るぅるぅ墜落紀行☆作為編【GW】
5/3 すっ飛んで北の森
りずねーと遊んだ(遊んでもらった?)あとに、ふよふよと森林浴をしようと飛ぶ。
少し、動き出している人の気配が増えてきているのでさっきまでより高い位置を飛ぶ。
高度を上げるとお腹が空くのだけど、目立つのはよくないからな!
別れた時、「気をつけるッスよ」と心配されたしな!
静かに深い森の中に佇む館を見つけた。
部屋数も多そうな館からは無人ではないといってもあまりにも少ない人の気配しか感じなかった。
「二人、住んでいる。というトコ?」
森は精霊の気配が濃いが、その精霊の興味は館に向いてないように思えた。
つまりは手入れをしているのは住んでいる二人ということになる。
随分と行き届いた手入れにるぅるぅは感心する。
「え?!」
「る!?」
ガラス窓に張り付いて中を覗いていたるぅるぅは部屋の中からの驚きの眼差しとかち合ったのだった。
不審者疑惑を何とか解消し、ユウとトパーズに別れを告げる。
「いぃ汗かいたのだ~」
掃除を手伝わせてもらってるぅるぅご満悦~♪
町の古本屋さんならるぅるぅが欲しがってるらのべを求めてお店に訪ねてもきっと受け入れてもらえるんじゃないかとも教えてもらったし~。
るぅるぅ楽しみなのだ~。
◇◆◇
夕月の中、きょろきょろと地面を探す。ところどころの街灯が道を照らしていてるぅるぅの視界を阻害するのだ。
「通ったのはこのあたりなのだぁ」
「なに探してるの~?」
「渚にもらったアクセなのだ~。もらった日のうちになくすのはイヤなのだ~」
「探すの手伝ってあげるよ」
見上げればさらさらと流れる銀の髪。
月をどこか思い起こさせる少女。
「シン~?」
「るぅるぅの世話役なのだ~。ルナとおんなじ銀色の髪をしているのだ。闇夜を照らす月光のように優しいぞー。……怒らせなければ、な」
軽やかに楽しげにルナの笑い声が響く。
「こわいの~?」
ニヤニヤと問われてるぅるぅは軽く尻尾を揺らす。
「こわくはないのだ~。ただ、るぅるぅを大事にしてくれてるだけなのだ~」
低く笑うルナは下を探しやすいように銀色の狼の姿。
淡く広がる月光が街灯の灯りを打ち消すかのようにきらめく。
月光はるぅるぅの目を妨げない。
目を澄まし、耳を澄ませて渚の音を探る。
潮騒の音のような深くやわらかく浸透するような渚の音。
「見つけたのだ!!」
「うわ……」
飛びついた先は十代半ばぐらいの少年だった。
大声を上げそうだったのであわてて口に尻尾を突っ込む。
「叫ぶと近所めーわくなのだ」
べっと尾を吐き出した少年は息を整える。
そのサマをいつの間にか人の姿に戻っていたルナが楽しげに笑っている。
「いきなり飛び掛ってこられたら驚くんだよっ」
叫びそうな声を抑える少年。その手には渚のくれたアクセサリーが握られていた。
じっと見てると少年は「これ?」とばかりにかかげて見せる。
「るぅるぅの落し物なのだ」
「ふぅん。……証拠は?」
「ただ事実なのだ。形はないのだ」
不思議そうにアクセサリーを眺める少年。
「るぅるぅはるぅるぅなのだ。返してもらえると嬉しいのだ。返してくれなきゃ焦がすのだ」
「あぶねっ! いきなり実力行使かよ!?」
一歩ひいた後、「ほら」と返してくれる。
「十六夜 零音だ。でも、いいのか?」
「る?」
「いや、それ」
じっと渚のくれたアクセサリーに視線をおくる零音。
「渚がくれたのだ~」
「なぎ、さ……青空渚ちゃん、か」
すいっとどこか遠くを見るような零音少年。
視線をるぅるぅに向けて一頷き。
「次は落とすなよ。るぅるぅ」
「ありがとうなのだ~零音~ルナ~」
『悪魔で、天使ですから。inうろな町』
http://book1.adouzi.eu.org/n6199bt/
よりリズちゃん(お名前のみ
『幽霊少女(?)と不思議な猫』
http://book1.adouzi.eu.org/n6646bw/
よりユウちゃんとトパーズ(ほぼ名前のみ
『悠久の欠片』
http://book1.adouzi.eu.org/n0784by/
より(不思議も受け入れられそうな)古本屋さんの存在。
『精霊憑きの新天地?』
http://book1.adouzi.eu.org/n4129bs/
よりルナちゃん。
『うろな町は良い所だけど俺の周りは修羅場だ』
http://book1.adouzi.eu.org/n0461bs/
より十六夜 零音くん。
『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』
http://book1.adouzi.eu.org/n7439br/
より渚ちゃん。なにやらアクセサリーをもらっている模様。
お借りしております
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