第41話 アトランティス
水中都市は目を奪うように美しかった。
深く暗い海の底はるか1000メートル。そのに光る半球形のドーム。それが辺りを明るく照らしていた。
それにしても急に現れた。
こんなに明るい都市なりばもう少しで遠くから見えても良くないか?というか見えるものだろ。
これも結界の1種か?
俺がポカーンとしたアホそうな顔で考えていたのを見てか
「水中都市は来るのに正しい手順を踏む必要があるのです。その手順を踏んで水中都市の周りを囲む第3結界と第2結界を抜けます。そうしないと見えてこないのです」
なるほど他者が勝手に入ることを危惧しての事だろうか。
水中都市を囲む計3つの結界。
1番外の第3結界は魔力の有無を無視し生物を弾く対生物結界。
間にある第2結界は光を遮り水中都市自体を見えなくする秘匿結界。
そして1番内側の第1結界は水中都市が水に埋もれないようにする防御結界。
これほどの結界を維持出来るとは相当な魔力制御力と魔力量。何百何千いや、何万との魔人が必要となるだろう。
それだけの魔人が交代で魔力を流していても魔力回復量と消費スピードが合ってないだろう。
どうやって維持しているというのだ。
レインはそんなこと微塵も思っていないような表情で目の前の光景に見とれていた。
それにも納得がいく。
だってすげぇ綺麗なんだもん!
真っ暗な海の中で突然と現れた水中都市は都市と言うべき光を放っている。前世で言うところの【宇宙から見た夜の地球】みたいな感じだ。だが宇宙から見た時のように一つ一つの光がボヤけて光の集団を作っている様になっているのではなく、夜の東京がすっぽりと深海に埋まってしまった。
そんな感じだった。
やがてその光に俺たちは近ずいて行く。
フパスが第3結界に触れる。
見えないがそこには確実に壁のように結界があった。
それをいとも簡単に抜けることが出来た。
恐らく水中都市在住のフパスだからこそ出来たことだろう。よそ者はそもそも第1結界すら抜けれないだろうが、抜けられたとしてもこの結界は無理だ。厚すぎた。
だがフパスと共にいる俺達には薄すぎた。
いや無いようなものだからその表現は間違っているかもしれないが。
水中都市に入ると本当に地球を思い出させる光景が拡がっている。
高いビル群やタワー。整備されたコンクリートのような地面。そして魔法を動力源とする車のようなものまで存在していて、地上とは化学文明の発展具合が天と地の差がある。
いや海と地の差だな。
俺は思わず涙が出そう……にはならなかった。
まぁ非常に綺麗な光景だ。
レインは目を奪われて立ちすくんでいる。
だが俺はどうしても前の世界の事を思い出してしまうからな。
思い出したくない思い出だらけだしな。
この世界には居場所がある。
俺の居場所が。
暖かく見守ってくれる人も居る。
いい世界に転生したものだ。
水中都市は間接的にだったが俺にこの世界の素晴らしさを教えてくれたのだ。
これは俺にとって大きな気持ちの支えた。
それから少し水中都市の中を歩いた。
リーガル村のように出店は多くない。
建物の中にお店が入っていて、本当に地球のようだ。
・・・
「……って! お前誰だよ!!!」
なぜ俺がこんなに急にびっくりしているのか。
なぜかって?……フパスさんも人化しやがったからだ。
こいつ人化すると普通にかっこいいな。
ツリ目気味な目を装備し、長めの髪をまとめている。
はぁこいつもチートか……
でも都市の中で亀の姿のまま歩いてるの想像するとなんか面白いが。
人化が当たり前かのようにフパスは続ける。
「えぇっと、ではリゼ様の元へご案内しますね」
「リゼ?誰だそいつ」
「ちょっと!」
え?何何?
どうしたの?
てか俺はなぜ都市の人達に睨まれているのでしょう。
みんないっせいに ギョ! みたいな感じで首を曲げている。
俺は大勢の魔人たちに凝視されている。
魔人たちの目は大きく開いていてちょっと怖い。
え?あの人すごい充血してるんだけど。
ん? ちょっと。押さないで!
え? ちょっと待って結界から押し出そうとしないで!
俺の背中を大勢の魔人たちが押して第1結界の外に押し出そうとしていた。
ここの人達入出の権利を持っていそうで怖い。
え? まって俺ほんとに死ぬんだけど!?
おいレイン!? お前はいつまでボケっとしてやがる!
たしゅけて!
「フパス様こいつどう致しますか?」
「離しなさい」
フパスさんになんの権限があるのかま知らないが止めてくれたようだ。
フパスさんの指示を聞き魔人たちはすぐに手を止めた。
ん?俺がフパスさんに失礼な事をしたからか?
「その方々は俺を助けてくれた方々だ。無礼は俺が許さない」
「ですが、リゼ様を呼び捨てにするなど!」
あーなるほどね……。
俺は地雷だらけの道を目をつぶって歩いて避けたと錯覚しながら思いっきり爆発させてたわけだ。
んで、リゼ……リゼ様とは何者なのだ?
「リゼ様だけはだめです!」
ほらすごい信頼だな。この都市をまとめる人なのかか?
さっきから住人の顔がまじだ。
……こわい。
「この方には俺から言っておく、お前らは仕事にでも戻れ」
そうすると目線を元に戻し去っていった。
「リゼ様はこの水中都市を支えていらっしゃる魔王様です。」
まっ魔王?!
おいおい嘘だろまたかよ……。
知らないぞ?
でも恐らく淙属性の魔法だろう。
水中都市を支えている?
……え?
まさかこの結界を?!
「ここが出来たのはおよそ10年前で、水中に都市を創ったリゼ様が生活に困る方々を連れてここに移住できるように手配したんですよ」
「はぁ、それはあれだけの信仰が生まれるわけだ」
それにしても生活に困った人を助けてここに移住させる。
なんて善行だ。
俺なら金があっても絶対にやらなかった。
それに実行能力の高さも異常だな。
そんな方を呼び捨てで……我ながら失礼な事をした。
「てかお前はいつまで見とれてんだよ!」
バシッ。と音が鳴る威力でレインの頭を叩いた。
そしてやっと意識を取り戻した。
目をパチパチしながら何すんだよみたいな目でこちらを見ている。
相変わらずイケメンだった。
もう1発叩いとくか?
そんな俺と目をパチパチさせるレインを手招きしフパスさんは案内した。
歩く先には圧倒的に高いビルか聳え立っている。
「あれがリゼ様がいらっしゃるビルになります」
本当にあそこを目指すようだ。
そのビルは上に伸びる過程ですごいねじれていて、時々針のようなものが外に出ている奇抜なデザインをしている。
変な人じゃないといいけど。
進まねぇ!
PV数が伸びてて嬉しい限りです。
ですが、1話で読むの止めているのではないかとビビっています。
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ディルガスキル
○常用スキル
ㅇ『管轄者』の下
・『物理耐性』・『環境効果無効』
・『身体能力強化』・『炎属性耐性』
・『思考加速』・『意識拡張』
・『生存能力強化』・『座標認識』
・『暗視』・『光属性耐性』
・『再生』・『状態異常耐性』
○スキル
・『魂保存』・『時間の管理者』
・『切断者』・『虐殺者』
・『消化』・『分身』
・『蒼炎』・『回復』
〇属性適性
・『地属性適性』・『炎属性適性』




