7/5 夏祭りデート【川べり遊び】
美味しく食べて、川べりで駄弁る。
話題のメインは夏祭りの屋台と舞台。去年は参加したけど、今年は屋台手伝いを千秋とちびっ子連中がやる。
「今年の夏祭りはリア充多そうでムカつく不幸になればいーっとかって麻衣子ちゃんが吼えてた。いつも通り愛子ちゃんがなだめてたけどね」
もう少し上流に行けば球技練習できる場所があったりするけど、今日はお祭り日だしどうかな? とか思う。
「彼氏を見つけるより、受験がなくなれっとも鳴いてたなぁ」
それに対する愛子ちゃんのなだめ発言はやっぱきついものだったけどね。
話題が空にとって楽しければイイと思うんだけど、沈黙してても不満はない。空との時間だから。でも、空がその時間の過ごし方を『好し』としてくれてるかどうかわからない。
おねーさん達によれば、そのあたりが判断が分かれてわかりにくいポイントだから。
「紬ちゃんをさ、夏祭りに誘ったらしいよ。木野江。人混みとか苦手なのにがんばったよな。見かけたらそっとしとくのがいいんだろうなって思う」
ニコニコ頷く空。
去年もめてたの知ってるもんなと思う。
「わたあめゾーン、千秋が手伝うらしいんだけど、身内おまけしてくれるか、身内だからこそ失敗作渡されるかどっちだと思う?」
コソッとわたあめのネタを呟けば笑ってくれる。
「ちゃんと綺麗に作ってくれるよ」
「んー。そうは思うんだけどさ。ネタも振ってきそうでさー」
最近、期待に応えてない気もするし。
「大丈夫だよ。それとも、ケンカでもした?」
また? とつきそうな声は心配そう。
こっちはケンカしてるつもりはないんだけどさっと呟けば、心配そうに表情が曇る。
「だって、よくわかんねーしぃ。千秋って、好きって言っても怒るしー」
すぐ機嫌悪くなるんだ。とゴネる。
空相手に機嫌悪いの当てたくないんだけど、これはちょっと不満ネタ。
ぎゅうっと抱きしめて気分を逸らす。
いい匂い。
空の香り。
「空。」
「なぁに?」
「軽いんだけど、ちゃんと食べてるんだよね?」
そう言いつつ、空を抱き上げて俺はニンマリ笑う。
悲鳴っぽい声はスルーしてしまう。
「こういうの、嫌い?」
頬を染め、身じろぐ空に視線を合わせて問う。嫌ならやめないとと思うから。
ぎゅっと空からの感触。
見下ろせば、そっと蠱惑的な上目遣い。
「……いや、じゃ……ないよ?」
そろりと告げられた言葉に嬉しくてぐるりと振り回す。
「まっ、……しっ、鎮くん! 今はっ」
食べた後に振り回すのはダメと怒られて、ちょっと幸せ。
ちょっと、川に踏み込んじゃって跳ねた飛沫が薄い生地を空に張り付かせて、それに気がついた空の羞恥の表情が最高だった。
空、サイコー。
青空空ちゃん借りっぱなし中
目撃者を気にしない鎮。
気がつけば悲鳴を上げたくて仕方なさそうな空ちゃんを妄想中
うろなの川は綺麗そうなイメージ




