7/5 夏祭りデート【わたあめ】
「鎮さん、ごめんね」
謝るのは公志郎君。多分、恭くんのコト。
ちらりと柊子さんと喋ってる空を見れば、少し恥ずかしそうに視線をさまよわせはするけれど、「どうしたの」と問うように笑かけてくれる。
「ほどほどにねー」と公志郎君に窘められて、マジどっちが年上やら。
「隆と涼が屋台手伝ってるんだろ? 茶化しにいくの楽しみ〜」
なんだか置いていかれそうとおっとり笑いあう空と柊子さん。
「くじんとこだって言ってたなぁ。ちびどもやんちゃしてないといいんだけどな」
みあ・のあは時々好奇心で突拍子もない行動に出る。と言えば、伯父さんに「お前もな」って笑われた。
食券の購入を求めて秋原さんのところへ向かう。
途中、天狗のにーちゃんが説教モードなのを見かけた。
お酒は飲んでも、飲まれるなって感じかな?
舞台ではビンゴ大会中で、歓喜の声や、落胆の声。運の坩堝だ。
りんご飴とわたあめと焼きそばたこ焼ききゅうりを二枚ずつに、お好み焼き、わたあめ、わたあめ。と注文してたら秋原さんに笑われた。
「全色食べる気なのね」
全色?
聞けば、基本の白以外にイチゴメロンレモンと揃ってるらしい。
そういえば周りが食べてるカラーリングがカラフルかも。
「じゃあ、わたあめもう一枚」
ほどほどにね。と笑われながら、短冊も四枚もらう。
「ダブルデートかしら?」
言われると、少し照れる。
「ま。そんな感じ?」
ビンゴで盛り上がっているから少し空いている屋台へ向かう。
とりあえず、わたあめ。
「ちょうどいいから、練習作を引き換えていけ」
千秋がいきなりだった。
「少し、手隙だったから遊んでたんだよね。見つかると怒られそうだし。証拠隠滅手伝うだろ?」
え? 決定系?
仕方ないと引き換えたそれを持って、空の元へ急ぐ。
小さなチョコを二枚トッピングされてあるレモン色のわたあめ。ふんわりとところどころ押されたり、引き出されたりして強引に作ったポイ形はクマのぬいぐるみ。
何やってるんだとは確かに思うけど、楽しそうなのはいいなとも思える。
空が持ってたら絶対可愛いよな!
空と柊子さんには可愛いと好評。
そっとカメラを出して空を呼ぶ。
レモン色のクマ。その向こうの空の表情。
恥ずかしそうに微笑む空をもう一枚。
空を見ていたクマもチョコの目をこっちに向けている。
そういう演出をとっさにしてくれたのは公志郎君。
「見せて」
と言う公志郎君に笑ってだーめ。
「ね。空」
照れる空が超可愛い。
青空空ちゃん
秋原さん
酔っ払い対応する天狗仮面様
お借りいたしました




