ランチタイムです!
俺達は昼食をとるべく街を散策していた。俺達の前ではアミィとメリーさんが世間話に花を咲かせている。
俺と紫崎はそんな二人の様子を後ろから見ながら歩いていた。
それにしても、アミィとメリーさんが並ぶと物凄い身長差だな。その差は推定70センチ、アミィの首は上を向きっぱなしだ。
そんなことを考えていると、紫崎が俺に向かってボソボソと話しかけてきた。
「先輩……ちょっと聞いていいですか」
「何かな? 紫崎君」
「単刀直入に聞きますが……先輩ってもしかしてロリ……」
紫崎が言い終わる前に、俺は紫崎の目の前でチッチッと指を振る。
「皆まで言うでない、紫崎君よ。言っておくが、俺はこの性癖を一度たりとも恥じたことはないぞ。大事なのは己の道を貫くことだよ」
「はぁ……そんなもんですか」
「それにこっちからも言わせてもらえれば、紫崎君の性癖も大概だと思うけどねぇ。メリーさんのあの豊満な体格から繰り出される圧倒的巨乳っ! これを性癖と言わず何と言うだろうか」
「べっ! 別に僕はそんなつもりは……」
「なぁ、自分に正直になろうや、紫崎さんや……」
「何ですかそのニヤついた顔は……」
「さぁ……さぁ……」
「ひ、ひぃ、近づくな! や、止めろ!」
そんな下らないやり取りをしていると、アミィとメリーさんが俺達の異変に気付いたようだ。二人とも顔に笑みを浮かべながらこっちを見ている。
「あらあら~ 仲が宜しいことですねぇ~ 坊っちゃん」
「ご主人様と紫崎さんは、もうすっかりお友達ですね!」
よかった、どうやら話の内容までは聞こえていなかったようだ。俺達はそのまま話を続けながら、散策を続けた。
…………
「それじゃあ、ここにしようか」
「ま、無難な所ですね」
「ここは、前に一度来ましたね」
「いいじゃないですかぁ~ わたし、ファミレス大好きですよぉ~!」
結局、前に俺とアミィで食事をしたファミレスに落ち着いた。前に来た時もそんなに味も悪くなかったからまぁ大丈夫だろう。
「それじゃあ、入ろうか」
俺はファミレスのドアに手を掛け、中へと入っていく。ファミレスの扉に取り付けられたベルが俺達を迎える。
俺はファミレスの中に入り、どの席に座ろうか物色する。
すると、紫崎がツカツカと俺の前に出てら早々と席を決めてしまった。しかも、そこは俺達四人にはちょっと大きい長テーブルだった。
「紫崎君、四人で座るにはこの席はちょっと広くないか?」
「まぁ、いいじゃないですか。それに、すぐにこれで良かったと思いますから、絶対に」
俺の問いに、紫崎は慣れた様子で答える。その物言いは、何だか含みをもった感じだった。
「まぁ、俺は別にいいんだけどさ」
「それじゃあ、早速注文しましょうか!」
俺達が席につくと、メリーさんが早々と店員を呼ぼうとする。俺達もはまだ何を食べるか決めていないんだけどな。
「ちょっと待って、まずは何を食べるか決めないと……」
「そ、そうですか、それじゃあパパっと決めちゃいましょう!」
メリーさんは何だかソワソワしている。どれだけ楽しみにしてるんだか。
俺はみんなの注文が決まったのを確認し、備え付けのベルで店員を呼んだ。
…………
「ご注文は御決まりですか?」
「俺はミックスフライ定食と豆腐サラダで」
「僕は海老とほうれん草のグラタンでお願いします」
「私は……ダブルベリーのパンケーキとアイスココアでお願いします!」
「それではわたしは……チーズINハンバーグとBLTサンドとシチューオムライスとソーセージ盛合せとマルゲリータとフライドチキンと鶏の竜田揚げとサーロインステーキ。取り敢えず、以上で」
取り敢えず!?
「か、かしこまりました……」
店員さんは顔をひきつらせながら厨房へオーダーを伝えた。どう考えても一度に頼む量じゃないだろうから、あの顔は仕方ない。
「解ったでしょう? 先輩。これがメリーに会社で昼食を食べさせなかった理由です。メリーは一度食べ始めると気が済むまで食べないと暴走するんですよ……」
「暴走って……」
「まぁ、具体的にはその場で泣くだけなんですが、結構迫力ありますよ。なんたってこの体格ですから。前に公衆の面前で泣かれたときは参りましたよ……」
「まぁ、そうだろうな……」
ただ泣くだけでも目立つのに、メリーさんが泣くとどうなるのか。ちょっと興味が無くもないけど今日のところは遠慮しておこう。
「メリーさん、そんなに食べられるんですか!?」
アミィはメリーさんの注文内容に驚愕の表情をしている。そんなアミィに、メリーさんはニコニコしながら話しかける。
「これくらいは文字通り、朝飯前ですよぉ~! アミィちゃんも、少し食べますかぁ?」
「いえ、私は多分自分のお料理で充分お腹一杯です……」
「も~う そんなんじゃ大きくなれませんよぉ~」
「アンドロイドが飯食って大きくなるか!」
「冗談ですよ、坊っちゃん♪」
「ハハ……」
この後、このテーブルを覆い尽くさんばかりの料理が運ばれてきた。しかし、その料理は瞬く間にメリーさんの腹へと収まっていく。
そのスピードたるや、メリーさんが全ての料理を食べ終えても、まだアミィは自分の料理を食べている最中だったほどだ。
俺とアミィは、メリーさんの食べる量と早さに呆然とするばかりだった。
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