表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
URONA・あ・らかると  作者: とにあ
2014春
447/823

新学期

 新しい住所。

 新しいお父さん。

 新しい弟。

 新しい妹。

 新しい制服。

 お母さんが子供の頃過ごした古いお家。

 お母さんもお姉ちゃんもまぁ年季がはいってる。

 そして新しい名字!


 武藤(むとう)改め、

 中島(なかしま)千歳(ちとせ)


 新天地で頑張ります!

 お庭の椿がゆらり風に揺れる。

「早く出ないと遅刻するわよ」

 お母さんの言葉に慌てる。新学期早々遅刻はいやー。

「やーん。いってきまーす」

「二人とも学校で問題起こすんじゃないわよー」

「起こさないもーん」

「大丈夫だって!」

 私とお姉ちゃんがひどいことを言うお母さんに言い返す。



 新しい中学校。

 新しいクラス。

 新しいお友達。

 うーん。

 二つの小学校から上がって来てる子が多いから、微妙にグループがもうあるっぽい?


 あ。

 オカチー発見!

 ホビー高原で会ったオカチーと再会。ちょっと嬉しい。


「オカチーやっほー」

「おはよう。その呼び方やめない?」

 朝の挨拶。おお。挨拶はやっぱりおはようだよね。

「おっはよー。岡本さんちの誓ちゃんだから、オカチーって思ったんだけど、変?」

「変だと思う」

 すっぱりきっぱり『変』って言われた。

 えー。

 そんなコトないと思うけどなー。

 他に声をかけるのもちょっと控えて、オカチーに絡んでたら横からきっつい感じの声が聞こえた。


「騒がしいですわね」

 ちょっとツンっとした印象の美少女だ。

 そのきっつい発言がかっこいいよ!

「ごっめーん。中島千歳でーす。よろしくねー」

 どんなきっかけでもさ、声をかけてくれて嬉しいよね。

 チラッとこっちを見てどこか仕方なさそうに息を吐く。

「高原蒼華ですわ」

 けだるげ物憂げな態度がなんだか、

「姫か、お嬢って感じ?」

 うーん。悩むなぁ? どっちの呼び名がしっくりするかなぁ?

「ち、千歳ちゃん」

 悩んでるとオカチーが腕を掴んでくる。

 え? なぁに?

「な、何ですの。その馬鹿っぽい呼び名は」

 バカっぽいかなぁ?

 ぴったりだと思ったんだけど。

「うん。高原さんのイメージ? 姫って、呼んでいいよね?」

「お断りですわ!」

「えー」

 でもタカソーはなんか違うしなー?

「だってそんな第一印象だったんだもん。じゃあ、なんて呼ばれたいの? フレンドリーで呼びやすい呼び名ぷりーずぅ」


「ごめんなさい。高原さん、千歳ちゃんに悪気はないんです。ただ馬鹿なんです!」


 え!?


「オカチー、ヒドイよぅ」


『うろな担当見習いの覚え書き』より、高原蒼華ちゃんお借りしました♪

http://book1.adouzi.eu.org/n0755bz/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ