表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運がないだけですので  作者: ヒコしろう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/175

順番は守ろうか?

皆様誤字報告有り難うございます。


スピード重視な事と自分の注意力の無さが相まって、

物凄い量の報告が届きました。

十分注意していきますが引き続き報告をお待ちしております。


頑張ります。



皆様、前世で40年以上生きて、どこの火の中、水の中、草の中、森の中を探しても野生の嫁さんをゲット出来なかったのに、

今世では11歳で三人も婚約者が出来た、アルドです。


現在、鍛治道具を広げて、シルフィちゃんとユリアーナさんの婚約指輪をミスリルとミスリル金を使い作成しています。


「不公平デス。仲間外れデス。ミレディ外れをマスターがしマス!」


と、騒いでいるヤツは無視することにした。


「ミレディ外れ」ってなんだよ。ミレディさんはもう有るでしょ指輪。


などと、念話で邪魔をされつつ指輪を作成しシルフィちゃんとユリアーナさんに渡す。

シルフィちゃんは、涙を溜めながら、


「嬉しい、有り難うございます。アナタ。」


と、抱きしめられてほっぺにチュウされた。

恥ずかしかったのか走って逃げていくシルフィちゃん

扉から出て行ったと思ったら、

ヒョコっと顔だけ扉からだして、

「本番は結婚式で、ねっ」

とチョンチョンと自分の唇を指で突っつきながら言ったあと、


「キャァー。やったぁー」と叫びながら走って行った。


可愛いっ。


ユリアーナさんは、少し恐縮して、

「今さらですが、良かったのですか?

私の我儘で…。」


と言いかけたユリアーナさんに俺は、


「最初はビックリしたけど、シルフィ師匠のことは大好きだし、あんなだけどミレディさんも心から信頼してる。


ユリアーナさんこそ良いの?

出会って日も浅いし、子供だし、見た目ドワーフだよ?

エルフの嫌いな鍛治をするタイプのハーフドワーフだよ?

半分はエルフだけど…。」


と聞くと


「私は保守派のエルフではありませんわ、私の命の恩人は他の誰でもなくアルド様なのです。

一緒にいた時間は確かに浅いですが、そんなことは些細な事ですの

これから一緒の時間を過ごしましょ。」


とユリアーナさんもほっぺにチュウしてくれた。


「シルフィお姉様やミレディお姉様に抜け駆けはダメと言われていますので、私もです。」


と唇をチョンチョンしながら言っていた。


婚約者チームは仲が良いみたいで何よりだな。



さぁ、準備ができたからエルフの国に行く…前にパパさんとママさんに報告が先だな順番的に。


一週間シルフィちゃんに癒され、商会の親方達と新商品を開発し、合間に旅の準備を整えて過ごした。


旅立ちの日、親方達がシルフィ号を改造し、少し大きく更に快適にファルさんの止まり木や、キバさんの犬小屋も完備した新型サスペンションの馬車にしてくれた。

しかし車体には「愛妻号」と、洗濯機みたいな名前になっていた。


シルバーさんを愛妻号と繋ぎ、ファルさんは止まり木に、

キバさんは犬小屋スペースへ

キッド君は御者台に座る

ミレディさんとユリアーナさんは客室に乗り込み

最後にシルフィちゃんに


「行ってきます。」と言うと


「行ってらっしゃいアナタ」とほっぺにチュウで送り出してくれた。


工房の親方衆に

「幸せ者」

「頑張ってこい」

「ちくしょう」

「気をつけて」


などと囃されさり励まされたりしながら

馬車に乗り込みコーバの街を出発した。




果ての村に行く前にブライトネル辺境伯領のアサダの町に寄ったところ、


なぜか、

エドさん率いる騎士団に連行されて領主邸にやってきた。


騎士団の方々に四方を囲まれたまま連行された広間では、

なぜか不機嫌なフリーダさまに

困り顔のブライトネル辺境伯さま

少しお怒りの大司教さま

そして

なせか泣き腫らした顔のシスタークリステラがそこに集まっていた。


何事でしょう?


困り顔のままブライトネル辺境伯様が、


「説明して貰おうかな?アルド君。」


へ?俺ですか?


「えっと、なにを説明すれば良いのでしょうか?

ブライトネル辺境伯様。」


と、さすがにトネルお兄様とは言いにくい空気に正式な呼び方で尋ねたとたん。


「うわぁぁぁぁぁん。」


と、シスタークリステラが泣き出した。


えぇ!?


フリーダさまはシスタークリステラの背中をサスサスしながらこちらを睨み、


大司教はオロオロしだす。


ブライトネル辺境伯はため息を吐きながら

「そうなのか…。

もう、トネルお兄様とは呼んでくれないんだね。」


「うわぁぁぁぁぁん!」


シスタークリステラの鳴き声がいっそう大きくなった。


訳が解らない…。


「あのぅ、これは…いったい」


と質問する俺にフリーダさまが、


「クリステラがどれだけアルド君の事を気に掛けて毎日過ごしていたかわかりますか?

それなのに、家族とまで言ったクリステラを差し置き婚約をしたそうではありませんか!

クリステラは、クリステラは!」


「うわぁぁぁぁん。お姉さまぁぁ」


えっ、シスターはお姉ちゃん枠だよね?


などと考えていたら、ユリアーナさんとミレディさんが、


「お話に割り込み申し訳ございません。

少しそちらのお嬢様と別室でお話がしたいのですが。」


と申し出たユリアーナさん

ミレディさんは


「マスター、任せるのデス

女同士で話し合うのデス。」


と念話がきた。


「こちらは?」とブライトネル様がきくので、


「エルフの国の第一王女のユリアーナさんとミスリルゴーレムのミレディさん、

どちらも私の婚約者です。」


と紹介するとブライトネル様が


「ゴーレムのお嬢さんもかい?」


と聞くので、


「も、ですトネルお兄様。」


と、答えた。


大爆笑のトネルお兄様は


「リーダもステラも隣でお嬢さん方とお茶にするといい

私と大司教様は男同士で話があるからな、ワッハッハッハ」


と、ご機嫌になった。

大司教様は相変わらず微妙な雰囲気だが…


俺は、ミレディさんの念話でファルさん達馬車チームに「少し遅くなる」と連絡してから

話し合いをはじめた。


男同士でテーブルを囲みトネルお兄様が


「数日前に大司教が、コーバの街の会議から帰り、アルド君の婚約の報告を受けたのだが、

リーダが報告を受けると 果ての村 に出かけてしまい、つい先日ステラを連れて帰って来たがステラがずっとあの調子でね、

私もアルド君とステラが一緒になれば本物兄弟になると言った事があるが、ステラは案外本気だったようだ。」


えっ!っとビックリする俺に


「私は認めない!

クリステラちゃんが嫁に行くなんて。」


と大司教様が異を唱える。


「シスタークリステラはお姉ちゃんと言いましょうか…。」


と俺が言ったら


「なぁにぃ!?

使徒さまはクリステラちゃんを拒否するのか?」


どうしたいの大司教は?


「まぁ、ステラが口下手なのは元からだが、アルド君もちょっとは乙女心を勉強せねばな。」


とトネルお兄様に言われた。


「それがわかれば前世で結婚出来ていましたよ。」


と、俺が話すと


「押しに弱いとは思っておったが、いきなり三人と、しかも一人はゴーレムの娘さん

王国の歴史上初ではないか?


あははは、これは愉快。


して、アルド君

もう一人増やす気はないか?

婚約者。」


はいぃ?


「ワシは認めんぞ。」


と息巻く大司教様


「まぁまぁ、大司教様


クリステラの涙を見たでしょう?


クリステラが使徒様の嫁に行けば、父親代わりの大司教様も家族ではありませんか?」


と説得しだすトネルお兄様


「ぐぬぬぬぬ」っとなる大司教様が、


「結婚式は私がとり行う!

これは譲れない。


あと、クリステラちゃんをこれ以上泣かすことはまかりならん!」


フンスと鼻息荒く言い切る


って、嫁さん増える感じですか?

そんなフラグ有りましたか?


「さあ、アルド君


釈然としない部分も有るだろうが、兄として妹の泣き顔は見たく無いんだよ。

観念して本当に兄弟になろうではないか?」


すると、大司教様が


「ウォッホン!

ご領主様がプロポーズされては困ります。

アルド君がクリステラちゃんにプロポーズするのが先でございます。


順番は守りませんと…。」


と言われて


ワッハッハッハと更にご機嫌になるトネルお兄様だった。





読んでいただき有り難うございます。


宜しければブックマークをお願いたします。


評価や感想、イイねを頂けたら嬉しいです。


頑張るぞ!!って気持ちになりますので、

ヨロシクお願いします。


次回、 村の鍛治屋さん を お楽しみに。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ