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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014春
510/823

るぅるぅ墜落紀行☆作為編【帰還後一幕】

「たのもー」

「申し訳ありません。お出かけになっておりますので、後日連絡を差し上げさせていただきます」

「る、るぅ」


「たのもー」

「ラノベには興味ないそうですよ? それと、苦情、きてるそうですよ?」

「……るぅ」




 ばふりとクッションに沈む。

 ないがしろ感がハンパなかったのだ。


「とりあえず、苦情が来てたから、ほどほどにな」

「お金が尽きて身売りして逃げて来たの?」

「踏み倒しは良くないなー」

 爽やかな笑い声にムカつくのだ!!


「門前払いしといて、なんでウチにいるのだ!!」


 二人は視線を交わす。

 共犯者同士のようで非常にムカつくのだ!!


「そりゃ、土産の酒を飲むため、かな?」

「少しもらったら仕事に戻るよ?」


「さ、酒は、…………ここにあるのだ!! どれから開けるのだー?」


 ドン!!


 黒い袋の口紐が切れる。

 するすると引きずられて広げられる酒瓶。


 ……容赦なく出す奴らなのだ。


『少ないな』


 だ、黙るがいいのだ。

 するりと器用に口紐が結び直される。りずねーの髪で作った紐は無事。


「あまり、乱暴なのは感心しないよ?」

 差し出されるグラスに酒をつぐのは部下である。


「らのべ」

「まぁ、そう言うネタを言い出す者はいるから対策と思ったのかもしれないが、必要ないから」

「るっ!?」

「迷い渡った者全てを救おうとすることは不可能だ。状況に任せるのが全ての最良だ。贔屓したいのだけ、贔屓する分は個人の自由だと思うね」

 最年長の遊び人がグラスを揺らしながら言う。もっともなのかもしれないけれど、何とか手を差し伸べたいとも思うのだ。

「るぅ」



 なんだか言い負かされてるのだー。



「で、それは?」


 指し示されるのは渚の作ってくれた装飾品(アクセサリー)


「もらったのだ!」


 テーブルを軽く弾く音。

「相手しないってこと?」

「まさか本気か?」

 視線が痛い?

「ちゃ、ちゃんと仕事はするのだ!」

 放棄はしないぞ?


「子供の仕事は遊ぶことだな」

「今はそれぞれいるからまだ君はいなくったって大丈夫だよ?」


 こいつら、少しは言葉と態度を選ぶべきなのだ!

 なんなのだ!

 愚者を憐れむようなその視線はっ!?


 その後、るぅるぅはうろなであった出来事を奴らに説明したのだ!


「ほほぅ。運命との出逢いっぽいなー」

「なんで帰って来たの?」



「予算が尽きたのだ!」



『バカ?』



 声を合わせて言うことはないと思うのだ。

リズちゃん、渚ちゃんお名前のみお借りしてます。


作為編完了。


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