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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014春
478/823

るぅるぅ墜落紀行☆作為編【GW】

5/5深夜のビーチ

「何の連絡もないのだ」

 深夜の海辺で波音を聞きながらぼんやりしてたら踏まれた。

「なにするのだーーー」

「大声出すなって」

 むぅ!

 ふてくされているとすぐに開放された。すぐに別の拘束が入ったのだ。

「ぁだぁ」

 奴の腕に抱かれつつ、るぅるぅのぷにぷにボディを引っ張る赤ん坊を見て微妙な心境にかられる。

「可愛いのだ」

「そだな」

 遊ばせていると赤ん坊は次第に眠ってしまう。眠り込んだのを確認して呟く。

「あいつら何も言ってこないのだ」

「だろうなぁ」

「何をわかったようなコトを言うのだ!」

「声あげネェの」

「るぅ」

 赤ん坊は起きるコトなくるぅるぅの羽を掴んでいる。

「あいつら、るぅるぅのコトなんだと思ってるのだ」

「うーん。……ばか?」

「……るぅるぅは、オレは愚かだというのか?」

「まぁ、考え方によってはなー」

 他人の考え方は縛れないんだからそこは何とも言えないコトになる。

 なだめるようにぽんぽんと背中を叩かれる。

 うん?

「と、年下が生意気なのだぁああ」

「はっはっはー。ちんまいんだから届かねーよ」

 しばらくバタバタと暴れる。

「るぅるぅはばかじゃないのだ」

「じゃあ、あいつらが何も動かない真意もわかってんだろ?」

 ちらりとやつを見れば、苦笑された。

「お前よりガキな俺んトコに連絡あるわけねーじゃん? あっても無視るけどな」

 とーぜんシカトと笑う。

「育児あるし、孫見たいし」

「若人の発想じゃないのだ」

 呟きには笑いが返る。

「るぅるぅはあいつらが行動を起こさなきゃ今回帰らないつもりでこっちに来たのだ」

 色々、いない場所があるから補填できるるぅるぅがいないと大変なはずなのだ。

「ま、それもいいんじゃね? だとしたらどこに棲みつくつもりだ? ウチは飯代フォローできねぇからパスだぞ?」

「ぇ?」

「絶対、むこうからのアクションはねぇと思うからさ〜。どうしていくつもり、だ?」


「ばかやろーなのだぁあああ」


 置きざりにしたむこうから赤ん坊がぐずる声が聞こえる。

 悪いコトをした気がして心が沈む。


 あいつらの真意なんて、るぅるぅには、るぅるぅにはわからないのだ。

るぅるぅ。反抗期?の家出中。

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