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第56話 砂漠



 俺が手に取ったのはユッサル山に現れた上位魔猪(アークボアー)の退治。

 数は10。


 まぁ、これくらいなら大丈夫だろ。

 報酬も割と良かったのでこれにした。


 


───ユッサル山


 標高はおよそ2000メートルのユッサル山。

 山頂は結構開けており辺りが見渡せる。

 片側にはリーガル村がある迷い森。

 実際無茶苦茶広い。

 反対側には……砂漠が広がっている。

 実際は少し森が広がりその奥が岩がゴツゴツとしていて、さらにその奥が砂漠になっている。

 

 山頂には洞穴のような大きな穴があり奥は暗くてよく見えなかった。

 地図によればその中が魔獣の住処になっていて、夜になるとそこから出てくるそうだ。

 今はまだ昼なので出てこないはずだ。

 念の為少し離れた所で休憩をとった。


 いくら疲れないとはいえ2000メートルの山を頂上まで登ったんだ。

 レインは勿論疲れているだろう。

 近くにある切り株に腰を下ろしお昼ご飯を食べた。


 レインは相変わらず幸せそうな顔でご飯を食べている。

 そんな顔が前にあるのだが『座標認識』にはちょうど10個の魔力が洞穴の中で蠢いている。

 活発に動いている訳じゃない。

 恐らく人が来なくなったのを知っていて警戒を薄めているんだろう。


 「ごひしょうしゃまでしたぁ……」


 言えてないぞレイン。


 「眠くなってきた……」

 「おい! 寝るな!」



 クコリっと首を動かすレインを必死に揺さぶる。

 



 すまん。

 こいつ寝たわ。

 なんで寝るかなぁ……。

 朝もキツかったのは分かるが……。


 だからと言ってもう一度『虐殺者』で起こすのも可哀想だしな……。

 だがこのまま寝させたら………………






 「おーい! レイン起きろー! もうよなかだぞー!」

 「んんっ、あと3日常だけ」

 「なっげぇよ!」



 

 まずいな……。

 俺はこのまま寝させた時の事を考えて身震いした。

 どっどうしよう……。


 いやでもこれくらいなら……1人でも倒せるか?

 魔獣達の個体の魔力総量もそんなに多くないし……。

 いや待て……岩の洞窟の中……動かない……。


 俺は閃いた。

 漫画とかでは洞穴内で火を炊いて酸素を無くすとかあったが多分魔獣達はそんなんじゃ死なないし魔力消費も激しい。

 『蒼炎(フォートフレイム)』を使うとすれば時間こそかからないだろうが……こっちの方が……。


 俺は手を開き上に向ける。

 地属性魔法の魔法陣を展開し魔力を込めていく。

 洞穴の上に大きく展開させた魔法は洞穴の岩に干渉していく。


 「チェックメイト」


 不敵な笑みを浮かべながらそう言う。


 いやー1回言ってみたかったんだよねぇ! 

 チェックメイト!


 俺は大きく開いた手を握る。

 別にそこに何かがある訳では無いのだが魔法発動のトリガーだったからだ。

 そこも厨二病ポイントが高い。

 

 《別に手なんか握らなくても魔法発動できたのに》 

 (うっせ)

 

 それからはもう一瞬の事だ。

 魔法陣から洞穴の岩に干渉し一瞬で崩す。

 中にいる魔獣達は上から降り落ちてくる岩に潰され即死していった。


 『座標認識』には1匹だけ生きていると反応があった。

 これで死なないなんて……まぁいっか。

 『切断者』を使って岩ごと切断した。

 『切断者』の威力は初めての頃とは比べ物にならないほど強くなっている。

 俺の成長を感じる。

 

 魔獣退治とか言いつつ姿を一度も見ずに終わってしまった。

 まぁいいだろう。

 こんな依頼のためにわざわざ山頂まで登ってきたのがバカみたいだ。

 

 俺はレインを背中におぶり山を下った。

 耳からはレインの寝息が聞こえる。

 まったく……呑気なやつだ。


 山は静かで落ち着いた雰囲気で好きだ。

 都会に住んではいたが意外とこういうのは好きだったな。

 

 だがその静けさもすぐに消えることになる。


 「ん?」


 左側から何が魔力を一瞬だけ感じた。

 『座標認識』には何もヒットしていない。

 だが今確実に何かを感じた。

 ……不気味だ。


 ズサッ


 草むらから音がした。

 その音と同時に……いやその音が俺の耳に届くまでの僅かな時間の中で木の根のような物が俺に飛んできた。

 俺はギリギリで避ける。

 だが完全に避けられるはずもなく頬を掠め切り傷をつけた。

 『思考加速』を強化していない為そのスピードの攻撃への反応がうまく出来なかった。

 

 切り傷は一瞬で再生した。

 再生するまでの時間で目の前には2人の男が現れた。


 黄色がかった色の髪の男と、褐色肌の黒髪の男。

 黄色がかった髪の男は両腰に短剣を装備している。

 双剣使いか。


 そしてもう1人の褐色肌の男は非常にガタイが良い。

 そして右目に剣で切られたような傷を負っている。

 威圧感が非常に強い。

 

 「お前がディルガか?」


 褐色肌の男が口を開く。

 太い超えは場合によってはすごく落ち着くのだが、これは恐怖が入ってくる。

 

 と言うかなんで俺の名前を?


 「そうだと言ったら?」


 漫画とかで見てそれ何の意味があるのっていうセリフを吐いてみた。


 「かまえろ」

 「は?」


 その瞬間黄色がかった髪の男が走り出し、反対側の短剣を手で抜いた。

 本当に双剣状態だ。

 そして凄まじく早い。

 低姿勢の状態で近ずいてくる。

 

 俺はとりあえずレインを下ろしながら防御結果を展開して双剣の男の動きを止める。

 だが双剣の男はそれに気付いて上に飛んだ。

 

 初見で結果魔法に反応出来るなんて……なかなかのやり手だな。

 手加減は死に繋がる。

 そう感じた。

 男は双剣を上で合わせて拳を落とす様に俺を切り付ける。

 

 何とかバックステップで避けたが、俺の足が離れた瞬間にやつの双剣が地面を切り付けた。

 男はすぐに体勢を立て直し地面を蹴る。

 斬撃によって舞い上がった土煙が男を中心に吹き飛ぶ。 

 俺は自分の少し前の左右に2つ大きな岩を生成する。

 男がその間に入った瞬間に岩で挟み潰す。

 死なないように手加減なんてできる相手じゃない。

 

 男は左右を目だけで確認すると前傾姿勢を直してその双剣で岩を粉砕した。

 2つずつに分裂した岩はそれぞれがぶつかりその場で速度を0にする。

 男はまたすぐに向かってきた。


 「くっふ!」


 頬が破けるような大きな口で笑って見せた男は俺にぶつかる瞬間右回りで回った。

 遠心力で速度が増した双剣は俺の脇腹辺りを切り裂くように線を描いている。

 

 くそっ!

 分身体を生成、


 (管轄者! 『魂保存(ソウルセーブ)』いくぞ!)


 男の刃が俺の脇腹に切りかかる。

 やがて刃は体を2つに切り分けた。


 だが俺はそんなんじゃ死なねぇぞ。

 後ろに回らせた分身体の中に入魂する。

 俺はそこで肉体をゲットした。

 

 (『蒼炎(フォートフレイム)』!)


 俺はやつの後頭部目掛けて全力で『蒼炎(フォートフレイム)』を放つ。

 

 後ろに俺の本体が移動した。

 そこまでは理解出来ていたようだが俺の行使する魔法を無効化出来るほど早く、正確に反応した訳ではなく、そのまま吹っ飛んで行った。

 右手の剣でガードしたようだったが短剣が折れる金属音が響いた。

 やつは岩にぶつかって倒れた。

 先程の勢いすら忘れて。


 よし、まずは1人。

 残りは奥で見ているごつい男。


 男は余裕の表情を浮かべていた。

 


 

久しぶりの昼投稿

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ディルガスキル



○常用スキル

ㅇ『管轄者』の下

・『物理耐性』・『環境効果無効』

・『身体能力強化』・『炎属性耐性』

・『思考加速』・『意識拡張』

・『生存能力強化』・『座標認識』

・『暗視』・『光属性耐性』

・『再生』・『状態異常耐性』


○スキル

・『魂保存』・『時間の管理者』

・『切断者』・『虐殺者』

・『消化』・『分身』

・『蒼炎』・『回復』

・『結界創作』・『念話』


〇属性適性

・『地属性適性』・『炎属性適性』

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