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 ふふふふふ、どうかしら、パンナコッタのお味は? えっ、パンナコッタってどんな料理なんだ、ですって? それじゃあ説明してあげるわね♡ イタリア発祥のデザートであるパンナコッタは、ゼラチンでとろみをつけた、ぷるぷるつるんっとした舌触りの、甘くておいしいデザートなの♪ そのぷるぷるつるんっとした感触に、とろけちゃいそうな甘さは、そう、まるでわたしのくちびるのよう……キャーッ♡ んもう、褒め上手なんだからぁ♡ でも、そんなスイートなセリフをいってくれるなんて、どうやら身も心も、パンナ()()()ッタのとりこになっちゃったみたいね♡


 ……えっ、なんですって? 「キモすぎて吐き気がしてきた」ですって? あっそう、それじゃあわたしが今すぐとどめを刺してあげるわね(#^ω^)


「うぅ……まさか、まさかあんなキモイことばっかりいってるおばさんに負けるなんて……」


 ……ちょっと、ヒルデちゃん? 今、ものすごい聞き捨てならない言葉を聞いた気がしたんですけど……(#^ω^)


「まさか、あたしの料理が負けるなんて……」


 ふんっ、わたしの実力をなめた報いよ! ……さぁ、それじゃあヒルデちゃん? お約束通り、おヌードにひん剥かせてもらうわよ♡ たっぷり写真を撮って、写真集を出して、それを『みてみん』にはりつけて活動報告に載せて、ほんでもってバナーにして読者もガッポガッポ、ブクマ、ポイントガッポガッポ、そしてゆくゆくは書籍化作家に……♡


「そんなの載せたら一発でアウトだと思いますけど……」


 ふふふんっ、そうやって上手いことわたしをおどして、許してもらおうと思ったって、そうはいかないんだからね! 『みてみん』うんぬんはもちろん冗談だけど、おヌードにするのは本気なんだから! さぁ、覚悟はいいかしら……?


「いやぁっ! ちょ、先生、待って、待ってください! 手をワキワキさせないでください! やめて、許して! お願い脱がさないで!」


 今さら命乞いしたところで遅いわよ! 大丈夫よ、ちゃんとパンイチすがたをたっぷり写真に収めたあとに、おヌードにしてあげるからね♡


「やだぁっ! 助けて、お兄ちゃーん!」


 えっ、お兄ちゃん? ハッ、まさかヒルデちゃんのお兄ちゃんって、あの超絶カッコイイ、イケメンの、ジークフリート様じゃないでしょうね?


「えっ、お兄ちゃんのこと知ってるの?」


 いや、知ってるもなにも、作者はわたしなんだから、もちろん知ってるわよ! やったぁ、ジークフリート様は実はわたしの大のお気に入りキャラだったのよ! あーん、一度でいいからデートしたいって思ってたのに、そんな素敵なお兄様を紹介してくださるなんて、ヒルデちゃんは、ううん、義妹(ヒルデ)は本当にお義姉さん思いのいい子ねぇ♡


「勝手に義妹にしないでください! それに絶対お義姉さんなんて呼びませんよ!」


 今さらそんなこといったって遅いんだから! あっ、あそこにいらっしゃるのは……!


「あーん、ジークフリートさまぁ♡」

「なんだかヒルデに呼ばれた気がしたんだけど……」


 うふふ、想像してた通りの、ううん、想像以上に超絶イケメンのとっても素敵なお兄様だわ♡ これじゃあヒルデちゃんがブラコンになるのもうなずけるわね♪


「変ないいかたしないでください!」


 ほらほら、照れないのよ♡ ……あれ、でもどうしてかしら? ジークフリート様、わたしのお話じゃ両足をケガして車いすに乗ってる設定だったはずだけど……。


「このお屋敷の主人である、黒の森の魔法使いさんが、ぼくに魔法をかけてくれたんだよ、一夜だけ、ダンスパーティーで踊れるようにって、足のけがを治してくれたのさ」


 まぁっ! 黒の森の魔法使いさん、なんて素敵なかたなのかしら♡ ハッ、こうしてはいられないわ、こんなチャンスめったにないんだから! こうなったら……! うっふーん♡


「ジークフリート様、お願い、わたしといっしょにダンスを♡」

「えっ、あなたは……? うっ、なんだかくらっとした感じがしたけど……それにしてもなんて素敵な女性なんだ! あなたのようなチャーミングなかたからダンスを誘っていただけるなんて、ぼくはなんて幸せ者なんだろう! もちろん、よろこんで……♡」

「どどど、どういうこと? なんでお兄ちゃんが、あんな変態デカ尻女とダンスおどることになってるのよぉ!」


 ちょっとヒルデちゃん? 今また聞き捨てならない言葉が聞こえてきた気がするんだけど……(#^ω^)


「こら、ヒルデ! ぼくの愛子になんてこというんだ!」


 ぼくの……愛子……♡ キャーッ! キャーッキャーッキャーッ(〃▽〃)ポッ ジークフリート様が、ジークフリート様が、ぼくの、愛子だなんて、いや~ん♡


「お兄ちゃん、だまされちゃダメよ! あの人ド変態なんだよ! 女の子がクラスの男子たちからスカートめくられるお話ばっかり書いて、にやにやしながら喜んでるド変態なんだよ! お願い目を覚ましてよぉ!」


 ちょっとちょっとちょっと! またあることないことふきこむんじゃないわよ! ジークフリート様、信じてはダメですよ! こうなったら……うっふーん♡


「また、なんだかくらっとしたんだけど……。まぁいいや、さ、愛子、いっしょにダンスフロアを目指そうね♡」

「もちろんですわ♡」

「ちょっとちょっとおかしいじゃない! ていうかさっきの、『うっふーん♡』ってもしかしてあれじゃないの? 色仕掛けっていうか、チャームの術でしょ!」


 ギクッ! ななな、なんのことかしら、わたしにはさっぱりわからないわ? さ、それよりジークフリート様、早くダンスフロアへ行きましょう♡


「そうだね、愛子♡」


※ジークフリート様(男の子キャラ)が仲間になったわ♡ 仲間欄にジークフリート様(男の子キャラ)を追加してね♡

※このまま「待たんかゴラァッ!」

「チッ、しつこいわね、ほら、あんたたちもさっさと行くわよ! あのうるさい義妹から逃げるのよ!」


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