藤稔
藤稔は、このあたりのぶどうの代表種のようなぶどうです。ほとんどどこの農園でも藤稔は栽培しているんじゃないかと思います。
色々なところで採れるのですが、今回は最初のI農園でのみ採取しました。ちなみに、行きつけのE農園でも見てみたのですが、今年のE農園の藤稔は粒が小さく、キロに迫るような房はあまりなかったように思います。
さて、藤稔の房。大きすぎて、横置きが出来ない感じになってしまいました。お尻から見上げている感じです。この房は小さめで、それでも760g程度。残したもう一房は900g overでした。
粒は、黒いとまでは言えないですが、例年より色づきは良いように思いました。粒の重さは22g程度と、とても大粒です。種はほとんどなし。
糖度は、最初の房が15-16度。次の房は18度程度と、ちょっとばらつきがありました。
藤稔の特徴は、ともかくもその粒や房の大きさ。そして、物凄く果汁分豊富なことです。非常にジューシーで良いのですが、その分劣化が早いとも言えます。
水分が多いためか、元々甘みがあまり強い品種ではありません。でも、今年のぶどうは比較的甘みを感じる気がしました。このぶどうについても、例年より出来が良かったと言えるかもしれません。
さて、あと藤稔は冷凍することへの相性がとても良いことが挙げられます。冷凍すると、皮が薄くきれいに剥けます。この類のぶどうは、皮の内側の部分に、甘いねっとりとした部分が有って、単にちゅるっと身を吸っただけではその部分を吸いきれません。もう一度しっかりと吸う事で、その甘い汁を味わう事が出来ます。そのあたりは、スチューベンなども同様です。
冷凍すると、この甘い部分が粒と一体化して固まるため、その分皮が薄くきれいにはがれるのだと思います。冷凍しても、甘味はそれなりに感じられ、また酸味も程よく、非常にバランスよく氷菓子として食べられる感じです。これが、シャインマスカットやナガノパープルとかでは、あまりうまく凍らせられないのです。
凍らせるなら、やはり藤稔、我お勧めですね。




