旅立ちの最後の夜に
冒険の準備が大詰めです。
上手く書けるか不安もありますが、
頑張りますので、
暖かい目で見てやってください。
皆様おはようございます。アルドです。
今日は、市場が立つ日です。
あっという間の二週間でした。
バタバタはしましたが、二週間で、出来る事は少なく、
ロルフ先生に2回狩りに連れて行ってもらい
角ウサギを3羽と、跳ね鹿を2頭を手にした。
ロルフ先生は経験値が要るだろうからと毎回止めを譲ってくれた上に、「仕留めたヤツの取り分だ!」と売った分を全部くれたので、今では、
小銀貨が30枚と (跳ね鹿の肉の売却小銀貨9枚)
大銅貨が18枚に (角ウサギの肉は小銀貨1枚と大銅貨6枚)
落とさない様にアイテムボックスの中だ
シルフィ師匠が、スリ対策に成るからお財布は常にアイテムボックスが望ましいとアドバイスをくれた。
ちなみに
鉄貨 = 1円程度 (余り使われない)
小銅貨 = 10円程度 (お釣の常連)
大銅貨 = 100円程度 (市民の味方)
小銀貨 = 1,000円程度 (1枚でギリギリ安宿)
大銀貨 = 10,000円程度 (田舎で家が借りれる)
小金貨 = 100,000円程度 (見たことない)
大金貨 = 1,000,000円程度 (見ずに終わるかも)
十枚毎に両替可能
である。
きょうは村で過ごす最後の日です。
明日には馬車で辺境伯領の領都を目指します。
なので、旅の支度をするために市場にきました。
もちろん、パパさんとママさんと一緒です。
シルフィ師匠の店で、ロープと鉈を購入する
シルフィ先生が、見た目が同じ鉈を三本持ってきて、
「どれも同じ値段、小銀貨五枚です。
アルド君はどれを買います?」
と質問してくる。
俺は勿論 「鑑定」を使って三本を見比べる
左の一本だけ、「名工ドドルの業物の鉈」
と、結果がでた。
俺は
「左を下さい。」
と告げると、シルフィ師匠は、
「大正解、卒業試験合格です。」
と言い今絶賛ギュッてされています。
今日は気を使ってかママさんストップが入らない
幸せが長続きしております。
満足されたようで、シルフィ師匠がルンルンで、
「で、アルド君、この鉈の鑑定結果は?」
と聞いてくるので、
「名工ドドルの業物の鉈です。」
と答えると、ママさんが驚く
「親父の作なの?」
えっ?
「そうでーすアルド君のお爺ちゃんの作品です。」
ママさんが
「シルフィさん今は流石にそれを買う余裕は」
「ナニを言っておられるのですか?商人が一度値段を付けてお客様に出した商品を安く勉強することは有っても、高くすることは有ってはなりません。
小銀貨五枚です。ロープはサービスになります。」
パパさんも、ママさんも深々と頭を下げている。
凄い物だろうけど、鑑定で定価は出ないからなぁ。
俺もシルフィ師匠にお礼を言って次は市場に向かう。
せめて、ショートソードと皮の胸当ては欲しいところだ。
防具の露店に着くとロルフ先生が、待っていた。
「坊主、いよいよ明日だな。大将注文してたヤツをこいつに合わしてくんな。」
店の人が俺にスポッと皮の鎧を着せていく。
「良く似合ってるぞ、俺からの餞別と云いたいが、坊主の獲物の皮を鞣して作ってもらったモンだ気にせず使え!
どうせすぐ金持ちに成るだろうが、それまでの繋ぎにはなる、加工賃だけ餞別だ!」
うるうるしているロルフ先生
鑑定レベルが上がり、こっそり鑑定が出来る俺は、皮鎧を鑑定した
「ファイアリザード皮を芯に使った跳ね鹿の皮鎧」
と鑑定結果がでた。ロルフ先生の自慢の獲物、昔一匹だけ倒すことが出来たファイアリザードの皮を芯に使っている。
「有り難うございます、ロルフ先生。
この鎧と一緒にお役目頑張ります。」
「おうぅぅ、がんばぁれぼぉぅぅぅ。」
右手を上げて去っていくロルフ先生。
背中どころか全身で泣いていたが、見ないであけた。
本当にありがとうロルフ先生。
背中が見えなくなり、パパさんとママさんでお買い物の続きだ。
ちなみにこの鎧の件はパパさんもママさんも事前に知っていた様子だ。
採寸したみたいにぴったり過ぎるもの。
武器の露店の前ではフリューゲル様が執事のトンプソンさんと共に待っていた。
「アルド君、待っていたよ。
武器の一つも持たせずに子供を送り出したとなれば村の恥じだからな、受け取ってくれ!」
えっ?どれを?
と思ったら、ここ、露店ではない!?
村の武器庫なのね。
そんな事を思っていたら、トンプソンさんが、
「失礼します。」
と、腕や足の長さを計り、物凄い手際で5つ武器をテーブルに並べた。
ショートソード
鉄のハンマー
弓と矢
ナイフ
そして、ナニやら紋章の入ったガントレット
最後のガントレットを鑑定したら
「命のガントレット」
「亡国の王からの友情の証」
「使用者のHP、微回復効果」
と結果がでた
「フリューゲル様の思い出の品ですね。」
寂しそうに笑うフリューゲル様
「あぁ、一緒に連れて行って欲しい、私と親友の思いも…」
「有り難うございす。」
俺はガントレットをはめて、
「一緒に頑張って来ます。」
そう、フリューゲル様に答えた。
アイテムボックスに武器をしまっていると、
トンプソンさんが、ナニやら箱を持ってきた。
「アルド様、村の皆からです。」
と、
箱の中身は
ターニャちゃん一家から鋼のスコップ(ターニャママの自慢の逸品)
バセル神父からは小型テント(教会の有難い魔よけの刺繍があり高性能。シスターの思いが一針一針こもっている。)
これは、ほぼシスタークリステラからだな。
トンプソンさんは、バンダナ(鑑定をかけると、義賊のバンダナ 速さにプラス5の補正)と、地味に凄いが、義賊の辺りが気になる。
そして、
ママさんのサブウエポンの投げ斧
パパさんからは、各種ポーションセット
俺は振り向きパパさんとママさんに抱きつく。
村の皆もありがとう。
村で過ごす最後の夜、
俺はパパさんとママさんに挟まれて寝た。
挟まれてるというか、ママさんに抱きつかれて眠った。
幸せな気分と、たまにくる締め付け、
目が覚めてママさんの顔をみると眠りながら涙を流していた。
パパさんはほとんど寝ないで、赤子の時のように背中をトントンしていた
とっとと強くなって使命を果たして戻ってこよう
一日でも早く!
そう思いながら優しい締め付けと振動に、ゆっくりと眠りに落ちていった。
読んでいただき有り難うございます。
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次回、出発! をお楽しみに。




