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8/20 ショータイム再び③

 



「さて、うちの(ノワール)は捕らわれた。か」





 総督が可愛らしく飾られた(セイレーン)の髪を軽くつまむ。

 しゃらりと貝殻で作られたアクセサリーが揺れる。

「残念だ。評判の歌姫。その声をぜひ聞いてみたかったのに」


 惜しむようにサングラス越しに空を見つめる。


「あの」

「んー?」

「明日、ARIKA(ウチ)でライブがあるんです。歌うのは、私じゃないですけれど、よろしければいらしてください、ね」



 はにかみつつ誘う空に総督がわらう。


「では時間が許せば聞きに行こう」





 椅子から立ち上がり天幕から出る総督。



「カラスよ! よくぞノワールを捕らえたな」


 声をかけられ、カラスマントの顔が総督のほうへと動く。


 

「なかなかの腕だ。それともノワールが使えなかっただけ。か」



 ぴしりと動きが止まったのはノワールかカラスマントか。



「勝者に敬意を払い、歌姫セイレーンは返そう」



「ところで、




 カラスマント、君は何に命をかける?」





 さくりと砂浜にゆっくりと歩を進める。






「家族、友人、恋人、ただ目の前にいた相手。それとも敵。なんに対して大きく心を預ける?





 君の忠誠はどこにかかる?





 君の心の支柱は何を基準として立つ?」














 さくり




















「さて、せっかく捕らえたのだし、『友達になれ』とでも命じてみるかね? 勝者の権利として言ってみてもかまわないと思うが?」













「ふざけるな!!」







 近寄ってくる総督に対し黒尽くめの手を勢いをつけて伸ばすカラスマント。

 それは来ることを静止させようとする幼い防御。














 そう、演技ショーはまだ続いている。





あれ?

まだ、終わらなかったです。

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