破約
柾樹は祖父の部屋の、古い安楽椅子に腰掛けていたのである。
眼鏡は外していた。秋の夕空は澄み渡り、乾いた風が揺らす庭の木々のざわめきと虫の音とが微かに聞こえる。腕を組み半分眠った状態から、柾樹は瞼を薄く開けた。黴臭い部屋は薄闇へ沈んでも、まだ辛うじて物の形と配置がわかる。
開いた障子の向こうに、赤紫の宵闇が一服の絵のように広がっていた。
何故か庭の景色が、いつもより狭い。柱と柱の間が狭く、無いはずの屏風や丸火鉢があった。遊郭の座敷みたいな、ここはどこだと考えていた視界の端に、小柄な人影がうずくまっているのを見つける。
影は痩せた猫背で禿げ頭。顎を突き出した姿勢が、猿と似ていた。輪郭はもやもやと立体感が無い。この猿と似た奴に何だか見覚えがあるな、と柾樹は考えた。誰だろうと思いつつ、古い安楽椅子に埋もれた青年は、縁側に座っている者を眺めていたのである。
『賽の使い方か……』
突如、ぼやけた影が呟いた。男の声だった。塩辛声だが、陽気に喋れば面白くなりそうな声にも聞こえる。
『知ってどうする? わしがこれを使いこなすのに、どれほど苦労をしたと思うておる。読みを誤れば、命を縮めるぞ。女房は鉞強盗にやられて身を滅ぼした。あの馬鹿め、金なら八千両でも九千両でも、攘夷の賊にくれてやれと言っておいたものを……欲で目が眩み、賽の読み方を誤った』
庭の方を向いた影は、憂鬱に話し続けている。
『まぁ良い……お前の運命を導いた賽。イロハだけ、教えてやろう。他言はするな』
背中を丸めた影が言った。
『その代わり……必ず跡取りを産めよ?』
影は急に、恐ろしい声色へ変わる。
影法師がくるりとこちらを見たとわかった。真っ黒な影の中に、怪物の形相が見えた気がした。
「誰だ?」
覚醒し声を発したときには、縁側の黒い影は消えている。元通り、黴臭い祖父の部屋だった。傍らに置いてあった、銀縁眼鏡を手に取る。
「赤目、今……」
言おうとした瞬間だった。外から、紫の光りが射し込んだ。
バシャンッ!!
と、天穹が砕けたかという轟音に、「うわ!」と叫ぶ声も遮られる。耳を聾せんばかりの音と地鳴りで、古い木造建築はびりびり震えた。
「落雷か?」
《いや……何か現れた》
自然現象を疑った柾樹を、幽鬼の赤目御前が否定する。
何かこの世ならざるものの気配が、一刹那の内に周囲をすぽりと覆っていた。この感じに、柾樹は覚えがある。『無名の君』の来臨と似ていた。それでいて今満ちているものは、もっと歪で皮膚にざらつき、禍々しいのである。
急いで縁側から庭へ裸足で飛び降り、屋根の上を見上げた。見える限りの建物に被害はない。
「三介! 三介、ここから出すのじゃー!」
袂の底で、ツネキヨの喚き声がした。
「何だよ?」
手を突っ込んで掴んだ小豆二粒を、地面へ放ってやる。くるりと化けの皮を裏返して、狐と狸が現れた。神の使いの獣たちは、硝子玉みたいな青や黄緑色の目玉を爛々と光らせている。
「おかしいぞよ、おかしいぞよ? まるで『霧降』の結界の波ぞよ……?」
地面に鼻先を寄せ、周囲をくるくる嗅ぎ回って狸の二重が言った。異常な落雷と、ただならぬ気配。
「ってことは、『人喰いの井戸』か!?」
庭下駄を引っ掛けた柾樹は、咄嗟に北の裏庭の森へ向かって走り出した。背の高い青年の後を、狐と狸も走ってついてくる。
「おい、赤目!ツネキヨと二重も……さっき縁側に、変な奴が座ってなかったか?」
《……変な奴?》
「知らぬぞよ」
「夢でも見たか三介?」
柾樹は走りながら尋ねたが、化物たちは何も知らない様子だった。
「夢? ……幻だったのかな?」
夢、が最も近い感触かもしれない。尚も引っ掛かるものはあったけれど、ゆっくり考えていられない。
夜が近付き木々の影も一際黒くなっている裏庭は、濁った乳のような白い霧が流れていた。
冷たい霧は一足進むごとに、密度を濃くしている。迷子になりそうな霧の中を記憶と感覚を頼りに駆けて行くと、辿り着いた所には『人喰いの井戸』があった。
濃密な白い霧の向こうに浮かぶ、古い井戸。
その井戸の傍らに、人影があった。足元ではいつこんなに咲いたのか、彼岸花が一面を朱に染めている。青年が止まると、向こうも柾樹に気が付いた。
「まあ、来てくれたの……!」
白い歯をきらきらさせて笑ったのは、屋敷の前で会った女である。
母親の琴だった。丸髷は黒く艶やかで、やはり実年齢より遥かに若く見える。二十くらい年齢を下に言っても通じそうだった。
濃紺の草と朱色の花に埋もれ、大きな石の蓋が転がっている。柾樹が触ったときには、びくともしなかった井戸の石の蓋だった。突然の雷。母親。異様な気配と、取り除かれた井戸の蓋。何もかもがおかしい。状況を整理しようとした柾樹の目が、石の蓋のすぐ近くに、赤いリボンを着けたおかっぱ髪を見つけた。
「紅葉……!?」
草の上で、姪っ子がうつ伏せに倒れている。
「紅葉! おい、紅葉!」
大声で駆け寄った柾樹が抱き上げると、少女は瞼を強く閉じ「う……」と声を洩らして息を吐く。髪も着物も、霧でじっとり湿っている。呼吸はあり、見た限り外傷も無かった。
「何しやがった!?」
顔を上げた柾樹が声を荒げると、井戸端の琴は首を小さく横に何度も揺らす。
「何って……柾樹さんが『御神刀』を持って来いと仰ったでしょう? おっ母さんの心を試してるんだと思ってね。一度は逃げた親ですもの、疑いたくもなるでしょう。だからこうして、何としてでも、御神刀を貴方へ届けなくっちゃと」
左右の指先を絡め、しどろもどろに説明を始める。
「んなこと聞いてんじゃねぇよ!」
「え? え、ええ? じゃあ何なのですの?」
「こいつに、紅葉に何したのか聞いてんだよ!」
イライラと柾樹は言い直した。
「そんな、何もしてやしません。どうして怖い顔なさるの? このお嬢ちゃまが、お屋敷の周りの壁の穴を潜って出てくるところに会ったものですから。天の助けと、潜り方をちょいと教えてもらっただけで」
後少しつついたら泣き出しそうな顔で、母から回答が出てくる。
紅葉はこれまでそうしてきたように、屋敷を抜け出し遊びに行こうとしたのだ。
板塀の抜け穴を使って、外へ出た。そこで、祖母である琴に出くわした。琴は、やすのやよしのと、そっくりの顔かたちをしている。紅葉は自分の母や伯母と、不思議なほど同じ顔をした女の出現に驚いたろうし、大いに興味も引かれたに違いない。
「……この女童が出てくるのを、外で待っていたのではないかぞよ?」
霧と草と彼岸花の狭間に蹲っている二重が、黒い鼻をひくつかせて囁いた。
「それで、どうした?」
「私が『古井戸の神様にお参りをするんだよ』と申しましたら、『案内する』と、ここまでついて来てしまいましたの。困ったものと思ったんですけれど、仕方がありませんわ。そうしたら、さっきの雷の音で引っくり返ってしまいましてね。魂消てしまったのでしょうね。かわいそうですから、寝かせておいてやったんですよ」
琴は苦笑して、紅葉が草の上に倒れていた理由を語る。興味や関心は薄そうだった。
《……あの女、古井戸の封印を破れる、『天邪鬼』か》
銀縁眼鏡に宿った赤目御前が言う。
「何か、特別な人間なのか?」
柾樹は声を潜め、幽鬼へ尋ねた。
《特別というほどの力は無い。だが『因果の渦』に揺らぎを齎す……まれに、そういう者が現れる。わしに慈悲をかけ、救い出した女官も、『天邪鬼』であった……それを恨んだ日もあったな》
隅田川の化物は、どことなく懐かしそうに言った。
存在意義は『人柱』であり、人として生きることは望まれていなかった赤ん坊。たとえ哀れんでも、誰もその宿命を疑わないはずだった。しかし、宿命を『破った』者がいた。ものの数にも入らない下級の女官である。やがて成長した姫は、こんな我が身を何故救ったと泣いた。
――――さはれ、いとおしければ。
そう言って共に涙し、少女に飯を食わせ服を替え。膝に乗せてあやしてくれた女は、赤目御前の父の命により反逆の悪人として殺された。
《あれには礼も言わず……悪いことをした》
常世の神との誓約を放棄し、戦い抜いた果てに異形となり『隙間』へ落ちる。化物はただひとりとなって、千年が過ぎた。
「紅葉! 紅葉ー……!」
「紅葉ちゃーん!?」
冷たく広がる静寂と深い霧の向こうから、女たちの声が入り込んでくる。
「やすの! よしの! こっちだ!」
柾樹は声のする方角へ呼びかけた。間もなく双子の姉達が手を取り合い、助け合い近づいて来る。そして
「え?」
「……おっ母さん?」
苔生した『人喰いの井戸』の横に立つ母を見つけた双子の娘たちは、揃って金縛りみたいに止まった。白い霧に閉じ込められ、三つの同じ顔が三面鏡のように向き合っている。奇妙な膠着があった。気味の悪い沈黙を切ったのは、よしのだった。
「紅葉!?」
柾樹の抱えている少女に、悲鳴を上げて駆け寄る。
「紅葉! 紅葉!? おっ母さまですよ! どうしたの!? ケガは……!」
顔面蒼白のよしのは、気を失っている娘を腕に抱きかかえた。
「ケガはしてねぇと思う。お前ら、どうしてここがわかった?」
「紅葉の姿が見えなかったのよ! もうお夕食なのに、この子また抜け出したのかと思って……」
柾樹が尋ねれば、青くなって次女は答える。よしのは離れ屋で、娘を探し回っていたのだ。姉の部屋も、覗きに行っていた。
「さっき、雷が落ちたでしょう? 何故だかわからないのだけど、『あの日』が思い出されてしまって……私も、よしのちゃんも。それで咄嗟にこっちへ……」
紅葉を抱きかかえる妹を手伝い、いつも離れ屋を出ないやすのも言った。
長姉の目が、そろそろと仰ぐ。よしのが続き、柾樹も姉達の視線を追った。双子の娘と同じ顔をした母が立っていた。微笑んでいる琴は、蓋の開いた『人喰いの井戸』を指し示して言う。
「さぁ柾樹さん。この杖で『魂ふり』をすれば、みんな元通りになるんですよ。御神刀が欲しいのでしょう? 今おっ母さんが、御神刀を取り出してあげますからね。少しの間、そこで待っていてちょうだいね」
大きな古井戸の中は、白い砂でほぼ満杯になっていた。細かい白い砂は、仄かに発光して見える。その真ん中に、『杖』が一本突き立てられていた。
「『八百比丘尼の椿の杖』じゃ! なるほど、その手があったのじゃ……!」
「ふむ、それを使うて『魂ふり』をしようとな? これは何とも……面妖ぞよ」
草花の陰で狐と狸が目を光らせ、囁き合っている。彼らの声は柾樹にしか聞こえないのか、母や姉達は誰も反応しなかった。
柾樹はゆっくり立ち上がる。
「そいつは良いんだが、おっ母さんよ……どこでそのやり方を覚えた?」
欲しいと言ったものをくれるという、母に尋ねた。尋ねられた母親は、「え?」と首を傾げる。
「そんなの誰に教わった? 普通は知らねぇだろ。『魂ふり』なんて、どうしてそんなこと知ってる?」
表情と顔色を失っている息子へ、母は懐中を探り始めた。
「ああ、それはねぇ、簡単ですのよ。これなの。これで占ったら、すぐにわかりましたよ」
掌の上に乗せ、躊躇いも無く差し出されたのは、乳白色をした六つの小さな正十二面体。
「祖父さんのサイコロか!? 何でアンタが持ってるんだよ!?」
「お屋敷を出るときに、大旦那様から頂いたんですのよ。特別の餞別にと仰って……」
琴は嬉しそうににっこり笑い、六つの賽を掌へ握りこんだ。
しかし
「嘘ッ! 嘘よ!! また出鱈目を言うのね、おっ母さん!!」
女の金切り声が、森の青白い静けさを切り裂く。叫んだのは、やすのだった。白い額には、血管が青く浮き出ている。
「マァ……何て口をきくんだい。黙っておいで。本当なんだから仕方ないじゃないの。これは本当に大旦那様から頂いたんだよ」
思いがけず罵られたといった母の表情には、失望があった。それを聞いたやすのの顔には、絶望の色が表れる。
「違うでしょう? どうしていつもそうなの? 都合よく捻じ曲げないで! 今度は……今度ばかりは負けない! 逃げないわ! 太郎兄さんを、『人喰いの井戸』の人柱にしたからでしょう!? 私も! おっ母さんも!」
やすのは着物の裾を握り締め、声を張り上げた。
「姉さん?」
「『人柱』だ?」
紅葉を抱えたよしのが姉を見つめ、柾樹が独りで呟く。琴が、か細い首と手を忙しなく振った。
「違うわ、違うのよ柾樹さん、みんな嘘ですのよ。やすのは昔から嘘つき娘で」
「うるせえ黙れ。それで何だ、やすの?」
母の懇願に構わず、息子の目は長姉へ向けられていた。眉を歪めたやすのは、大きく息を吸い込んでから唇を開く。
「あの日……『人喰いの井戸』へ御神刀を放るお役目は、おっ母さんだったのよ。お爺様の託宣で、『必中の賽』で、そう出たの。この井戸へ、賽と御神刀を投げ込むはずだったのよ。でもおっ母さんは、やらなかった。蔵へ閉じ込められていた兄さんに、『この役目を代わってくれたら、大旦那様に許していただけるよう口添えしてやる』と言って、蔵から出して」
十三年前。兄が企んだ『必中の賽』の盗み。失敗した計画と、蔵に一人残された太郎。そこへ持ち込まれた『出してやる』の誘い。
「サイコロは、ここにあるじゃねぇか」
柾樹は、サイコロの今ある場所を見て言った。御室の里から持ち出された御神刀と共に古井戸へ投げ込まれるはずだった『必中の賽』は、琴の手に握られている。
「おっ母さん、爺様の託宣を勝手に違えたの!? あれだけ『絶対に違えるな』って言われていたのに!?」
正気に返ったよしのが大声で問い質した。
「だって、だって……。何も教えてくれなかったんだもの……古井戸へ行くのが不気味で、恐ろしくて」
何故責められるのか悉皆わからないという風に顔をくしゃくしゃにし、琴の丸髷が項垂れた。
「そうじゃないでしょう、おっ母さん? 知っていたでしょう? だからお爺様に言っていたじゃないの。『今生の別れと思い蔵へ会いに行ったら、太郎が代わってくれました』って……もちろん、そんな嘘は通じなかったわね? お爺様には『何ということを仕出かした』と雷を落とされて……。でも、欲しくて仕方なかった『必中の賽』を、持って逃げるのだけは成功したわね」
やすのは母を睨み喋り続ける。
「やすの……『人柱』ってのは、どういうこった?」
宙を眺めて、柾樹が質問した。
「『人喰いの井戸』には、鬼がいたの。“のんでんぼう”という、その鬼を滅ぼすには『御神刀』と『必中の賽』と……『人柱』が必要だったのよ。私は、お指図で見張りをしていたの。そうしたら、おっ母さんが兄さんを蔵から出した。私が、お爺様やお父っつぁまへ異変を告げて、ここへ来たときには遅かった」
風で揺れる彼岸花を見つめ、やすのは目を赤くして、自白する。やすのは幸兵衛に、「北の古井戸へ行く母を見張れ」と命じられていたのだった。
「ごめんなさい、よしのちゃん。柾樹さんも……話せなかったの。お爺様やお父っつぁまに、言うなと口止めされていて。私も……私さえ黙って辛抱していれば良いと」
「何が黙って辛抱ですか」
やすのが言いかけた言葉を、琴の尖った声が叩き折る。三人の子ども達が見れば、そこにあった母の美しい顔は、傷付けられた者の無残で塗り潰されていた。
そして琴は最初、威嚇する獣と似た、何かわけのわからない声で「ああッ!」と叫んだ。
「やすの! アンタは誰のお陰で、蔵付き屋敷の養女になれたと思っているんだい? 裏切って、自分だけお屋敷暮らしのお嬢様のまま。食うにも困らず、苦労もせずに、まぁ結構なお召し物を着て!」
罵声で、びくりと肩を震わせた姉は俯いた。裏切り者を沈黙させた琴は、見開いた目を妹へ移す。
「よしのも、すっかり奥様ぶりが板についたこと! 旦那様と娘まで持つようになって、良かったわねぇ! それもこれも、この家の娘になれたからじゃないか! おっ母さんと兄さんを忘れて、自分ひとりだけ幸せにお暮らしでねぇ! 図太い娘だよ!」
「ち……違うわ、私は兄さんを忘れてなんか」
よしのは紅葉を隠すように抱きしめた。反論の声は潤んで、力が無い。
「そうですとも。あたしは大旦那様に、『人喰いの井戸へ、雲居を抱えて身を投げろ』と言われましたわ! 家と跡取りを救うためだとね! 大旦那様は、あたしに死ねと言ったんですよ! 好きなだけ贅沢もしたんだから、これくらいして当たり前だって! 何であたしが、そんな人でなしの指図に従わなけりゃならないんだ! あたしだって必死だっただけじゃないか! 親子なら、これくらいは憐れと思ってくれるもんでしょうに!」
琴は両目から涙を溢れさせ、草を草履で踏みにじり喚き始めた。
「それを寄ってたかって、揃いも揃っておっ母さんを見捨てるっていうのかい!? 人の心の痛みってのがわからないの!? 次はあんた達の番でしょう!? そうでなくっちゃ、あたしが可哀想じゃないか! あたしが死ねば気がすむっていうのかい!? ああ悔しい、ああ悔しいいッ!!」
叫ぶたびに、わななく唇の紅は擦れて落ち、白粉の混じった涙は濁っていく。
「何だもう知ったもんか、こんなモノ壊れちまえばいいんだよ……!」
叫んだ琴は手を伸ばし、古井戸の砂に突き刺してあった『杖』を握った。
瞬間、古井戸を埋めていた白い砂が眩しく輝きだす。弾かれた女は「あ!」と、よろめいて座り込んだ。
パキイィン、と氷が水晶へ変質していくような音が聞こえた。
次回更新予定は7/12です。




