表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2015年春
730/823

ミラちゃん、暴力は控えめに。by碧

「おはよー。祥晴ー」

「お。隆維、碧おはよう。はえーじゃん」

「千秋兄が返信くれねー。ひっでーだろー。しかもメールアドレスまで変えやがったー。とーどーかーなーい」

 りゅーちゃんの言い方に苦笑がもれる。

 今、全然ちーちゃんと連絡が取れないっぽい。今度飛鳥ちゃんにでも聞いてみようとは思ってる。

「ん。ミラちゃ、ん?」

 祥晴の声に注意をそっちに向ける。

 ちょーど、ミラちゃんが見知らぬおにーさんに蹴りかますとこだった。

 ミラちゃん確保して服についた靴型を払うおにーさんに謝る。

 おにーさんは軽く手を振って「イイ」と笑ってた。ミラちゃんが頷くとこじゃないから!

「オハヨウ」

「おはようございます」

 あいさつ大事。

「なんで日本に来てるの?」

 あいさつもなく、ミラちゃん、アレ? 知り合い?

「キチャッタ。をやってみるタメさ」

 誰に対してだよ!?

「アトね、コレかな」

 ひらっとおにーさんのひらめかせた手の動き、そこにはスマホ?

 どこかで見たよーな?

「なんで、千秋兄のスマホ、にーちゃんが持ってるわけ?」

 振り返るとりゅーちゃんがジィっとおにーさんを見据えてた。

 おにーさんはなんでだろうねと意地悪そうな笑顔。

「チナミにこーゆーのもモッテルー」

 ひらっとひろがったのは写真だ。

 人物写真が数枚。

 りょーちゃんたち?

「お父様に届けにきたの?」

 ミラちゃんの言葉に写真をしまいながらおにーさんが笑う。

「うん。喜んでクレルダロ」

 あっちゃんは喜ぶだろうと思う。

「ねぇ」

「うん?」

「なんで、千秋兄のソレ、アンタが持ってるわけ?」

 ここにちーちゃんのがあるならりゅーちゃんが送ったごめんなさいはちーちゃんは見ていない可能性があるがある。

 返信もしようがないってことだね。りゅーちゃん!

「千秋、キライ?」

「はぁ?」

 りゅーちゃんが態度悪い。

「ツーワ出たくナイんだろ?」

 あれ?

 コレあの電話ブチ切りの時、ちーちゃん側にでもいた?

「碧、俺、行くわ」

 そっと祥晴が時間を気にして校内へと走る。水遣りが遅れると困るからだろう。

「あ、うん」

「あん時だけ! ちゃんとごめんメールも入れた!」

 え!?

 ちゃんと!? りゅーちゃん、それちょっと嘘!?

 祥晴とかに散々言われてだろ。アレ。言われなきゃ出す気なかったろう?

「ん〜、コレ壊れてるんだ。ソレ伝えトコーって、ね」

「壊したのね。ごまかし行動ね。お父様に叱られるんだから」

 スパッとミラちゃんが切る。おにーさんは否定はしないらしい。って、壊したんだ。

 個人情報だから新規アドレスは教えられないけど、手紙書くなら届けてあげるという内容のことを言いに来たらしい。

「ほーカゴね」

 そう言って別れた。

 ミラちゃんが「ウチはあっちが近道よ」と商店街方向を指していたんだけど、逆。

 説明をする前にりゅーちゃんが腕をひっぱった。

「あのおにーさん、逆ほーこう!」

「放課後、会えるって」

 いや、そーじゃなくて!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ