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魔術師の城の王女(14)
白い煙はもくもくと沸き起こり、空に向かって立ち上っていく。空気中の水分が結晶化してパリパリと白煙の中で細かく落下している。白い煙が徐々に薄くなり、何か巨大な“モノ”の姿が浮かび上がった。目の前に体長が五十メートル以上の白い竜が現れた。
「ン……(この大きさが限界か。本物の半分にもならないな)」
ドラゴンの半身は中庭にあり、城壁の一部が壊れて半身は城外に出ている状態だ。
竜の足元付近は凍っていて、巨体からは常に薄い白煙を発生させている。辺り一帯の気温が一気に下がり、水に濡れていた木々に霜がつき始めた。
「まさかそんな事が……。巨大なドラゴンが現れましたぞ!」
目の前のドラゴンは大きな咆哮をあげると、地面が共鳴するように小刻みに揺れた。
「……凍てつけ!!」
白い竜はそう言い放つと、大きく息を吸い込み、一瞬止まった後、ブリザードのような雪嵐のブレスを吹きつけた。氷を含んだ雪嵐の暴風が徐々に激しくなっていく。




