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第27話 北西の集落

俺たちは北西に位置するゴブリンの集落へと向かっていた。

前の集落を出て500m程だろうか、






血の匂いがしたのは。






森の中を走っている最中激しく血の匂いを感じた。


「レインっ、」

「はい……血の匂いです。左ですかね」

「あぁ」


レインの言うとうり血の匂いが強いのは左側だった。

左には木々が生い茂っている。

そこら辺の風景と何も変わりはなかった。

ただ血の匂いがした。


叫び声もない。それに戦う音もしない。

既に誰か死んでるのか?

だが魔獣のような鼻の奥を刺激する匂いではなかった。


「『座標認識』には何も引っかからない。また魔力を隠している何者かがいるのか?」

「その可能性は否定できませんね。」


だがあそこまで魔力を振り絞って使ってる魔物なんてそう居ないだろ。まさかまたあの魔草……いやいやー


《そういうのってあんたが言うフラグなんじゃないの?》


うっ……。気にするな。俺は何も聞いていない。


「デっ、ディルガ殿……あれ」

「ん?」


レインの指す方向を見るとそこには息を呑むような光景が広がっていた。



魔草の死体があった。


それも2つ。

死体は真っ二つに引き裂かれていて


「あの魔草が2つも……」

「でもこの匂い……こいつらじゃなくないか?」


この魔草は草をすり潰したような匂いがする。

確かに血液は臭いがそれでも草の匂いの方が強い。

『座標認識』の制度をグッとあげるが周囲に目立った魔法元素の揺らめきはない。

ん?いやこれ……沢山虫(?)が集まっている。

虫が集中することくらい沢山ある。だがこの魔力量の虫がこれだけ群がるのは希だ。俺たちからしたら大したことない魔力量だが虫にとっては大きすぎるくらいの魔力量だ。この魔力量はおかしい。


「レイン」

「なんでしょう」


レインですら気づいていない。

それだけは微弱な魔力量だが虫にしては異常だ。


「こっち来て」


レインを呼んで虫(だと思うもの)の方へむかった。


「うっ!」


目の前には吐き気を催す光景が拡がっていた。

文字に起こすことすらも抵抗が生まれるほどに。

蟻のような虫がものすごい数で何かを囲んでいる。

蟻で表面を覆われた謎の物体は少しづつ小さくなっている

。恐らく蟻に捕食されている。

辺りは血の匂いで充満し更に虫を集めていた。

ハエのようなものも集まってきていくつもの塊に群をなした。

虫たちで覆われたその物は計20個ほどあってその全ては別別の形大きさで中のものを想像させなかった。


「うっ、うおっ」

「おいおい!」


レインが吐きかけた。瞬時に『時間の管理者(タイムキーパー)』を使用しその前の状態に戻した。魔力を結構持ってかれたがここで吐いてたら俺たちにも虫がよってきてしまう。


……てかもうよってきてたわ…………


「「ギィヤァァァァァァァァァァァ!!!」」


立派な男2人が小高い音で叫んだ。

それはもう大きな音で。

走ったらなんかより沢山着いてきたんだけど?!


「っ……死ね!『蒼炎(フォートフレイム)』!!!」


やけくそになって強力なスキルを使ってしまった。

追いかけてくる虫達を殲滅した。


ついでに火力を落とし謎の物体に着いてる虫も焼き払った。

中身は知らない肉の塊だった。


「レインこれって」


俺には何故か心当たりがあった。

いやそうじゃなくて、それしか考えられなかった。




ゴブリンの肉だった。


「あの炎の魔法のもう1回使えませんか?」



俺はその言葉を聞き再度実行した。

これを時間を戻した場合俺が死んでしまう。

この大怪我を負った大人数をやったらどれだけの魔力量を消費するか……。

俺は自分の無能さに打ちひしがれた。


せめて火葬してやろう。無能な俺には其れしか出来ないのだ。

(『蒼炎(フォートフレイム)』……)



蒼々と燃え上がった炎は20近くあるゴブリンの肉の塊を1片も残らず燃え尽くした。


「向おうか」

「はい」


ここから1番近いのは今から向かおうとしている集落だ。

恐らくこのゴブリンはその集落のゴブリンだろう。

俺たちはそれから北西に向かって走り出した。

無心で。


数分走ると新たなゴブリンの集落に着いた。



───北西の集落

北西の集落に到着してすぐ異変に気づいた。

柵がない。前の集落と違って集落を囲む防御柵がなかった。

否。防御柵がボロボロに壊されていた。

1部に大きな穴が空き建物は無惨に破壊されていた。

何も無くなった平地で1人、2人と、寂しくゴブリンが泣き崩れていた。


「すいません。大丈夫ですか?」

「っ!?、こっちへくるな!」


ゴブリンは一生懸命腕を振り回し俺たちを威嚇した。

うわっまじかよ。

まぁ流石にそうか。身元の知れぬ奴らかこんな時に来たら普通は怪しむよな。これだけナイーブになるのも納得だ。


辺りは先程の集落とは比べ物にならないくらい被害が大きい。まともに住めるような建物は残っていない。

ここにいたら全滅するのがオチだろう。

どこかに避難させないと……。

それから一番最初に出てきたのは前の集落だった。

だがそれはいい考えとは言えない。

彼ら同士で喧嘩になってしまえばより状況が悪化するからだ。


行かせるとすればリーガル村か……。

だが話しかけるのもままならない状態だし……。


だからといって放置するのもな……。


「っ!……アイツら……」

「あいつら?」

「まだ居たのかよ!」

「この問題を解決しに来たんだか何があったか教えてくれよ」


ゴブリンは迷っているように見えた。

当たり前の反応だ。

俺だってそんな状況下に置かれたら考えてしまう。

そいつが犯人でスパイをしているのではないかと。

だがゴブリンは、


「信じていいんだろうな」

「あぁ」


ゴブリンは強くこぶしを握っている。爪が肌にくい込んで痛そうだった。それだけの苦渋の判断だったのだろう。


「状況は?」

「はい生存者は70近くいた同胞のうちわずか10人程度しか」


7分の6が死んだか。やはり大きすぎる被害だ。


「犯人の手がかりは?」

「詳しくは分かりません。ですがおそらく他の集落のゴブリンが……」


いや違う。犯人を認識できなかったのにゴブリンがやったのには無理がある。数人のゴブリンでこの被害を出すのは無理だ。

仮にもう1つの集落に馬鹿みたいに強い個体がいたとしよう。だとしたら特定は簡単だし。それにそんな個体がいるなら3つの集落で牽制し合うこともないだろう。


レインの故郷を襲ったやつと一緒か?

警戒しないといけない。


「君たちはこれからどうするんだ」


どんどんと踏み込んだ質問を繰り返す。

ゴブリンは歯を食いしばり話している。


「生き残りと……どこかに」


レインがこちらを見てきる。

分かっているさ。まだ太陽は沈んでない。


「リーガル村分かるか?」

「わっ分かります。ですが身寄りはありませんし……」

「俺たちが中に入れてやる。冒険者ギルドに頼んでみる。最低限のことはしてくれるはずだ。無理ならそれを冒険者ギルドへの以来として俺がだす。」

「いやそこまで……」


目を丸くしたゴブリンは手を上下に振りながらそう答えた。


「ディルガ殿の温厚は受けておけ」


レインがそう言う。

まぁ受けてくれないと死んじゃうよ。


「はっ、はい。お願いします」

「おぉ!任せとけ…じゃぁ皆を集めろ、10分後に出発だ」

「はい!」


ゴブリンはそう返すと後ろに向かって走り出した。


━━━━━━10分後━━━━━━━


「全員集めました!」

「貴方様がお救いを……」

「ありがたや……」


ゴブリンの生き残りが俺たちの前にひれ伏した。


「頭を上げろ。これよりリーガル村へ出る。話は聞いているだろう。案内は俺がする。ついてこい。」


俺は身に合わない態度でゴブリンを引率しリーガル村へむかった。

案内は俺がする……とか言っていたが、俺はすぐ迷い森で迷子になるので案内はレインがしてくれている。それに俺が黙ってついて行ってそれにゴブリン達が着いてきている状態だ。

誇り?んなもん知らねぇよ!


勝手に心の中でキレながら後ろを振り返った。

そのには先程も見たボロボロの建物。

それは切られたと言うより砕かれたという方が正しいと感じた。そしてそれらの残骸の端は少し焦げているようにも見えた。

すいません昨日あげられませんでした!

ていうか最近ブックマーク数が少し増えていて嬉しい限りです。

良かったら☆やブックマークでの評価お願いします!

コメントも!



ディルガスキル



○常用スキル

ㅇ『管轄者』の下

・『物理耐性』・『環境効果無効』

・『身体能力強化』・『炎属性耐性』

・『思考加速』・『意識拡張』

・『生存能力強化』・『座標認識』

・『暗視』・『光属性耐性』

・『再生』・『状態異常耐性』


○スキル

・『魂保存』・『時間の管理者』

・『切断者』・『虐殺者』

・『消化』・『分身』

・『蒼炎』


〇属性適性

・『地属性適性』・『炎属性適性』

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