第98話 死と再生
「じゃぁなフラム」
「んはっ……」
俺は手に『炎爆燦爛球』を宿しでフラムに向かって放った。
速度はその大きな玉が見えない程に早い速度。
フラムは自らの死を自覚すること無く消えていった。
大きな爆発こそあったが俺はそれを見届ける事無く世界を終えた。
実世界に戻るとまだ太陽の光が俺を照らした。
俺の影には頭にちゃんと角が生えていた。
「この『鬼』のスキルの影響か」
『鬼』
魔力を集中させ作りだした角を魔法源とし強力な肉体と魔法を放つことを可能にする。
はぁん。
現在『身体能力強化』なども常用しているがいつもより体が軽い。
それもこのスキルの影響だろう。
でも角がずっと生えてるのはなぁ……。
鬼の町が何者かによって一瞬で消された現在鬼の姿で出歩くのはあまり良くない。
町ごと再生させることは出来るがこの町を再生させたら住民たちは俺を憎み悪い方向に働く勢力になるかもしれない。
なんの罪も無い鬼たちを俺の勝手な復讐劇に巻き込んでしまうて申し訳ないと思っている。
……せめて消火だけしておこう。
急激にこんな大量のマグマができてしまったらここら周辺の生態系に大きく影響する。
『空間転移』で水中都市周辺に転移の魔法陣を設置し、その大きな水圧から繰り出される放水で消化を始めた。
凄まじい速度の水は一瞬でマグマを冷やしていった。
魔法陣の角度を変えれば当然その水の行方も変わりマグマや炎を消していった。
やがて直ぐに全ての炎が消化された。
地属性魔法により水を吸収され戦闘の後などもう残っていない。
だが俺は忘れない。
こんなに悲惨な事が今現在あったこと。
俺が鬼である限り……。
俺は陽光が指す山の上で少し雲を見ながら立ちすくんでいた。
「……好きなだけ俺を呪え……」
誰もいない。
そう、そんな事分かっているのに俺は光の指す晴天の空に細く呟いた。
───リーガル村跡
それから2時間ほど時間が経過した現在俺はリーガル村の跡地にいる。
もう殆どが更地と化しここに何かがあったのか疑問に思ってしまう程に消えている。
「いま生き返らせてやるからな……」
時間を戻す……今からフラムが襲撃しに来る夜よりも少し前まで……12時間で足りるだろうか。
現在昼の3時。
12時間戻ったら朝の3時か。
少し足りないかもしれない。
何時に襲撃に来たのだろうか……テティアさんに聞いた方がいいか?
いや焦った状況で上手く記憶している確証はない。
いいさ、24時間巻き戻してやる。
住民たちは1日分日付がズレることになるがすぐ分かるだろ。
まずは『座標認識』でリーガル村周辺で時間を戻す領域を設定する。
領域を確立したら『時間の管理者』を発動していく。
今までとは違い干渉するのは物質ではなく空間だ。
空間の時間に干渉しその空間内の時間を巻き戻す。
俺は魔力を手に込めていき時間軸に干渉していく。
先程も使ったが『時間の管理者』は俺の考えていたほどの魔力消費ではなかった。
もとは少し時間を巻き戻しただけで気を失いそうになっていたが、いまは魔力貯蔵量も増これだけの操作を行っても全く苦しくない。
少し経つと建物が戻っていき人も増えていった。
やがて殆どの建造物や魔人が蘇り歩きの活発なリーガル村の光景となった。
そろそろいいだろう。
いやまだだ。
中途半端な時間を戻すと本当に一瞬で時間感覚が変わってしまい変に騒ぎが出る。
ならみんながみんな「あれ? 俺1日ズレてたわ」「俺も俺も!」みたいになった方が平和であろう。
俺は24時間前まで時を戻した。
「おぉ! ディルガ様! お久しぶりです!」
「「ディルガ様?!」」
初めに俺に気がついた男の声につられ周りの住民もやってきた。
何があったのかも知らない彼らはその純粋な眼でこちらを見ながら足を勧めてくる。
連鎖反応を示すみんな。
一気に辺はすしずめ状態になってしまい身動きがとれなくなった。
当然抜け出すことなんて容易にできる。
だが俺はもう少しここにいたいと思った。
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ディルガスキル
○常用スキル
ㅇ『管轄者』の下
・『物理耐性』・『環境効果無効』
・『身体能力強化』・『炎属性耐性』
・『思考加速』・『意識拡張』
・『生存能力強化』・『座標認識』
・『暗視』・『光属性耐性』
・『再生』・『状態異常耐性』
・『轟音耐性』・『精神攻撃体制』
〇固有スキル
ㅇ『鬼』
・『蒼炎』・『貫通』
○スキル
・『魂保存』・『時間の管理者』
・『切断者』・『万斛虐殺』
・『消化』・『分身』
・『回復』・『結界創作』
・『念話』・『空間転移』
・『白轟雷』・『精神看破』
・『炎爆燦爛球』・『地平落雷』
・『斬撃之雨』
〇神話級スキル
・『無限知覚』・『虚無空間』
〇属性適性
・『地属性適性』・『炎属性適性』
・『雷属性適性』




