研究会3
「さて、真面目な話題です」
風峰先輩が茶化す。
「当たり前だ」
我々のリーダーで有り、他との折衝を取り仕切ってる牧野会長が先輩を睨みつつ相手にする。
「会長、先輩に乗せられてます」
こほんと咳払いをして、何事もなかったように続ける会長。
「予定通り十二月十六日までで一応締め切る。三学期にあたる今回に関しては上手く機能するかの試験期間である事がメインだ。それ以降の応募に関しては四月入学と言う形にすべきだろうな」
つまり、事務方もうまく回せるようにならなくてはいけないということだ。
三月末までとはいえ、脱落者は何人ぐらい出るんだろう?
最初の二ヶ月で一割から三割減るのもよくあることだし。
先輩、打ち合わせ中に飴玉を口に放り込んじゃダメです。
「とりあえず人数は二桁いてくれると助かるところだが贅沢は言えん」
「まぁ打診したところ、四月からの希望もそこそこ多かったかな?」
多いと言っても『その程度』だとは言ってた。
「十二月十六日で締め切り、二十日に入学試験という名の学力調査を実地する」
「あー。問題なく全員合格は現実だもんなー。一応パンフに書いてあるし、願書提出時に説明するしー。説明忘れたら説明しに行くしー」
「説明を忘れるな。一月にむけて授業の準備もあるしな」
人数は少ないはずだから、みんな仲良くしてくれるといいなぁ。
「来てくれることになっている先生は教科的には国語数学社会の先生方だ。他の教科に関しては通信制や、嘱託になる。条件の話し合い中だ」
会長が軽く息を吐く。
見られていた。
「新は昼の先生達や用務員の方達とうまくやれそうか?」
「はい」
「頼むから、潤の社交姿勢は見習ってくれるなよ!」
「はい」
「ちょっ、らぎあちゃん! 返事早過ぎ!」




