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魔術師の城の王女(13)
少年は両手を重ね合わせ、大きなドラゴンの頭の形へと変化させた。そして、ゴーレムの体に目掛けて大きな炎の塊を吐き出した。
水石ゴーレムは炎の塊をがっちりと両手と胸で受け止めた。全身から止めどなく湧き出る水によって徐々に燃えさかる炎の塊を消し去っていった。
「ン……(両手だけでは本物の炎とまではいかないな。仕方が無い、やるか)」
今度は両手をドラゴンの顔から大きな“竜鱗”のような形へと変化させた。
「今度は何をする気じゃ」
予想のつかない少年の行動に対し、ギムトスは身を護りながら様子を見ていた。水石ゴーレムは竜鱗に向かって右コブシで殴りかかった。しかし、岩の重いコブシでも大きな竜鱗に弾き返された。
「彼奴は防御したままで手も足も出ない様子ですぞ!」
水石ゴーレムの岩コブシが何度も当たるが、全くビクともしない。
「なめるなよ!!」
少年の声とドラゴンの唸り声が重なって、辺りに響き渡ると大きな竜鱗から突然、白い煙が噴出した。
「何が起こったのじゃ! 何も見えん!」
ギムトスは万事に備え、大盾を深く身構えた。




