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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014夏
558/823

7/5 夏祭りデート【わたあめ】

「鎮さん、ごめんね」

 謝るのは公志郎君。多分、恭くんのコト。

 ちらりと柊子さんと喋ってる空を見れば、少し恥ずかしそうに視線をさまよわせはするけれど、「どうしたの」と問うように笑かけてくれる。

「ほどほどにねー」と公志郎君に窘められて、マジどっちが年上やら。

「隆と涼が屋台手伝ってるんだろ? 茶化しにいくの楽しみ〜」

 なんだか置いていかれそうとおっとり笑いあう空と柊子さん。

「くじんとこだって言ってたなぁ。ちびどもやんちゃしてないといいんだけどな」

 みあ・のあは時々好奇心で突拍子もない行動に出る。と言えば、伯父さんに「お前もな」って笑われた。

 食券の購入を求めて秋原さんのところへ向かう。

 途中、天狗のにーちゃんが説教モードなのを見かけた。

 お酒は飲んでも、飲まれるなって感じかな?

 舞台ではビンゴ大会中で、歓喜の声や、落胆の声。運の坩堝だ。

 りんご飴とわたあめと焼きそばたこ焼ききゅうりを二枚ずつに、お好み焼き、わたあめ、わたあめ。と注文してたら秋原さんに笑われた。

「全色食べる気なのね」

 全色?

 聞けば、基本の白以外にイチゴメロンレモンと揃ってるらしい。

 そういえば周りが食べてるカラーリングがカラフルかも。

「じゃあ、わたあめもう一枚」

 ほどほどにね。と笑われながら、短冊も四枚もらう。

「ダブルデートかしら?」

 言われると、少し照れる。

「ま。そんな感じ?」

 ビンゴで盛り上がっているから少し空いている屋台へ向かう。

 とりあえず、わたあめ。

「ちょうどいいから、練習作を引き換えていけ」

 千秋がいきなりだった。

「少し、手隙だったから遊んでたんだよね。見つかると怒られそうだし。証拠隠滅手伝うだろ?」

 え? 決定系?


 仕方ないと引き換えたそれを持って、空の元へ急ぐ。

 小さなチョコを二枚トッピングされてあるレモン色のわたあめ。ふんわりとところどころ押されたり、引き出されたりして強引に作ったポイ形はクマのぬいぐるみ。

 何やってるんだとは確かに思うけど、楽しそうなのはいいなとも思える。

 空が持ってたら絶対可愛いよな!


 空と柊子さんには可愛いと好評。

 そっとカメラを出して空を呼ぶ。

 レモン色のクマ。その向こうの空の表情。

 恥ずかしそうに微笑む空をもう一枚。

 空を見ていたクマもチョコの目をこっちに向けている。

 そういう演出をとっさにしてくれたのは公志郎君。

「見せて」

 と言う公志郎君に笑ってだーめ。

「ね。空」

 照れる空が超可愛い。

青空空ちゃん


秋原さん

酔っ払い対応する天狗仮面様

お借りいたしました

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