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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014春
476/823

るぅるぅ墜落紀行☆作為編【GW】

5/4 ムゲン

 るぅるぅは民家の屋根の上で夜空を見上げたそがれていた。

「うなぁ~」

 横で座って一緒に夜空を見上げているのは梅雨ちゃんである。

 ここはおっきな箱をいくつか越えた場所。

 お庭のついたこじんまりしたかわいいお家だ。

 梅雨ちゃんは新しいお家でおねえちゃんになったとのことである。

「るぅるぅは今日らのべをゲットしたのだ」

「うな?」

「そぅ、らのべなのだ。この世界における異世界移動の教本! 異世界移動しても『あ、こんなもんか』『このパターンか。〇〇のらのべにあったよなー』と落ち着いていられる脅威の聖なる情報誌! るぅるぅはぜひ、ぜひ、その極意をそこから得れる基礎知識を入手したいのだ!」

「う、うなぁ~」

「ぉお。すまないのだ。ついこーふんしたのだぁ」

「うなぁ」

「うん。るぅるぅはなぁ、今日もいろいろ活動してきたのだ~♪」


      ○ ◇ ◆



 こそりと赤く染まる道を進む。

 目指すは古書店『夢幻』

 コロッケをもらった道は人が多いので横の道を進んでいる。

 美味しそうな匂いに首をねじると店舗があった。

 キラキラと美味しそうに輝く輝石。

 満ち溢れる精霊の気配。

「美味しそうなのだ」

 ビクリと精霊たちが揺れた気がした。

 見上げたドアは無限回廊。

 ムゲン違いだったのだ。


 ぎぃと開いたドアからキラキラと光を束ねたような髪の若いのが顔を覗かせた。



 実に有意義な時間を『無限回廊』では過せた。

 所持していた輝石を換金できたし、財布もくれたのだ。

 そしてるぅるぅはらのべを手に入れるため、『夢幻』へと至ったのだ!

「うな~」

「相槌感謝するのだ♪」

 

 夢幻にいた店主は年齢不詳正体不明な空気をまとった老人風だったのだ。

「うん。るぅるぅにも親切だったのだ♪」

 『よくある』『異世界転移の冒険譚』を数冊、るぅるぅに売ってくれたのだ。

「ほんとに、この世界にも『異世界転移』なんて頻繁にあるのかぁ~って感心してたらなぁ~。『御伽噺としてならですよ』って笑われたのだぁ」

 そっと、『今ではね』とお茶目に付け足してな。

 アレは油断ならないタイプの反応だと思うのだ。うん。そうに違いないのだ。

 ん?

 らのべはどこにしまってあるか?

 あれはなぁ。


「晩ごはんをアミにせびりに行ったときに、重かったのかして壊れたから修理してもらってるのだ」

「うなぁ~」

 え~。

「るぅるぅがどうして今ここにいるかなのか~?」

「うなっ」


「だって、渚が『洗ってあげるからお風呂行こう』って言うのだ」

「……うな?」





 るぅるぅは年頃未婚の異性とお風呂なんて考えられないのだ!!



「うなぁ~~~」


 なんなのだ。

 梅雨ちゃん、そのばっかじゃないのっと言わんばかりの反応は~~!?

「るぅるぅは、るぅるぅは、邪なことは、考えてないのだーーー!」



 うわーーーん


「うなぁ」

「……ぐす。ま、また遊びに来るのだ。……つ、梅雨ちゃん」

「うな?」

 下で仁王立ちして見上げてるお嬢さんはなんなのだー。

 るぅるぅちゃんと防音結界は張ったのだー!?


 え?

 張った理由は寝てる赤ちゃんがいるからなのだ。

『"うろな町の教育を考える会" 業務日誌』

http://book1.adouzi.eu.org/n6479bq/

より梅雨ちゃん自宅屋根小梅ちゃん


『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』

http://book1.adouzi.eu.org/n7439br/

より『無限回廊』上総店長、海ちゃん、渚ちゃん。


『悠久の欠片』

http://book1.adouzi.eu.org/n0784by/

より『古本屋 夢幻』皇悠夜店長


お借りいたしました^^


とりあえず、るぅるぅに異性は感じてないと思われ。るぅるぅの妙なこだわり。

「幼児期を過ぎたきょうだいでもない男女がだなんて破廉恥なのだーー」

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