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第44話 本題


───大食堂


 フパスさんに案内され着いた先は大きな大食堂。

 中央には大きなテーブルが置いてあり、その奥には銀色の大きな厨房が広がっている。

 奥ではシェフのような人が料理を作っている。

 白い煙をあげながら腕を奮っている。


 俺たちは案内され椅子に腰をおろす。

 椅子は背もたれがすごく高くて違和感があったがすぐになくなった。

 

 「すぐに出てくるからねぇ」


 リゼさんは

 ふんふん♪

 っとすごい可愛い笑顔で足を交互に揺らしながら俺の事を見ている。

 両手を頬に当て肘をつき、目を細め、口角を上げて微笑んでいる。

 非常に可愛い。

 前まで冷たかった目は完全に温まっている。

 青く長く綺麗な髪を下へ下ろしながら揺らしているその姿は風に揺れる花のようでとても美しかった。


 リゼさんに見とれてる俺に対しレインは飯はまだかと厨房を眺めている。


 「ディルガ様は配偶者とか……その……いらっしゃるんですか?」

 

 リゼさんは急に喋り出す。

 は?

 ききゅっ急にぶっ込んだ質問すんなよ!


 「いっいないです……」


 俺は少し頬を赤らめながらそう答えた。

 いない? そんなもんじゃねぇよ!

 俺は女性関係なんて0。

 どころか喋った事すらない。

 そんな俺に配偶者?

 嫌味にしか聞こえないな。


 「じ、じゃ……私なんて……どうかしら……」

   

 いやあのそんなにムズムズしながら言うのやめてください。

 

 リゼさんは膝と膝を擦り合わせながらムズムズしている。

 頬から耳まで真っ赤だ。

 先程とは打って変わり目線を避けた顔は白く綺麗な肌を思わせない程真っ赤になっていたのだった。


 「いや……その……よろし」

 「お待たせ致しました!前菜です!」

 「いやぁ! タイミング!!!」

 

 「おぉ!!!」


 レインは待ってましたと言わんばかりに食らいつく。

 前菜の量は少なくレインは一瞬にして食べ終わってしまった。

 

 「お?ディルガ殿それはおれのですか?」

 「いやこれ俺の!」


 レインは俺の料理を見てヨダレを垂らしている。

 いやあげねぇよ!


 「ははっお二人は仲がいいのですね」


 手で揉み合う俺たちを見て肌色を戻しそう言った。

 それからというもの料理は続々と出てきてレインに話す隙すら与えなかった。

 料理人は様子を見て変えているようで、レインの料理だけ量が多かった。

 俺とリゼさんの会話聞いて夫婦飯みたいなの出したらぶっ飛ばすからな。


 俺の横でイケメンが飯をガブガブ食っている。

 イケメンってもう少し綺麗に食うもんじゃないのか?

 そんなやつを横目に俺たちは水中都市(アトランティス)について少し話した。



 「で、なんで俺はここに呼ばれたんだ?」

 「ただのお礼ですよ」


 お礼……フパスさんを助けた事だろうか。

 軍の指揮官を殺られるわけにはいかんからな。

 だがそんな指揮官と互角にやりあえたあの少年は本当に何者だ?

 いくら亀の姿のままとはいえあれだけやり合えていた。



 「最近は魔王達もそれぞれで動き始めていて大変ですからね」

「魔王達が動き始めている?」


 魔王は確か10人。それがそれぞれ動き始めてる?

 確かにフラムは動いていた。

 目的は定かではないが確実に動いていた。

 ゴブリンの集落の殲滅計画。

 恐らくレインの故郷も。

 そして最終的な目的はここら辺の魔物全てを殺す事だったか?


 何のために……だが目的ははっきりとしていた。


 「目的は?」

 「それがはっきりと分かっていないのです。魔王同士で協力関係ができているわけではないようなのですが……」


 少なくともリゼさんは関係なさそうか……。

 演技の可能性があるが俺は勝手にそれは無いだろうと決めつけた。


 「そのせいで私の結界に攻撃する刺客が現れたんです」

 「結界?」

 「はい。水中都市(アトランティス)は3種の結界により囲まれているのをご存知ですよね。その結界の1番外の生物の立ち入りを禁止する結界を破壊しようと試みる者が現れたのです」

 

 ここになんの用があるんだ?

 水中都市(アトランティス)を崩壊でもさせようとしているのか?

 してなんのメリットがある?

 深海にひっそりと存在するこの都市を破壊させて。

 てかそいつは水中都市(アトランティス)の場所をどこで知ったんだ?


 「水中都市(アトランティス)に何か外部との通信はあるのですか?」

 

 可能性があるとすれば何か都合の悪いことでもあるのか。

 そう思った。


 「いえ。元々貧民として困っていた魔人たちを住まわせる為に創った都市ですから……外部との連絡なんて殆どありませんよ」

 「いや俺みたいにここに来た人とか、フパスみたいに出入りできる人とか。いろいろありそうだが」


 ただ亀を助けただけで連れてこられるのが外部との連絡を遮断した独立都市だなんておかしすぎる。

 なんで俺だけこんなに簡単に入れたんだよ。


 「いえ、フパスはこの危機を見計らって強き者を探しに行ったのです」

 「え?どういう事?」


強き者……俺が?


 いやいや待て待て、抑えていたとはいえ【緑】階級の冒険者だぞ?


 俺なんてこれっぽっちの役にも立たないはずだ。

 もっと優秀な冒険者なんて山ほどいる。

 いや逆か?

 優秀なやつほど連絡網が広いからここの情報漏洩を危惧して俺にしたのか?

 

 ・・・


 いやそれは失礼すぎんか?!


「結界を出入りできるのは創造者である私とフパスだけなのです。それでフパスが毎日結界への攻撃がやまないという事で地上へ出て強き者に相談を……という事で」

 「俺が犯人だったらどうすんだよ」

 「いえ、犯人の気配や魔力量は把握しております。その情報をフパスに共有した状態で行ってもらったのです」

 


 はーなるほどねー。

 魔王の手下だったりするのだろうか。

 ここに位置するのが都合が悪いとかの理由か?

 いやいや1000メートルの深海だぞ?

 何の邪魔になるってんだよ。


 「実は1つ心当たりがありまして」

 「心当たり?」


 おぉ。

 重大な内容になりそうだ。

 俺は前屈みになって身構える。

 一応パニックになるのを抑えるため厨房に目を配るが次の料理までは時間がありそうだ。

 そしてレイン。

 お前も聞けと言わんばかりに、飯をただひたすら食らうイケメンを肘で突っついた。

 

 「その……人間の活動も活発になっていまして」


 人間……。

 別に嫌な響きではないが何かを嫌な予感がした。


 「その犯人の魔力の波動にすこし違和感がありまして。我々魔族の魔力ではなく人間のような魔力でして。」

 

 なるほど。確かに魔力に個人差はあるようだった。

 体から漏れ出る魔力(オーラ)は個体差があるが、それは一定の法則の元で動いているようだった。


 それが人間と魔族では異なるということだろう。


 でもなぜ人間が水中都市(アトランティス)を?

 転生したばっかりだが俺はこんな所があるなんて知らなかったし、人間なら尚更知らなそうだがな。

 それに人間などがなぜここまでこれる?

 潜水艦でもあるのか?

 人間だったこら分かる。

 ここまで息を止めて来るのは不可能だし、個人でそんなことをする度胸なんてない。  

 何か組織的な行動だろうか。

 上から命令された人間が来ていると言う説。

 これは濃厚そうだが……


 「人間ってどこら辺にいるんだ?」


 レインは口にまだ何かを含んでいるような声を発した。

 おいお前やめろって言われた瞬間口の中に精一杯入れただろ

 横顔でもリスみたいになってんぞ。

 だがレインいい質問だ。

 確かに人間がどこに生息しているのか気になる。


 「それがここから1万メートル以上も離れた所から人の国で、水中都市(アトランティス)が最も人の国に近いのですよ。」


 1万メートル?!

 それでここが1番近い?

 だいぶ離れてるな

 

 ここが1番近い……


 俺はその言葉を頭の中で復唱し思考した。


 ……近場から攻め落とそうとしてるとか?

 ……魔物の国へ向かう最中水中戦では分が悪いから先に殲滅しようとしてるとか。

 


 考えれば考える程頭の中で複雑にヒモが絡まるのが分かった。

 また魔族と人間の戦争でも起きてしまうのだろうか……















───人間の国 ヘルウィーデ 国会議事堂


 人間の国 ヘルウィーデ。

 

 規則的な街並みが続く風景。

 ここでは化学技術が発展しており、昭和半ば程の技術力を有していた。

 国はどんどんと発展しそれに伴い人口も爆発的に増加していた。

 そんな国の上層部10人が集まり会談を行っていた。

 大きな机を皆で囲みいくつかの資料を手元に置きながら。


 「ではこれより第二次種族間戦争についての会議を始める!」


 初めに口を開いたのはボリュームのある白ひげを生やした国王だ。

 その目は希望に満ち溢れた綺麗な目をしている。

 だが手や顔にはシワが刻まれ、国王としての威厳を物語っている。

 そんな国王はを堂々とした立ち振る舞いで全体をまとめている。

 

 

 「えーでは私から……」


 軍服を身にまとった男が手を挙げ立ち上がる。

 つり上がった目、オールバックに固められた髪。

 そして正しすぎる姿勢。

 彼は人間の軍のトップだ。

 

 「先日王に提出致しました軍の配置と数についての資料をお配りしました。手元の資料の【軍について】の1ページをお開きください」


 流暢だが少し不器用な言葉遣いで場にいる10人ほどを導く。

 そして淡々と説明を続けていく。


 「こうなっております。」

 「うむ。いいと思うが、東の部隊の人数を増やした方がいいと思うが……」


 国王は軍服の男に言う。

 落ち着いた声のトーンだが戦争についての会談。

 それ故周囲には固い空気が流れている。


 「なるほど……検討致します」


 とりあえず検討と返す軍の男。

 その言葉が過ぎ去った後は静寂が広がり軍服の男は椅子に腰をかけた。


 「次……」

 「はい」

 

 国王のその言葉の後に椅子から立ったのは軍服の男の隣にいる黒いスーツのような服を着た男だ。

 髪はセンター分けになっており清潔感のある人だ。

 彼はメガネの位置をクイッと戻すと資料を一瞥した後すぐに口を開いた。


 「では先日より実行しています【水中都市(アトランティス)殲滅計画】の現状とこれからについてです」


 その言葉を文頭に彼はスラスラと話し始めた。

 その表情は笑顔にも等しい顔で、凍り付いたようなこの場で異様な雰囲気を醸し出していた。

すいません2本投稿出来ませんでした。

お許し下さい!

最近よくお風呂で寝てしまうんですよね。

危険なのは承知なんですけど……

良かったら☆やブックマークでの評価お願いします!




ディルガスキル



○常用スキル

ㅇ『管轄者』の下

・『物理耐性』・『環境効果無効』

・『身体能力強化』・『炎属性耐性』

・『思考加速』・『意識拡張』

・『生存能力強化』・『座標認識』

・『暗視』・『光属性耐性』

・『再生』・『状態異常耐性』


○スキル

・『魂保存』・『時間の管理者』

・『切断者』・『虐殺者』

・『消化』・『分身』

・『蒼炎』・『回復』


〇属性適性

・『地属性適性』・『炎属性適性』

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