12/20 『無限回廊』にて
キラキラを探して〜うろな町散歩〜
12/20 いかがでしょうか?
とリンク。
総督って、普段採算を気にするくせに変なところで子供。
男の人って少なからずそうなのかな?
『無限回廊』のドアを開ける。
ほっとできる暖かさ。
外寒いからなぁ。
金色の髪のおにーさんがグッドタイミングと言ってくれる。
いいタイミングだったみたい。
カウンター席に座ると空ねぇがお茶を出してくれた。
ちらちらといくつかのアイコンタクトが走る。
「私は結構。変わりに、セイレーンに相手を頼むが」
総督が演技バリバリで空ねぇに対応してこちらから意識をそらす行動に出てくれた。
鎮兄と空ねぇのお付き合いの行方は総督も興味大なのは知っている。
って、
だ、脱出不可なち、地下迷宮。って、地下迷宮が何でこんなトコに!?
ファンタスティックじゃないからっ! ミノタウロスはいないよね!?
気をそらすんだ!
そう重要なのは!
「例のブツは?」
つい、声が低くなる。
「こちらです」
ゆっくりと開かれた箱の中に置かれてるのは不思議な緑のクロス。そしてラピスの藍の羽。
「此方のクロスは、ユナカイトのクローライト(濃緑)でお作りいたしました」
彼の瞳の色からです、と続け、次に羽の方に手を添え。
「此方の羽は、ラピスラズリでお作りさせていただきました」
綺麗でかわいい。
「宜しければ、お手に取って見て頂けますか? ちょっとした〈仕掛け〉が施されていますので」
「仕掛け?」
おにーさんの言葉に首をかしげる。
そっと、クロスを手にして確認する。
こういう細かいギミック物はちょっと苦手なんだよねー。
うーん。
あ。
しゅるりとクロスの陰から出てくる小さなラピスの羽。
わぁ!
別々だけどひとつ。
すごく素敵。
内緒でそれぞれに渡そうか?
鎮兄に渡したら分けるものだなんて思いつかないよね。
鈍いもん。
「黙ってて個々に贈って同じタイミングで使ってもらうって難しいかなぁ?」
小声でつい呟いてしまう。
いや!
そこは運命だ!
マナー違反だけど直接渡そう!
空ねぇも鎮兄も芹香より年上だもん!
よし!
「小さなコのワガママ、ぐらい聞いてくれるよね♪」
あ。
「すごく素敵です!」
上総さん空ちゃんお借りしてます。




