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【旧】アミィ  作者: ゴサク
七章 オレは進のお姉ちゃん
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服を買いに行きましょう!

 その週の休日。俺達は高天崎市内のショッピングモールにやって来た。相変わらず街中は人で溢れかえっている。

 そろそろ季節がら、長袖やジャケットを着た人が増えてきた。俺もそろそろ秋物を準備しないといけないな。

 さて、時間は10時、服を買ったら丁度、昼飯時かな。俺達は早速、お目当てのアミィの服を買うべく婦人服店へと向かった。


 …………


「うわぁ~……」


 婦人服店に入ると、男物とは明らかに違う、色とりどりの配色の服達が俺達を出迎える。

 アミィは店内を珍しいものを見るように見回す。その目は宝物の山を見るかのように輝いている。

 俺だって婦人服店何かに入るのは初めてだ、勝手が解らない。すると、婦人服店の店員さんが俺に話しかけてきた。


「いらっしゃいませ、お客様。本日はどのようなものをお探しで?」


 参ったな。予想はしていたけど、説明するのは厄介だぞ。どうする、考えろ……考えろ……そうだ!


「い、いえ、今日はちょっと姪の服を見立てに来まして。うちのメイドが丁度同じくらいの体格なもんで、試着をさせてから服を買おうかなと」


 我ながら上手い言い訳だ。こんな機会はこれからいくらでもあるだろうから慣れておかないとな。


「左様でございますか。それでしたら、こちらのコーナーなどいかがでしょうか。新作の秋物が入荷しておりまして、どれもお勧めですよ。それでは、ごゆっくり」


 良かった、よくいるやたら服を勧めたがる店員さんじゃなくて。俺はああいった押し付けがましいのは苦手だ。

 さて、それじゃあ早速服選びだ。昨日、ネットサーフィンで見たようなコーディネートを見繕う。さすがに全く同じとはいかないけど、それなりに形にはなりそうだ。


「お、これなんかも合わせてみたら案外いいかもな……」


「ご主人様! 私、これを着てみたいです!」


「いいじゃないか! よし! どんどん行こう! 大丈夫! お金ならいくらでもある! 遠慮せずに選んでいいからな!」


 本当はそこまで予算がある訳でもないんだけどな。まぁ、足が出たら最悪カードで払えばひとまずは格好がつくだろう。

 俺達は適当に服と小物類を見繕い、試着室へと向かった。さぁ、いよいよ俺とアミィだけのファッションショーの始まりだ。


 …………


「どうだい? アミィ、サイズのほうは」


「大丈夫です! ぴったりですよ、ご主人様! それでは、開けますよ!」


 さて、まずは一着目。俺の期待が否が応にも高まっていく。そして、試着室のカーテンが勢い良く開けられる。


「おぉ……これは……」


 俺は思わずアミィに見とれてしまう。上は少しゆったりめの黒のタートルネック。アミィには体のラインが目立つ服より、これくらいのほうが似合うだろうと思ったけど、その通りだったようだ。


 下はベージュのプリーツスカート。全身がシックな色合いでまとめられて、普段のアミィより少し大人っぽく見える。そして、それを引き立てるのは頭の上の真っ赤なベレー帽。アミィの青髪とのコントラストが美しい。


「どうですか? ご主人様。似合ってますか?」


「あぁ、素晴らしい、最高だよ、アミィ」


 アミィは何度かクルクル回って、俺に全身を見せてくれた。さて、次はどんなアミィが見られるのかな?


 二着目。一着目が思いの外似合っていたから、自然と二着目にも期待がかかる。そして、試着室のカーテンが開かれる。


「これはまた……いいじゃないか」


 この取り合わせも成功だ。アミィは白いワンピースの上に、グレーのジャケットを羽織っている。アミィくらいの年頃の見た目ならこれくらいが丁度いいってもんだ。


 全体的にシンプルにまとまっているから余計な飾りがないほうがこの場合はよさそうだ。これからの季節に向けて、外を歩き回るには丁度いいコーディネートだと思う。


「何だか、いつものメイド服と同じような着心地ですね」


「そうなの? それでも、良く似合っているよ、アミィ」


 アミィは一着目と同じようにクルクルとその場で回る。やっぱり、どんな格好でもアミィのかわいさは色褪せない。


 さて、最後の三着目。これは完全に俺の趣味だ。ちょっと季節外れだけど、試してみたかった。さて、俺の期待は最高潮だ。そして、試着室のカーテンがゆっくりと開く。


「ぐはっ!!」


 俺は思わずその場で身悶えした。アミィの服装は極々薄いブルーのフリルがついたベビードール。これまでのアミィの服装も良かったけど、この格好は破壊力が段違いだ。 

 

 アミィの白い肌を引き立てる、最高の色合いだ。アミィの華奢な体を、空が包んでいるような錯覚さえする。

 それに合わせるのは、つばが広い真っ白なパナマハット。帽子に巻かれた赤いリボンのワンポイントが全体を引き締める。


「ご主人様、私、何だか肩周りがスースーして落ち着きません……ご主人様?」


「……ハッ!」


 いかん、昇天しかけた。今日は連れ戻してくれる奴はいないぞ。しかし、ここまで似合っていると迷うところだな。


「ご主人様、それでは、どの服を買いましょうか? 私、どれでも嬉しいですよ!」


 ダメだ、選べるわけがない。というか、もともとそうなると解っていたじゃないか。俺が選ぶべき選択肢は一つしかない。


「買います、全部」


「ご主人様!? 良いのですか!? お、お金は、大丈夫なのですか!?」


「大丈夫、アミィは何も心配しなくて良いからな。あ、店員さ~ん」


 買わいでか、仕方ない。あんなもん見せられて我慢できるかってんだ。俺は店員さんを呼び、大量の服と小物類を包んでもらった。


 もちろん圧倒的な予算オーバー。やむを得ない、今まで積み立ててきた万が一のときの為の貯金を崩すかな。

 それでも、アミィの喜ぶ顔には替えられない。俺とアミィはホクホク顔で婦人服店を後にした。

ここまで読んで頂き有り難うございます!

もし気に入って頂けたら、感想、評価、ブックマーク等宜しくお願い致します!

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