぱいいっぱいだ!」

 え!?

 俺なの!?

「デート予定あるエシレにーちゃんはっ!?」

「いや、ほぼ内部進学決まってると言ってもアイツだって受験生だからなぁ」

 メールはしているらしいけど、夏休みまでは会う予定はないらしい。

 隆維も受験生だし、体力的にあんまり引きずり回すわけにもいかない。なんか気温たっかいし。

 猛暑日、酷暑日、連日の高温注意報。

 ちょっとうんざりする。

「だから、遊んで〜」

「どっから『だから』が出てきた。どっから」

「俺の心の奥〜」

「わかるか。この予定表を見てから言え」

 結構埋まってる。

「どっか、サボって。この体験会とかって逸美にーちゃんのお付き合い日でしょ。一回くらい俺に回して〜」

 軽く叩かれた。

「サボれるか。どーせなら体験会、お前も参加するか?」

 話し方講座に一日簿記講座。パソコン基礎講座。意味あんのって疑問を持つ講座まで混じってる。

 お花やお茶の講座まであった。

「ああ。涼維」

「なに?」

「これ、一緒に行こう」

 ひらっと見せられたチラシには『自転車交通安全講習』と書かれていた。

「六月から取り締まりやルールがキツくなったって聞いてるからね。ちゃんと講習受けてもいいかなって思うんだよな。隆維とかは学校で時間あったろうし。さらっと調べたら都道府県によっても差があるらしいから、知っていて損はないだろ」

 自転車だって車だし、ぶつかれば殺傷能力だってある。

「ミアも連れて行こう。ミアが知っていればノアも軽く情報を持てるだろ?」

 さくさく決まった。

 まぁ実用的な講習なのかな?

「あ!」

 ダメだとか?

「ジークにもきかせとこう!」

 へ?

「アイツ一時停止無視とかしそうだからな」

 日程確認して、席を確保できるか確認するまでの千秋兄はてきぱきしていた。

 参加が確定していた。

「俺は?」

「なに言ってんの? 兄さんはこーゆーのいらないだろ?」

 鎮兄の問いに千秋兄がザクっと斬り捨てる。

 千秋兄が鎮兄のことを『兄さん』と呼んでるのはどーも違和感が強い気がする。仲直りできないのかなぁ?


『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』

http://book1.adouzi.eu.org/n7439br/

海の家ARIKA

話題でチラリ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ