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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014春
493/823

5/20 雨。

「空、今度の日曜ってあいてる? 雨じゃなかったらって、そういっちゃんとこのトロの散歩引き受けたんだけどさ、一緒にいかねぇ? もふもふ連れておべんと持ってデート。少し長めにいれるのっていいかなって。雨だったら、映画とか? ぁ。予定、入ってたらしょうがねぇけど」

 ちらりと視線を向けて、肩とかが濡れてないかをチェック。水溜りの位置も気をつけないとな。

 いつもより歩幅に気を使うのが雨の日だ。

 でも、いつもより自然にそばにいれるから雨の日も嫌いじゃない。

「先に約束しとけばエルザに引きずられることもないしさー」

 本気で自分が将来何したいかなんかわからなくて困る。

 なーんか、置いてかれてる心境。

 空をぎゅーっとしたいけど傘と鞄でできねぇしー。

 まぁ、こうやって歩いてるだけでもいいんだけどさ。

「なに見てるの?」

「空」

 と言う会話はすでにデフォルト?

 でもそう言って見つめてると、空は赤くなってかわいい。


 こーんな放課後デート。



 □□□★



「煩いよなぁ」

 煩わしげに言われてイラつく。

「レシートはちゃんと貰えって言ってんの。と言うか、なんでこんな事細かく注意しなきゃいけないんだよ。むしろ、自分で買え」

「っせぇな。けーひだよ。経費。あ。これ良さそう。新発売かな〜。お。これよく売り切れてんだよな。ゲット、ゲット」

「それ、絶対経費で落としちゃいけない奴だ」

「いーんだよ。細かすぎると嫌われるぜ?」

「どーでもいい相手にどー思われても気にしないよ。レトルトばっかじゃ体に悪いと思うけど?」

「食えりゃいいんだよ。めんどくせぇ。まともな食材があっても活かせなきゃ意味ねぇだろ?」

「ったく」

「ま、簡易食材くらいモールでもいいんだけど、こっちのが安いし、好みの輸入食材(もの)あるんだよな。いいチョイスしてるぜ」

「そうなんだ?」

「んー。向こうも悪くないんだけど、層がチゲぇんだよ」

 モールで買う品はどこかお上品でもうちょっとあれなものが欲しくなるらしい。

 あれってなんだ。

「ふーん。でもそれ二つはいらないんじゃね?」

 どさくさ紛れに複数個入れてある。

「チッチッチ。わかってねぇな。食い終わってもう一つあるって思えば安心じゃねぇか」

「一個でイイよね」

「千秋くーん、何カゴの中身勝手に減らしてんのかなー?」

「食玩はいらないよね」

 自腹で買えよ。

「いやいやいや」


 どうして俺は帳簿付けじゃなくて、こんな馬鹿な会話をしてるんだろう?

 バイト、中なはずなんだけどな?


「だから、レシートを捨てようとすんな!」

「いやぁ。つい癖で」

「クセ直せ。あ、ミツルさん? レシートはちゃんと受けとって、あとで提出!」

「え。あー。丸めちゃった?」


 処分しようとするんじゃない。

『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』

http://book1.adouzi.eu.org/n7439br/

より青空空ちゃんお借りしました。


相合傘話


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