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12/25 旧水族館のクリスマス

「メリクリ〜♪」

「メリークリスマス♪」

 渚ねぇに二人でご挨拶。

「メリークリスマス二人とも。ねぇ?」

 渚ねぇが不思議そうにリズサンタの様子を見る。ちょうど鎮兄の手元を覗き込むところだった。

「総督扮するブラックサンタVSリズサンタで決闘してたんだよ。ちなみに芹香の行動はルール違反かなぁ」

 青いフェルト細工がちらりと見える。

「芹香、家庭科苦手だから」

「苦手?」

「うん。鬼門?」

 丸く誤魔化そうとしたら渚ねぇのツッコミが入って隆維が鬼門とか言う。


 向こうでは芹香が空ねぇにまでお手製物件を渡していた。

「渚ねぇ、こっちこっち。青空家名義のプレゼントはできるだけ纏めて置いたんだ。昨夜こっそりと」

「そうそう。涼維ががんばったんだぜ?」


 そう、がんばったんだ。


「ありがと」

 隆維と顔を見合わせて笑う。

「どういたしまして」

「まとめといたら誰がドレ用意したとかわかんねーだろ?」

『なー』


『青空なぎさ』そのタグのある包みを引っ張り出す。それは少し場所を取るサイズのプレゼントボックス。

『メリークリスマス♪』



「テスーー!!」


 知らない声に驚いてそっちを見れば、淡い金髪の少年がセリカに向かってかけてきたところだった。

 俺らと同じ年頃かな?

 ふらりとその横を通る薄茶の髪のにーちゃん。彼はゆっくりと鎮兄の方に近づいていた。

 誰だろ?

「うわっ」

 千秋兄の声が聞こえた。っていつの間に寄ってきてたのさ。

「バート兄も車おりてたんだ」

「振られにーちゃん?」

 隆維の疑問に千秋兄が頷いてくれる。

 見るとちょうど鎮兄に唐突ハグかます瞬間だった。

 そのままの流れでキスまで。

 えー。

「鎮兄、なすがまま?」

「あー、うーん。ファミリースキンシップ?」

 芹香が気が付いたらしく、初見のにーちゃんをひっぱたく。

「この国ではあんまりそういう挨拶はしないのよ!」

「相変わらず、元気だね、テス。だってね、シーに会うのは久しぶりだし、電話もあんまりしてくれないしね、少しスキンシップしときたくてね」

 そんな会話が届く。

 それを聞きつつ、千秋兄を見る。

「彼氏に彼女ができて、振られたらしくってね。その上で、鎮にもメールで軽くあしらわれたらしいから寂しさ故の行動かな」

「ふーん。彼氏に振られたんだ」

「彼氏は彼女の方が良かったんだ」

 ファミリースキンシップ?


「ひさしぶり。バート兄、メリークリスマス」

 動揺も何もない普段通りの鎮兄の声。

「空ちゃん、アメリカから来た芹香の兄さん」

「バート兄、空ねぇは家族も同然なんだから失礼な扱いしたら怒るんですからね!」

 芹香が生意気に言い聞かせている。

 千秋兄を見る。

「女性は基本的に嫌いだからね、バート兄」


 女嫌いの男好きが現れたって感じ。


「渚ねぇ」

「工具箱と精密ピンセット?」

 そのプレゼントは誰のセンス?

渚ちゃんお借りしてます


鎮にとってはいつもながらスキンシップ激しい兄だなぁであり、

芹香・千秋からはやばい兄なランバート兄です。

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