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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014年〜2015年冬
684/823

つるんでみましたか

「恭君」

 はて?

 朝食を終えて休みの予定を鎮さんに直に確認しようと足をのばせば千秋さんに絡まれました。

「こっちこっち」

 鎮さんにも手招きされます。連行されましたよ。連行ですよね。コレ。

 二人掛かりで密室でお話し合いって、リンチですか?

「リンチ……」

「ぽい?」

 ぽつんともらした言葉にお二人とも反応。ちょっと心外そうな千秋さんに否定しようとしない鎮さん。鎮さん何考えてるんでしょう?

 雰囲気に容易く飲まれないでほしいですね。何を言いたいかといいますと、否定しましょう。肯定気味とは何事ですか。

「聞きたいことがあるだけ、だよ」

 どーやらそのネタが一致したのでツルんだというとこですか?

 まぁ仲良くできるネタを提供したようで何よりですが、ネタはいったいなんでしょう?

「あのさ、恭君」

 言いよどむ千秋さん。

「天音ちゃんに何させてんの?」

 すっぱりきますね、鎮さん。

 慌てなくていいですよ? 千秋さん。

 ネタは天音さんですか。妹を持つ兄としてですか。

「特には何も。そうですね。クリスマスの時に親族の友人に紹介したくらいですね。どこかで見かけてあってみたいとリクエストされたとのことで、顔は立てておかないといけませんからね」

 相手は本家筋ですし。その後も続けてイベント時に声をかけられているようですけどね。これは天音さんに直接なので干渉してませんよ。

「でさ。実際のところは?」

 食い下がる鎮さんですね。どれだけ裏があると思われているんでしょうか?

「打診内容は言った通りですよ?」

 しかたありませんねぇ。

「見かけて気にいったから愛人としてそばに置きたい。が基本的な申請でしたね」

 満翔さんにはお嫁さんには家柄的に相応しくないと判断しましたからね。ついでにご当人がどう思っているかは知りません。

 ところで、千秋さんがぐりぐりしてくるのは不満なのですよね?

 人んちのことですよ?

 せっかく包まずに教えてみたんですが、あんまりではないでしょうか?

「妹になにさせてんだよ」

「なにも。顔を立てるためには会わせましたし、その後、なお熱を上げたらしい相手に会うかどうか判断するのは天音さん自身ですよ?」

 本家筋には恩は売っときたいところですけどね。天音さんがどう判断するかですよ。僕としてはナイス英断です。

「なんつーか」

「天音ちゃん中学生だよ? 何かあったらどうすんの?」

 千秋さん他所んちなので引けてますよね。鎮さんは直接的に言わないと望みの真実が引き出されないのをわかってますね。付き合いの差ですねー。

「ウチでフォローしますよ?」

 つまらないことを気にしないで欲しいです。

 本家筋主家との絡みで問題を大事にするようなみっともない真似を宗の責任下でするわけないでしょう。

 その時はとれるものはとりますよ。

「でも、うーん、愛人って」

「あちらも恋愛結婚はなくて婚姻は家の結びつきですからね。惚れた相手とは限らないモノですよ?」

 惚れ込んだ相手をそばにという気持ちは理解できますし。満翔さんとしてはその考えは本人からでなければ、却下内容なのでしょう。わかりやすく言えば、空さんLOVEですが、別件で契約結婚が必要になりましたって感じですか? 鎮さんなら空さんをとりますか。そーですか。その場合、家族に会えないとか、被害が色々出ると考えてくださいね。生活レベルも否応なく変わるでしょうしね。あちらさんはたぶん家を捨てられないんですよ。

 おお、千秋さんが納得しかけてますね。あと一押しですか。

「でも、天音ちゃんの意思は?」

 千秋さん、それはあまり意味のない問いかけです。

「選択の余地はあります。それを言えば、公志郎と柊子さんの関係もご不満ですか?」

 もう、意外そうな顔しないで欲しいですよ。

「婚約が決まったのは公志郎が五歳になるかならないかの時期ですよ? どこに選択意思が入るんです?」

 女の子はダメで男の子ならいいなんてこと言いませんよね?

 でも両思いだろとか意味のないことをごにょごにょと千秋さんは呟いてます。

 鎮さんはホントにフォローするのかどうかを疑っていそーな眼差しをおくってきます。

 天音さんが拒否れば受け入れますよ!?

 ただ、拒否らないなら宗の足場固めに使いますけどね。

「だいたい、縦の関係じゃないんです。それぞれが主人と仰ぐ相手は異なります。ただ、互いに便宜を図り合う。親族はそういった相手です。状況によっては敵対しますし、その時は支払い対価が無ければ誰も協力しません。協力を貰えるのは相手に利点があるとき、デメリットがなく恩が売れると考えられた時となります。シビアですよ?」

 ですから、断わることは容易いんです。

 お庭はどちらかというと縦ですよね。

 あ。

 ひとつ言っておきましょう。

「鎮さんも、千秋さんも汚れゴトは避けてくださいね」

 二人揃ってきょとんとしない!

「言って下されば処理も助言もしますからね」

 はっきり言えば、そーゆー性癖で仕方ないんですと、言えないのならば、手を出せなかったウチのフォロー不足になるので、僕自身、そして宗の立場が親族内で軽んじられます。

 ちょー迷惑ですよね。

「恭君の評判評価……」

「友人のそーいう立場も重要ですよね?」

 鎮さんににっこりしてみます。

 ところでバイト情報あるんですが、如何です?

『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』

http://book1.adouzi.eu.org/n7439br/

より青空空ちゃんお名前チラリお借りいたしました。

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