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稲城の高尾

 この前の日曜日、稲城に行って梨とぶどうを買ってきました。

 今年は、梨にも暑さがきつかったという話があります。ただ、甘みは取れているようです。

 日曜日に行ったのは午後だったのですが、ほとんどの直売所が閉まっていました。稲城に買いに行くのなら、午前中のほうが良いらしいです。


 さて、稲城の直売所では、高尾とシャインマスカットを売っていました。買ったのは高尾だけでしたが。

 高尾は高尾山からつけられた東京産のぶどうだそうです。うちの周りでは藤稔が主力であるのと同様、稲城は高尾がぶどうの主力のようです。wikipediaによると、品種登録はかなり前になるので、相当に古い品種といえます。

 買ってきた房は600gで1500円でした。なかなか立派な房ですが、粒自体は決して大きくなく、9g弱というところ。長円形の黒と言って良いぐらいの深い色をしています。

挿絵(By みてみん)

房が重くても粒が小さいので、かなりびっしりと粒がついていることになります。果汁は比較的少なめでしょうか。さほど劣化してはいないと思うのですが、触感は割とふにふにとしています。


 特徴的なのが糖度で、22-23度と非常に高い糖度を示しています。ただ、それが食味として甘さを感じられるかというと、どうもそうではないのです。なんというか、最初にガツンと甘さが来るわけではない。ただ、その甘さがずっと続く。後味も甘さだけが残る。そんな感じなんです。

 藤稔のようなぶどうだと、最初の甘味が酸味に置き換わって…… という風に味覚の変化があるのですが、そういう変化が薄い気がします。これは、酸味が少ないその味わいにもよるのかもしれませんが。ともかくも、甘いぶどう、であることは間違いありません。ただ、個人的には例えば高妻、のほうが好みではあります。


 さて、シャインマスカットについても少し。いろいろな房が並んでいて、なんと一番高い房は7000円がついているものまでありました。一応、重量を測ってある程度値段差はつけているようです。

 試食ができたので、一粒だけ食べてみました。シャインマスカットとしては、黄色味を強く感じました。シャインマスカットは熟すごとに甘みが増して黄色みが強くなり、その代わりにマスカット香が消えていく、という話です。そういう意味で、かなり熟しているといえそうです。確かに、マスカット香はほとんど感じられませんでした。甘くはあったのですが。

 ただ甘いだけなら、もっと甘く感じる紫のぶどう(それこそ高尾でも良い)はありそうな気がします。やはりシャインマスカットは甘みと香りのバランスが大事だな、と感じました。完熟したシャインマスカットは食べてみたいと思っていたのですが、もうこれでいいかな、とも思ってしまいました。


 最後におまけで。梨は種類がわからなかったのですが、とても大ぶりの梨。ちゃんとしたのは二つで1500円しました。それとは別に、傷があるなどちょっと難のある梨が二つで500円でした。こちらも、とても甘い出来で、一応糖度を測ってみたら14度ぐらいでした。梨の中ではかなり甘いほうに入るようです。

 稲城の梨の品種は、そのものずばり「稲城」というものがあるのですが、そちらは生産量が少ないのかなかなか入手が困難なのです。

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歌川 詩季さまからの頂き物です。
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