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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014春
500/823

5/25デート当日1

 


 朝、いつもどおりに起きる。

 伸びをする前に、ばさりと服が放り込まれる。どうやって俺が起きるタイミング測ってたの? 千秋。


「一人寝さびしがってないでとりあえず、袖通してみれば?」


 いや、みどりちゃん来てから隆維と涼維は自分たちの部屋で寝るようになったし、ミラちゃんは元から一人寝できてたけど、ミア・ノアも女の子で寝るようになった。アリアも混じってたし、今はエルザが事務所の一室で寝泊りしてるからそっちにいってる事もある。

 つまり自室は元来通りの一人部屋だ。大体チビどもが寄ってくるのは寒い時期だけだし。

「別にさびしがってねぇよ」

 ピアス箱から芹香にもらったクリスマスプレゼント。小さな緑のクロスのピアスを用意して、千秋チョイスのセットに袖を通す。

「はいはい」

 なげやりな千秋の声。

「だってさ、犬の散歩だけど、デートだろ? 空ねぇとだろ? 空ねぇきっとかわいいかっこしてくると思うよ? そこそこかっこいいかっこしときたくないの? もう少し今日は髪とかしときなよ。ワックス使う?」

 う。

 確かにきっと今日の空もかわいいと思う。

 それほど動きを阻害しない服装。問題無しとしていつものボディバッグ。と思っていると防水性のあるアウトドア用のバッグをほいっと渡される。

「とりあえず、犬用に水一リットルね。凍らせたスポーツドリンクも入れてあるから」

 つまり『ポイ』っと投げられたそれは意外と重い。

 一拍、千秋が間を置く。

「手櫛じゃなくてちゃんと櫛を使え!」


 怒られた。


 ボディバッグの方に準備してた物をそっちに移しても容量的には問題はなかった。

 ピアスをいじってスライドさせると小さな金属音。仕掛けの部分が軽くすれる音。

 こぼれるのは青い翼。

 空が持つ物にもたぶん同様の仕掛けがあるんだと思う。

 少し、髪からこぼれて揺れるそれは少し気恥ずかしい気がする。

 軽い朝食にフルーツジュースとサンドイッチを流し込む。

「昨日の残りのカレーもあるけど?」

「んー。やめとく」

 千秋の提案に朝から即カレーはなぁと拒否っとく。

 ジッと視線を感じる。

「な、なんだよ」

「なんか、足りない」


 はい?


 コレお前のコーデだろ?



 なんで、休日の犬の散歩デートに俺はネクタイを締めてるんだろうかと思いつつ、ビーチへと向かう。


 朝の海をスケッチしてたらしい三春さんが顔を上げる。

「おはようございます」

「ん。おはよ」

 パタリと閉じられるスケッチブック。ちょっと中を見たかったかもと思う。

「約束より早い?」

 聞かれて、つい苦笑がもれる。

 来る空を見たかったからなぁ。

「ふたりとも」

 そう言われて振り返れば、空がこっちに向かって小走りだった。

「おはようございます。三春さん。……鎮くん。おはよぅ」




『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』

http://book1.adouzi.eu.org/n7439br/

空ちゃんをお借りしております。

5/25デート編中は借りっぱです。


朝の待ち合わせは約束より早い時間に遭遇してそう。

待ちきれなくて

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