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魔術師の城の王女(19)
白い竜はまた一歩、ギムトスの前へ踏み出した。
「先ほどの一撃で技力が殆んど削られてしまったぞ。次は耐えられん」
「……(これでどうにか……)」
レムは苦悶の表情を見せると、右指と左指を同時にパチンッと鳴らした。
地面から白い光の線と丸で形作られた六芒星の魔法陣がレムを中心にして浮かび上がった。レムは両手を天に掲げて何かを言うと、大きく呼吸をしながら、その場にペタンと座り込んでしまった。レムの髪の中でリスが忙しく木の実を食べると、首筋を甘く噛みついた。
「木の実に蓄えた術力を早く補充してあげないと」
先ほど出来た魔法陣から外側へさらに大きな魔法陣が中庭の地面からの白い光で浮かび上がった。それは城壁まで広がる巨大な六芒星の魔法陣だった。
「ン……(地中に魔法陣が隠されていただと。あの女、最初にそこへ移動したのも偶然ではあるまい。何かを目印にしていたはずだ。それにこの魔法陣の効果でゴーレムの属性を増幅強化していたのだろう……、どおりで)」
白い竜は巨大な魔法陣に半身入った状態だ。




