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9/1  旧水族館の厨房で

 さて、九月だ。

 少し、ばたばたしてるのは確かだが、そろそろ本来の営業を開始しないといけない。


 九月二日から通常営業再開だ。

 秋だし、おいしいものも増える。

 パンプキンタルトや抹茶ショコラ系も定番としていいだろう。

「手伝う?」

 千秋が様子を見ている。

「いや、学校の準備としときなさい。料理部の子達が内装変更手伝ってくれたからね。大丈夫だよ」


    小・中学生100円。

   高校生・大人500円。

 

 の看板も書き直してある。


 内装も秋をモチーフにオレンジやブラウン調。銀杏や紅葉の装飾はまだしていないが準備はしてある。

 イーゼルにベレー帽を掛けてみたり、コルクボードに今年の海の写真をいろいろ貼り付けなおしてみたり。


 もう少ししたらお月見風の装飾を考えて、次はかぼちゃのランタン制作でもしようかなぁ。

 今年は太陽さんとこもいるし、誘ってもいいなぁ。

 大量に作って浜辺に並べて火を灯すのも楽しそうだなぁ。

 スタッフはさーやちゃんが仕事探し始めるまでは使えるし、問題なし。



 ハロウィンコスの作成する時間は取れるな。

 ミラ、芹香、ミア、ノア、鈴音ちゃん。五人分か。

 魔女と妖精・妖怪系に定番ファンタジー。


「千秋も仮装コスプレするか?」


 少し考え込む千秋。


「どうしてもなら料理人コスでもするよ」


 夏悩んでたのは鎮だったが、新学期、好きな子との学校生活が心配なのか、緊張してるのか不安げだ。


 父方の親族との接触は千秋にとって割り切りネタというよりは棚上げネタになってるようで気にはなる。


 まぁ、時期を見て調べておくか。


「かぼちゃメニューをいくつか考えておいてくれると助かるな。ハロウィンのお菓子は考えておかないとね」

「んー。わかった。かぼちゃならプリン、ほろにがカラメルでさ。かぼちゃプリンパフェとか?」

 そうだな。


「一回はかぼちゃ尽くしやるかー」



 気合入れるぞー。


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