はじめての依頼とパパさんの教え
やっと、冒険者編に入ったのに中々進みません
気長にお付き合い下さい。
頑張ります。
皆さんおはようございます。
Fランク冒険者のアルドです。
昨日、ギルドの一悶着が終わり建物を出ると、
なんと、エドさんが待っていた。
「心配で結果を聞かないと、気になって飯が旨くない!」
だって
どうして、ミスティルにはイイ人が多いんだろう?
エドさんは、「これで、飯が旨くなったから一緒に食おう!」と、行き付けの食堂に案内してくれた。
外見は少しボロいけど、中は活気のある俗に言う旨そうな町中華っポイ食堂。
エドさんは、入るなり
「親っさん、いつもの二人前ね。」
とだけ告げる
いつものとは?何の何に?
どんな料理かも分からないまま待つこと数分
「あいよ。」
と、親っさんが、野菜と肉がゴロゴロ入ったポトフみたいなものとコッペパンみたいはパンをもってきた。
エドさんが、親っさんに
「はい、二人分。」
と、小銀貨を渡す。
「エドさん、払うよ!」
と、俺が言うと、
「子供が気を遣うな、冒険者に成ったお祝いだ。
喰ってみろ旨いぞ。」
と、笑ってくれた。
ミスティルにきて、初めての外食は、凄く旨かった。
また来よう。
お腹も膨れ宿を探そうとすると、
エドさんが別れ際に、駆け出し冒険者御用達の宿を紹介してくれた。
「角ウサギ亭」
なんとも駆け出し冒険者をターゲットにした名前だ。
と思って入ったら違った。
大将が牛獣人で女将さんが兎獣人の夫婦経営、
角担当の大将に
兎担当の女将さん
の宿だった。
個室にベッドだけの素泊まり宿
一泊
小銀貨一枚と、大銅貨五枚
(1500円かぁ)
でも、一週間先払いなら、大銀貨一枚になる
(10,000円仕方ないかぁ)
大銅貨五枚お得なので、一週間頼み小銀貨十枚を渡す
女将さんが、
「まいどありぃー。ごゆっくりどうぞぉ」
と元気な声を聞きながら105と木札の付いた鍵を片手に部屋番号を探していた。
まあ、木造二階建ての小さな宿だからすぐ見つかるんだけど、
気分的に疲れて、ポトフで満たされ
もう、今日はなにもしたくない。
ベッドに横になり考える。
運気が上がってもまだ足りない様だし…
レベルを上げるか?
ランクを上げて討伐クエストか?
いやいや、武器スキルが生えるまで、採集か、アイテムボックスでお使いクエストかな?
!偽商神様からの手紙に入っていたカード!
アイテムボックスのリストを確認すると、
スキルカードと書いてある。
「アイテムボックス」
取り出して鑑定をかけると
「マップのスキルカード 全世界の地図情報を網羅
カードを破ると発動し一番近くの者のスキルになる」
と書いてある。
使うか!?
いや、止めておこう
何故なら、この角ウサギ亭は、
めちゃくちゃ狭くもしかしたら、一番近くの者が隣の部屋の住人に認定されるおそれもある。
いや、俺ならありえる。
明日にしょうか…。
今日は寝よう。
翌日、バタバタと扉が開き先輩冒険者達が動きたす音がする。
俺も装備を整えてギルドへ向かう。
ギルドの側の通りには、大銅貨一枚で食べられるご飯屋台が立ち、なかには大銅貨三枚の弁当も売っていた。
麦粥の様な朝食(スープに麦を入れたオジヤみたいな)をたべて、お弁当(パンに色々はさんだサンドイッチみたいなもの)
を買って、
冒険者ギルドに入る。
昨日のバタバタを目撃した先輩たちが、
「新入り頑張れよ」とか「災難だったな。」
とか言ってくれる。
先輩ガチャは当たりかもしれない。
クエストボードを見るが、Fの依頼がない。
困っていたら、昨日の男性平職員のタイラーさんが声を掛けてきた。
「アルド様ですね。窓口までよろしいでしょうか?」
訳も分からず、三番と書かれた窓口に案内される。
「アルド様昨日は失礼しました。
ギルマスが新人冒険者への説明をしていなかったそうで申し訳ありません。
ギルマスも、『ベテランの雰囲気だったから忘れてた!』と、わけの分からないことを言っていましたが、
なんとなく解りました。
とても、うちの子供と同じ年とは思えません。」
子供いるの?二十歳過ぎくらいなのに、6歳の子持ち?
兄さん中々やるねぇ
などと、思っていたら
ドサッとファイルを取り出した。
タイラーさんはファイルを俺に見えるように開きながら
「えー、Fクラスの依頼は、猫探しや、溝掃除など、希な場合以外は、常時クエストばかりです。」
ペラペラとページをめくりながら、
「薬草類は全て、10本一束で依頼達成です。薬草の種類や形の確認は、二階の図書室で確認できます。」
図書室あるんだ。
「一つ上のEランクまでならば依頼が受けれますが、失敗した場合の違約金もワンランク上になるので、注意して下さい。」
この人やっぱり仕事が出来る。
「なので、アルド様は、目当ての常時クエストを確認していただければ、窓口で依頼予約などせずに、採集等に向かって頂けます。
何かご質問は?」
少し考え質問する。
「魔物を取るのに罠を仕掛けては、ダメですか?」
うーんと考えるタイラーさん
「子供冒険者のいる草原には、角ウサギ位しかいませんから、殺生能力のある毒や、弓の罠でなければ特に禁止されていまはせん。
あと、ボアなどの罠に落とし穴を使う場合は底に針山は止めて下さい、間違って落ちたら大変ですから、穴だけでお願いします。
開けた穴は埋めることも忘れずに。
くくり罠程度は引っかかるヤツが間抜けだと云うことです。
なお、取った獲物はクエスト関係なく買い取れますが、クエストを予約せずに取った獲物はランクアップ対象外になりますので注意してください
あっ角ウサギは常時クエストですので、」
解りやすい、多分昨日禿げに説明されても無理だったかもしれない。
パラパラと常時依頼に目を通し
依頼に出掛ける
ギルドの玄関に向かおうとすると、タイラーさんが、
「薬草の種類や生えている場所の確認を図書室で…」
と心配して声を掛けてくれたが
俺は
「ご心配なく。父に教えて貰いましたから!」
と振り向かずにでて行く。
Fランクの依頼はどれもこれも、毎日見ていた物ばかり、
勝った。
完全に…。
パパさんありがとう。
俺、やります!
読んでいただき有り難うございます。
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次回、広がる世界 を お楽しみに。




