マスカット・ノワール
次は、ちょっと珍しい種類で、マスカット・ノワール。シャインマスカットと、ジーコの交配種。Ep.1のぶどうの系譜図にも入っているぶどうです。
ここで採ったマスカット・ノワールはかなり小さな房でした。親の木の幹がどこにあるかもわからないような状態で、一房だけ残っていました。たくさん成っていたのか、それともまだ木が若くて実を多くつけていなかったかは分かりません。
房は
で、色は濃い目の紫。重さは220g強。なお、依然使っていたライトボックスが壊れてしまい(LED電力供給のコネクタがもげてしまった)、新しいのに変えました。以前は前端・後端のライン上だったのですが、今回のは同心円状に2色配置となっています。このためのライトの反射から粒にくぼみが出来ているようにも見えますが、単に反射の問題です。
と、ちょっと大きさもまちまち。ただ小さ目。重さは7.5g程度で、糖度は17-18度。
系譜図に書かれているように、2年前に一度採ってきたことがあります。ブラックシャインマスカット(富士の輝き)は超高級品でしたが、同じような意味のマスカット・ノワールは普通のぶどうという感じでした。味についても特別な記憶は残っていません。
ただ、その時の房の粒は、他のシャインマスカット系列と同程度だったと思いました。今回のものは8gにならない程度ということなので、その時の房とはかなり違う感じになります。「どこまで粒を大きくするか」というのは、育て方である程度調整できる範囲ではあったりするので、あるいは来年は違う形かもしれません。
このぶどうは皮も食べられるタイプ。種なし処理をしてあります。パリッとして比較的サクサク感もありました。さっぱりとした甘さが十分。シャインマスカットのように強い甘みがあるわけではなく、ハニーの名の付くぶどうのようにねっとりとした甘さがあるわけでもあれません。むしろ適度な酸味があるのですが、巨峰のように味が複雑になるというわけでもありません。
さっぱり、すっきりとした甘さが味わえる。個人的にはなかなか気に入った種類です。来年も採れれば採ってみたいなと思います。28日に開く最後のブドウ園では、これも作っていそうなのですが、どうしますか。




