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こうしてわたしとお侍のイサム様は、ラブラブアツアツ巫女巫女デートを楽しんだのよ♡ それにしても黒い森の魔法使いさんのお屋敷ってすごい不思議だわ。わたしたちは部屋をめぐって、部屋の中なのに立派な神社が建っている、神社のお部屋に来たのよ。中には神主さんがいて、なにか儀式の準備をしているみたい。えっ、神前式の準備ですって? いやぁん♡ イサム様ったら、わたしたちまだ出会って数分しか経っていないのよ♡
「それでも拙者は、愛子殿が……♡」
あぁ、なんてアツくて真剣なまなざしなの♡ イサム様のその勇ましい表情に、わたしもどんどんとろけちゃうわ♡ えっ、なんですって? キモイですって? 神前式のあとは、あんたたちがちゃんと成仏できるようにお祓いしてあげるわね(#^ω^)
ふん、あんたたちなんて放っておいて、あぁ、イサム様がわたしをじっと見つめているわ。その瞳に吸いこまれていきそう……♡ そのままわたしたちは、ゆっくり顔を近づけて、お互いのひとみにお互いの顔を移しながら、くちびるを重ねて……♡
「そうはさせないわよ!」
むちゅーっ! ……って、あれ、イサム様? もうっ、空中で思いっきりキスを空振りしちゃったじゃないの! っていうかまさか、もしかして、これ、夢オチだなんて最悪なシナリオはないでしょうね?
「夢オチじゃないさ。あんたの彼氏、気に入ったからあたしがさらっていくわね」
なーんだ、夢オチじゃなかったんだ、よかったぁ……って、いいはずないでしょうが! ていうか誰よあんた、なにぽっと出でわけわかんないこといってんのよ!
「あたしの名前は悪の魔女、ローズよ! あんたの彼氏、返してほしかったら2階のあたしの部屋まで追いかけてきなさい! じゃあね♡」
なにがじゃあね、よ! 待たんかゴラァッ! って、なにボーッとしてんのよ! あのバカを追うわよ!
※アイテム欄に『巫女装束』を追加してね♡
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