補給しなければ
皆様読んで頂いて本当にありがとうございます。
暑さに負けず頑張って書きますので、
応援宜しくお願い致します。
第二の故郷は有りますか?
皆様こんにちは、アルドです。
予定より大分遅れた出発に成りましたが、巻き返す勢いで街道を進んでおります。
なんせ不眠不休で走れるシルバーさんに道はマップスキルでバッチリなキッド君が御者だし、索敵も出来るから盗賊や魔物も楽々倒せる。
寝てても進むので、快適な事この上ない。
もう、王国の端の街まで来ました。
どんなRPGでも初めての街では情報収集だ。
買い物ついでに店屋のおばちゃんに最近の話題を聞いたり、
街のおすすめを聞いたり
あとは、掘り出し物を物色する。
マイステア周辺でスキルカードが良く出ると噂がこの街にも入っているらしい、
「兄ちゃんも冒険者ならダンジョンの神様の「大地の女神様」に祈れば良い宝箱に出会えるらしいよ。」
と店の高齢なお姉さんに教えてもらった。
馬車に戻った俺は、ミレディさんに念話でイゴールさんに繋いでもらい
作戦が順調なことを知らせた。
言い忘れていたが、
普段から念話を使いっぱなしのミレディさんの念話スキルがレベルMAXになり、
登録人数最大27人
範囲 : (外線)個別対象なら世界中可能、(内線)100メートル以内であれば複数対象に使用可能。
※便宜上(内線)(外線)と呼んでいる
内線と外線の併用可能。
スキル保持者を介して登録者同士の相互念話が可能。
になったので、ファルを制作中にゴーレムチームみで、イゴールさんのベルベット…じゃなくてマスタールームにお使いに行ってもらった。
シルバーさんにミレディさんが乗り、キッド君は、キバさんに乗りメインダンジョンへ。
ミレディさんのアイテムボックスに一旦皆で入って、俺の腕輪を着けたミレディさんが認識阻害の指輪で俺になりすましてダンジョンへ
ちなみにサインはコピーしたみたいにそっくりなのを普通に書いていた。
ゴーレムはすごいね。
情報収集も済んで、物資も追加で購入し再度馬車の旅へ、今夜はマイステアからコーバまでの一番の難所、山岳地帯を越えなければならない。
シルバーさんが引くシルフィ号にゆられ山岳地帯の細い道を進む、
すると、ミレディさん経由の念話がキッド君からはいる。
「ご主人様、進行方向に敵25、裏にも同数囲まれました。すみません。」
俺もサーチで確認、隊列組んでるから盗賊だね。
俺はキッド君に「気にしなくていいよ。相手はこそこそするプロだからむしろこの距離で気づいてエライ!」
と言っておいた。
マップを確認すると、入り口と出口が狭い広い場所で待ち構えている様子、
馬車の窓からファルを飛ばし、上空から俺の鑑定を共有スキルでリンクさせて敵の鑑定を行った。
「サルーン・ド・ヴェルタ」
「サルーン盗賊団、頭目 」
と、面倒臭い名前が出てきた。
マイステアの兵士さんが追い払ったらしいけど、追い払われた先が此処らしい。
捕まえとけよ。
偵察しているファルさんの視界を共有してもらっているが、入り口と出口が一つづつ、ぐるり岩壁で待ち伏せするにはもってこいのポイント、ご丁寧に壁の上に弓使いも配置している。
ファルさんと念話がつながった。
「アルド様、ミレディとの念話が繋がりました100メートル圏内です。
ご準備を」
俺は、「仕方ない!」と討伐作戦を開始する。
キバさんに馬車から飛び降りてもらい「気配消し」スキルで広場の入り口の外で待機してもらう
ファルさんは上空で待機、弓部隊の対応を任せる。
ミレディに認識阻害の指輪で貴族令嬢になってもえば、準備万端だ。
とりあえず皆には、「殺しちゃ駄目だよ。殺すならスキル濾しとったあとだよぉ~」と念をおして作戦が始まった。
広場に入ると真っ赤な服装の男が馬に乗り仲間数人と道を塞いでいる
キッド君が馬車を止めると、
頭目の男が
「夜分遅くに失礼する。
何処かの金持ちの馬車とお見受けする。
大人しく差し出せば命までは取らない!」
と、言っているサルーンには、バッチリ虐殺者の称号がある。
村丸ごととか殺してるんだろうな。
俺は、そんな事を考えながらミレディさんをエスコートし馬車をおりる
キッド君がシルバーさんと馬車の連結を外す。
馬車をアイテムボックスにしまったあとでわざとらしく
「ゴーレムよお嬢様を守れ!」
と、それっぽく言ってみた。
俺を庇う仕草のキッド君とシルバーさん
それを見たサルーン達は、
「ぎゃはは、カモだぜ。」
「荷物持ちのガキと令嬢だぜ。」
「ゴーレムか?ミスリルなら売れるぞ。」
などと口々にに言っている。
「頭ぁ、令嬢は頭が楽しんだ後回してくださいよぉ」
とか、
「頭、ガキはオイラが貰うぜ。ぐへへ」
なども聞こえてきた。
もう、許せない
俺とミレディさんに注目が集まる中、
ファルさんに作戦開始を告げると、
「ぎゃやぁぁぁぁ!」
と、次々に弓を持った男が、一人、また一人と崖の上から降ってきた。
慌てる盗賊の上をスカイウォークで飛び越え出口を塞ぐシルバーさん
入り口から逃げようとしても彼方には専用の忍刀を咥えた乗れるタイプの忍者犬キバさんが盗賊のあしをズタズタにして誰一人通していない
自棄になりミレディさんを人質にする作戦に出た盗賊にミレディパンチが炸裂。
といっても手加減パンチだが、
キッド君に腕を射ぬかれ武器を持てないものの叫び声が木霊す異様な光景に、震え上がる者、怒り狂う者様々である。
正直鬱陶しくなった俺は、最終兵器をだす。
「ファルさん!」
と呼び、グランユニットをアイテムボックスから出す。
「了解」
とだけ答えたファルさんが、片ひざをつき待機姿勢のグランユニットの頭部に飛び込む。
グランユニットの瞳に魂が宿る。
「うぉぉぉぉ!
機動巨人! ファルグラン!!」
と、ファルさんが名乗りをあげる。
カッコええ。
もうね、あとは作業です、作業。
白旗上げた盗賊団から、「身ぐるみ」と「スキル」に「MP」にしようか?と、思ったが、五十人からの盗賊を運ぶのは面倒なので気絶は止めよう。
さてどうしたものか?と考えていたら、
ゴーレムチームからアイデアがでた。
「殺して首だけが楽デス。」 却下
「ご主人様、腕力をなくすのは?」保留
「主よ、生き埋めにして騎士団を呼びましょう。」 うーん保留
「ご主人、縄で縛って歩かせる!」おっ、保留にしておこう。
「アルド様、経験値を濾しとりレベルを下げた後縄をうち、歩かせて騎士団にひきわたせば良いのでは?」
はい、採用!
ミレディさんの意見意外が、上手くまとめられた良案でした。
盗賊の「身ぐるみ」と「スキル」と「経験値」と「尊厳」を濾しとり
素っ裸に縄をうつ、アイテムボックス持ちのスキルを濾しとったら馬車二台分程の中身がドバッと出てきたのには驚いた。
裸に縄で縛られて、頬を赤く染めハァハァしてたヤツがいたが無視した。
一味を連れぞろぞろと、サルーン盗賊団のアジトに来た。
素っ裸大名行列を引き連れ、誰も使わなくなり放棄された砦にはいる。
留守番の盗賊三人もキバさんが倒して行列の後ろに。
アジトの財宝も押収した
が、アジトの奥からすすり泣く声がした。
ミレディさんと声の方にむかうと小部屋があり、中に鎖に繋がれた女性が二人…可哀想な姿で押し込められていた。
俺は、ミレディさんにフルポーションを、二本渡して二人を任せる。
部屋を出た俺は、気付けばサルーンをぶん殴っていた。
危うく殺すところだった。
縄で繋がれた一味数名と壁に叩きつけられ瀕死のサルーンに、
ポーションを数本出してキッド君に渡し、
「ぎりぎりで生かしといてくれ」
と頼む。
俺は、彼女達にどれくらい前から此処にいるか聞き出し、捕まった日からの記憶を了解を得て濾しとった。
二人分の辛い記憶のカードをサルーンに渡し「割れ!」と命令した。
カードを割ったサルーンは、涙を流し、叫び、動かなくなった。
うわごとの様に、
「すまん、許して、すまん」と繰り返している。
嫌な気分だ。
女性二人をシルフィ号に乗せシルバーさんとミレディさんに任せる。
荷車を出してサルーンを乗せ一味の者に引かせる。
裸の大名行列は丸1日かけて、王国の北西に位置した貴族領の領都についた。
まぁ、領都と言っても小さな町だ。
門番の兵士さんの話しでは、
保護した女性がこの街の領主の娘だそうだ。
娘が保護されたと聞きつけ
領主が屋敷から兵の詰所まで駆けつけた。
逢ってびっくりあの油田顔の元文部大臣のおっさんだった。
俺を見るなり土下座をしてきた。
止めなよ娘さんが見てるぜ。
油田はザーネ子爵さんと言うらしい
初めて聞いた。
俺は、ザーネ子爵に報告をして、サルーン盗賊団と押収品や身ぐるみを渡した。
娘さんが過ごした状況とフルポーションとスキルを使い心と体の傷は癒したが、一月以上盗賊団に拐われた娘として世間の目から守ることが大事だと、伝え町を出た。
後の事は子爵に任せて、
もう一人の女性はハーフエルフで帰る場所がないらしいからコーバまで一緒に行くことにした。
はぁ、疲れた。
シルフィ師匠成分がエンプティだ。
早くコーバの街で補給しなければ!!
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次回、 どうしましょう? を お楽しみに。




