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12/25 親睦会

 首を傾げる。

 いったいどうしてこういうことになってるんだろう。

 飛鳥ちゃんとは一緒に過ごすつもりだった。

 まぁ、健とミホ、ヒロタカがここにいるのも最近の付き合いから納得できる。

 ここは病棟のカフェテリア。

 旧水族館の方から余った料理をこっちに運んできて軽いクリスマス会の準備。


「ふんふんふーん」

 鼻唄を口ずさんでいるじーさん。

 アレは、…………ダレ?

 視線を向けると健とヒロタカはふいっと視線をそらす。

「せっちゃんっていうんだよー。一月からのクラスメイトー」

 へぇ。

 座卓にコンロと土鍋がセッティングされていく。大きい土鍋がふたつ。小ぶりな土鍋がひとつだ。

「もう少ししたら、仕事終わりそうで職場の忘年会ない奴とかを拉致りに行くって言ってたな。具体的に言うと葦原とかを」

 ミホがそう言って笑い、その後をヒロタカが繋ぐ。

 えー。

 それって、

「俺、部外者?」

 ちょっと、ムカつく。

「えー。部外者じゃないよー。みんなでワイワイ盛り上がるのがいーんだよー。カップルなんか破綻しちゃえーッテネ」

 きゃほーいとくるり回転。

 動きが軽快奇怪なじーさん。

「だって、みんなフリーだったんでしょ?」

 そう言って首を傾げ、体を震わせる。

「ウププ。若いのにさっびしー」


 ムカつく!

 俺より先に健が切れた。

「ムカつくんだよジジイ!!」

「還暦はまだですぅー」

「語尾を伸ばしてんじゃねぇよ!」

「個人の自由だもーん」

「だもーんってなんだ!? ジジイ自分の年齢わきまえやがれ!」

「日本語だよー。脇が前にあったらこわいじゃん。ねぇ、脇は横だよねぇ?」

「ざけってんじゃねぇよ!」

「楽しくやろうぜ!」

 これって、暖簾に腕おしって奴かな?





 がくり。



 と力尽きる健。

 それを見下ろしてじーさんはキョロキョロした後、にぱりと笑った。


「あいむ、うぃなー♪」


葦原君お名前借りました。

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