乱戦
難産でしたがやっと書き上がりました。
楽しんで頂けましたら幸いです。
皆様、おはようございます
何か分かっちゃった、
アルドです。
なんだかモヤモヤしていましたが、
俺、理解してしまいました。
いやぁ、スッキリです。
キッド君が皆のために強く成りたい!
と云う心意気に打たれ、
複合スキル、神々の知恵と、
アイテムボックスを渡した結果…。
パーティーとしての性能は下がらず、むしろ上がりました。
が、しかし!
俺のパーティー内での個性が消えてしまいました。
そう、ゴーレムチームのみで完結してしまっている…。
後悔は有りませんが、早急に役に立つポジションを見つけなければ、
ハートが持ちません。
現在の休憩も俺以外必要としておらず、
「あれ?俺、足引っ張ってんじゃね?」
感が拭えません。
よし、頑張って役に立つポジションをさがすぞ!
頑張る、頑張るから…。
ミレディさん、念話盗聴を一旦切るか、
もしくは、頭撫で撫でを止めませんか?
泣くぞ?泣いてしまうぞ!!
よし!
気を取り直してダンジョン攻略だ!
61階層は、いきなり雰囲気が変わった。
魔法を使う魔物ではなくて、何かしらの魔法で生まれた様な魔物が蠢いていた。
「鑑定」
「骨の魔物」
「そのままでは食べられません。」
うん、スケルトンだね
ピロリン
お、久々のお知らせだ。
頼む、「鑑定」
「スケルトンナイト」
「出汁なら取れるが食用に向かない。」
うん、知ってた、未だ使えないの…。
知ってた。
だだっ広い古戦場の様なフロアを警戒しながら進む。
索敵にも活動前は引っ掛からず、
土の中から「ガバッ」と、いきなり飛び出す心臓に悪いフロア
次の階層に下りるのも一苦労だった。
62階層も古戦場だった。
このフロアには、剣や槍または斧をもった「スケルトンナイト」だけでは無かった。
魔法を操る「ワイト」が紛れていた。
そして、このワイトはスケルトンナイトと違い、バラバラにされても パッシュん しなかった。
砕かれたあともう一撃必要とする。
「キッド君!」
とだけ言うと、阿吽の呼吸で鑑定結果が届く。
「ワイト レベル90」
「火魔法」「再生」「魔力自然回復」
です。
楽しそうなスキルがある。
「皆、ワイトのスキルが欲しいから俺に回してくれ!」
と念話で連絡したのち
「濾過」
大きさ1.5メートル
持続時間5時間
濾過膜A 指定枠 1 「魔石」
濾過膜B 指定枠 2 「スキル」「MP」
パッケージ あり
発動!
俺は斧から濾過ポイに持ち替えワイトをパッシュん させていく。
65階層と66階層の中間のセーフティーエリアでキャンプ中の俺ら、
「スケルトンホース」に乗った、「スケルトンジェネラル」や「スケルトンアーチャー」に「スケルトンドック」の骨猟師ペア等、手強い敵はいたものの、
レベル差が有るので問題なく来れた。
そして、次の階層は、
5階層ぶち抜きのボス部屋?
だった。
部屋というか、円錐形に徐々に広がる空間の壁際に、車道程の緩やかなスロープが延々70階層迄続いており、
ソコには、荒れた大地が広がり、
なぜか、
美しい城がそびえ立つていた。
俺達は、その空間の天井間際からスタートして、城を落とさなければ先に行けないシステムみたいだ。
俺達はまず、封入の矢をだし、
シルバーさんに火魔法の最大魔法「フレアバースト」を十本と水魔法の最大魔法「アクアミサイル」も十本封入する。
シルバーさんに「MP」カードをモリモリ食べて満タンに回復してもらい、
俺も「放電」を十本追加しておいた。
俺も回復をしてる間に、キッド君はアイテムボックスからシルバーさんの戦車を取り出し装着させていく。
シルバーさん戦車モード「シルバーチャリオット」の完成である。
シルバーチャリオットに俺とミレディさんとファルが乗り込み
キバさんにキッド君が騎乗する
「キッド君とキバさんチームは遊撃を頼みます。どんなボスかも判らないので、初めは遠距離攻撃でキッド君をキバさんが守って下さい。」
頷く二人
「ファルさんとミレディさんは一番大変な中間地点で踏ん張って貰います。ミレディさんはファルさんを守って中央付近でグランユニットをだしてファルグランさんと戦って下さい。ファルグランさんが参戦後は独自の判断で宜しく。」
二人も頷く
「最後はシルバーさん
ミレディさん達を降ろしたあと、
俺と真っ先に城まで駆け抜けて下さい。
俺を降ろしたらミレディさんに合流し指示を受けて下さい。
俺は城を落とします。」
シルバーさんが頷き
皆が配置に着く。
「大丈夫とは思うけど危なく成ったら無理しないで逃げてね。」
「じゃあいくよ!」
と、長い坂道を下り始める。
シルバーチャリオットの後ろをキバさんが追うかたちで、城のバルコニーの高さまでぐるぐる螺旋の下り坂を進むと、
敵城に動きがあった。
バルコニーにマントを羽織った骨がいた。
念話でキッド君に鑑定を依頼
「ワイトキング」
「スケルトン統率」「スケルトン身体能力向上」「不死」「火魔法 レベルMAX」
えっ、不死身なの?
骨の王は右手を天に突き出すと、
「ぶぉぉぉっ。ぶぉっ、ぶぉぉぉっ!」
と、角笛の音が聞こえた。
城壁にスケルトンアーチャーがならび矢を射かけてくる。
キッド君達が応戦してくれる。
シルバーチャリオットは先に進むべく坂を下る。
70階層では骨軍団が陣形を組んで待ち構えていた。
シルバーチャリオットは真っ直ぐに陣営の真ん中に向かい進む。
余り役には立たないが鑑定をかける
前列
「スケルトンドック」 骨の犬
「スケルとん」 骨のボア
「スケルトン」誰かの骨で戦う骨
中央
「ワイト」骨の魔法使い
「スケルトンアーチャー」骨の弓使い
後方
「スケルトンジェネラル」率いる「スケルトンナイト」軍団
が軍団でワラワラと犇めいている。
中央の遠距離攻撃組をなんとか出来れば
中央が手薄だな。
と考えた瞬間に
「了解です。」
と、キッド君からの念話があり
封入の矢の雨が降る
火柱が上がり焼け崩れる弓隊
水に押し潰されとどめに感電させられた魔法部隊
盛大に パッシュん している
シルバーチャリオット組も風魔法と土魔法でワラワラいる前列を蹴散らして進み中央を陣取った。
ミレディさんとファルさんを降ろし後ろの雑魚を任せようかと思った。
その時
「ぶぉっ、ぶぉおぉぉぉっ!」
違うリズムの角笛が鳴った。
スケルトンジェネラル達が
「カタカタカタカタ」と顎を鳴らし、
笑っている?様子だった。
俺は、気づいてしまった。
「罠だ!」
残存兵力が有るのに陣形を切り崩されてもまだ動かない。
完全に囮に引っ掛かっり中央に留められた!
「来ます!!」
キッド君からの念話と同時に大地が揺れる。
地面を突き破り産まれたのは、巨大な骨のドラゴンだった。
「ミレディさん!」
と指示を出すと、待ってましたとばかりに、
「来るデス!」
と吠えグランユニットをだす。
「ファル準備OKデス。」
との声に、
「応!!」と答え空中へ舞い上がる
そして、加速しながら舞い降り、
一人の闘士が戦場に立つ
「うおぉぉぉぉっ!
機動巨人・ファルグラン!!
キサマは私が相手する。」
キマったね。カッコいいぞ。
「任せたよ。ファルグランさん!
ミレディさんは悪いけどもう少し付き合って。」
とシルバーチャリオットに乗り込んでもらう
「マスター、付き合うどころか婚約してるのデス。
こんな状況でもデートに誘うだなんて、どれだけアタシが好きなんデスか?」
とくねくねして喜びながら、最大出力の風魔法「カッターストーム」で後列のスケルトンナイト達を パッシュん パッシュん している。
こうなったミレディさんは無敵だ。
城の入り口に着いたシルバーチャリオットから俺は一人降りて、後方の指揮をミレディさんに任せる
「マスター気をつけて行くのデス。
晩御飯はママさん直伝の 美味しいヤツ デスよ。」
ミレディさんはそう言って投げキッスを飛ばし
「早く帰って来るのデス!マスター」
と言い残しシルバーさんと戦場へ向かった。
俺は、気合いを入れて城に向かう。
城の城門の中から、
「ザックザック」と行進でもしている音が外まで聞こえる。
ヤバいかずの軍勢が残っているようだ。
俺は、念話で皆の位置を確認し
安全と判断したので、
「大規模作戦にうつる!」
と、宣言した。
城の形や大きさは、降りて来る最中に確認してある。
俺の魔力(一度に使える量)は2,000と少し。
十分だ!!
俺は天に向け手を伸ばし、
「濾過」
大きさに魔力1,500追加
継続時間追加無し(基本の10分のみ)
濾過膜A 指定枠 1 「魔石」
濾過膜B 指定枠 2 「スキル」「MP」
パッケージ あり
発動!
150メートルの濾過ポイが具現化する
俺はそれを城にむけて叩きつけた
100メートル以上ある城壁もすっぽり収まり、
城壁の内部から
「ぶぁっしゅんっ!!」
と聞こえ
ピロリン
ピロリン
ピロリン
ピロリン…。
と、久しぶりのお知らせ連打が起こった。
振り向けば、ファルグランさんがアホみたいにデカい魔石をかかげ、その後ろでほねほねザウルスが バッシュん した。
絵になるな…ファルグランさんは。
骨を片付けた俺達は、70階層の転移陣をめざした。
あのぉ~、キッド君。
階段どっちにありますぅ~?
読んでいただき有り難うございます。
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ヨロシクお願いします。
次回、休憩のあとは を お楽しみに。




