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運がないだけですので  作者: ヒコしろう


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休憩のあとは

暑い、暑すぎる。

皆様も体調管理に気をつけて下さいませ。


では、本編をどうぞ。



皆様お疲れ様です。

アルドです。


お仕事に、勉強に、家事に、なにをするにも、やはり休憩は必要だと思います。


そんな訳で70階層の転移陣部屋でキャンプ中ですが、

本日はお休みにしたいと思います。


ミレディさんがワクワクしながら「記憶の水晶」を持っていますが、おれに記録のスキルがないので却下したら、


「あんまりデス!

続きが気になっているアニメが有るのデスが!

マスター。

早く記録スキルを手に入れるデス。」


お休みの予定を崩されご立腹のミレディさんが、

ファルさんとキッド君に、


「記録スキル最優先で探すのデス。」


と真剣に指示している。


ファルさん、キッド君

何かゴメンね…。



さて、本日は、

「ドキドキ!俺のスキル何とかしようぜ大会」

を開催します。


「ぱちぱちぱちぃ~」


はい、そこのゴーレムチームの皆さん娯楽が減ったからって、念話で勝手に参加しない。


参加するならいいアイデアを頼みます。


「はーい」と良いお返事がくる。


俺は、スキル図鑑を出して皆で見ようとするが、一冊を6人で読むのは難しい。


悩んでいると、キッド君が


「そうか!」と言ってスキル図鑑を端から端まで記録し「記憶の水晶」で映しだす。


「ご主人様、これで皆で見れます。」


おぉ、賢い。

撫で撫でしとこ。


「えへへへっ」と嬉しそうなキッド君をみて闘志をもやすミレディさん


では、今あるスキルカードとスキル図鑑で有用な組み合わせや複合スキルを獲得したいと思います。


ファルさんとキッド君が「共有」と「同期」のスキルでスーパーコンピュータと化して何計算しだした。


「はい、主、質問です。」


「はい、シルバーさん。」


質問に手を挙げたシルバーさんにビシッと指名して発言を求める。


「主とキッド君をファル殿経由で共有すれば、主の鑑定スキル等も使えるのではないのですか?」


俺は、質問をうんうんと頷きながら聞き、


「良い質問です。

えー、ファルさんの「共有」は1対象のみ使用可能です。この場ありスキルの又貸しは出来ません。

ちなみに「同期」はゴーレム同士で威力を発揮するスキルらしく俺とは視界等の限られたものしかリンクできません。」


そうですか。としょんぼりするシルバーさんに、


「いやいや、ナイスな着目でした。

シルバーさんに拍手」


ぱちぱちぱちぃ


次は、対抗意識を燃やしたミレディさんが、

「マスター、ここに「繁殖力」のスキルカードが在ります。これを使って…

今から繁殖をするデス?」


「却下です。」

なんで上目遣いで疑問形なんだよ。


そんなやり取りのなか、

キバさんは我関せずで俺の横でお腹を見せて「撫でて」アピールをしている。



とかやっていたら、キッド君とファルさんのデータ解析が、済んだらしく


「アルドさま、まず「博識」スキルで、記録のスキルを、持つ魔物が見つかりました。このダンジョンの中で数百年前に冒険者が残したデータに、「ライブブック」と云う魔物が、「記録」「飛行」のスキルを、保持していたと在ります。」


へぇー、「ライブブック」ねぇ。

漫画が読めそうな名前だな。


ファルさんが続ける


「アルド様、宝箱の鍵を針金で開けてみませんか?」


?「なんで?」


「宝箱を自力で一つ開けると「鍵開け」が生えます。

すると、アルド様の「開拓者の夢」に作用し「トレジャーハンター」に変わり、「簡易罠感知」「罠外し」「簡易探索」が、使用可能に成ります。」


おぉ、凄い


すると、キッド君が、


「では、ご主人様、上の城で見つけた鍵付き宝箱を出しますね。」


え、なんでそんなもん持ってるの?


「見つけたは良いのですが、鍵はご主人様のアイテムボックスでして、仕方なく持って来ましたが、出すタイミングが無くて…。」


そうだったんだ。


「ごめんね。気を使わせたね。」


「いえいえ、では、早速」


と、言って宝箱を出すキッド君。


俺は、鍛治の工具箱から針金をだして、ゴソゴソやりだす。


「ご主人様、爆発の罠付きですのでご注意を…。」


ビクッとなり冷や汗が湧き出す俺。


俺の横で寝そべっていたキバさんが、

「よいしょ」と立ち上がり愛妻号の中に…逃げた。


あれ?皆さっきより遠くない?

ミレディさんフルポーションなんか持ってどうしたの?


ふぇーん。怖いよぉー。

やりたく無くなったよぉー。


すると、シルバーさんが、宝箱の蓋を

「ポフッ」と前足で押さえ、


「主よ、蓋が開かなければ罠は動かないのだろ?

押さえているから頑張ってくれ!」


と励ましてくれた。


「うん、おれ頑張る!」


一時間近くゴソゴソやって何とか開けれた!

見本の鍵があることに気付くのがもっと早ければ、十分程度で開けられたはずだが…。


ピロリンとお知らせがくる。

もう一度ピロリンと鳴った瞬間に、

宝箱の罠の状態が透視したかのように分かる。

ナイフを出して罠を外す。


無事に宝箱が空いた。


フルポーション一本

ハイポーション十本


が入っていた。

うーん…「ありがとね!!」


無事に罠担当の個性を手に入れた俺は、皆とダンジョン下層へと挑むのであった。





読んでいただき有り難うございます。


宜しければブックマークをお願いたします。


評価や感想、イイねも頂けたら嬉しいです。


あと、誤字報告もありがとうございました。


では、次回


司書を殺る為には手段を選びません を お楽しみに。


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