第74話 現状
マジかよ……。
リーガル村に入ると息を飲むような光景が拡がっている。
いいや光景とは言い難い光景だが。
建物はボロボロに崩壊し殆ど跡形なんてない。
それに1人の声も聞こえなかったのは全員が死んでいるからだ。
壁には誰かの血や腕、足などが飛んでいる。
地面にも死体が転がっておりその半数以上が体の半分以上が破損、または燃えて灰になっている。
先程から空中を舞っているこの粉は恐らく灰だ。
町は黒くなったり、白くなったりとモノクロの世界を浮かべその中に鮮やか赤色が飛び交っている。
酷いほどの悪臭を放ち俺達の鼻を曲げた。
俺は呼吸しなくても大丈夫だがレインに呼吸は必須なのでとても辛そうだ。
服を鼻に当て呼吸を制限している。
レインの目は細くしか空いていない。
匂いに慣れるために普通に呼吸した方がいいとも思ったがこの灰の中で呼吸なんてしたものなら肺が壊れる。
こんな無惨な光景を見ながらも俺たちは何故か冷静でどこか残酷だった。
それもこれも恐らく実行者が特定できたからだ。
フラム・ミリュンリル、こいつが恐らくこの犯人だ。
俺たちが居ない間にリーガル村を襲い住民達を殲滅したのだ。
頭のおかしい事だとはは分かっている。
だがこれがフラムの仕業だと思うとそれすらも否定できない。
これだけの短い時間で大量の魔族を殺すなんて普通はできない。
だが魔王なら……フラムなら出来そうで俺はそれを信じてしまった。
レインも恐らく同じだろう。
レインもフラムを見てでの判断だろう。
初めからフラムの目的はここら一帯の魔族の全滅。
それが一体何に繋がるかは知らないが、それが目的だとフラム自身が言っていた。
俺はそれを阻止しなければならなかったのに……。
目の前には既に取り返しのつかない状況が拡がっている。
いくら『時間の管理者』でもこれだけの規模で発動したら俺の魔力量でも即死だろう。
それに襲われてからどれぐらい時間が経っているかも知らない。
1分程なら気絶ほどで済んだかもしれないが、今はもう確実に手遅れだった。
「くそっ!」
目を大きく開け顔を崩壊させながら地面を叩いた。
『物理攻撃無効』で無効化された痛みが俺だけなのだと考えるとまた辛くて地面をなんのも殴った。
レインも止めはしない。
俺はただひたすらに地面を殴った。
八つ当たりに過ぎない。
地面に蓄積した灰はまたも空中に舞った。
俺の周りを白い灰がおおって煙幕のようになっている。
灰が風に乗って飛んでいく頃には地面の割れた姿があらわになった。
荒ぶって深く呼吸をしたせいで体内に灰が蓄積した。
だが俺の体の中では万物が魔力に変換される。
「どう……」
レインの言葉が詰まっている。
上半身は動いているのに足が動いていない。
相当動揺している。
割れた地面の上で俺はどうすればみんなを助けられるか考えた。
だが蘇生する手段なんて全く知らないし、俺には『時間の管理者』しか案は浮かばない。
ただ無限の魔力と無制限の術式制限があれば……。
「くそっ!」
その時目の前に知らない文字が現れた。
『無限意識』
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ディルガスキル
○常用スキル
ㅇ『管轄者』の下
・『物理耐性』・『環境効果無効』
・『身体能力強化』・『炎属性耐性』
・『思考加速』・『意識拡張』
・『生存能力強化』・『座標認識』
・『暗視』・『光属性耐性』
・『再生』・『状態異常耐性』
・『轟音耐性』・『無限意識』
○スキル
・『魂保存』・『時間の管理者』
・『切断者』・『虐殺者』
・『消化』・『分身』
・『蒼炎』・『回復』
・『結界創作』・『念話』
・『空間転移』・『白轟雷』
〇属性適性
・『地属性適性』・『炎属性適性』
・『雷属性適性』




