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第12話 【赤】階級の冒険者は珍しいらしい

長め

「あっ……【赤】だ……」


受付の指先はレインの右肩を指していた。


「「「「「はぁ゛!?!?」」」」」


「うっ嘘だろ?!」

「ほ……本当か?!」


辺りの冒険者達はどっかの無能のようにうるさく叫んでいる。そんなに【赤】は珍しいのだろうか。

よく見たら周りの冒険者達はタンクトップみたいな服で右肩が露出しているが、全員が【青】だ。


「我ら冒険者ギルドに12人目の【赤】ランクの冒険者の誕生日だぁー!!!」

「「「「「お゛お゛お゛お゛お゛!!!」」」」」


「レインさんって言ったか?一緒にパーティー組まねぇか?」


「いやいや俺がパーティーを組むんだ!」


「いやいや俺がレインさんのパーティーメンバーだ!」

「そんなやつと組まないで、俺たちと組んでくれよ!!!」


「失礼だな!てか手のひら返しが綺麗すぎるだろ!」


失礼な!誰がそんなやつだ。


《え?あんたもそんな態度だけど》

(どの口でいってんだ?!)


「レインさんそいつ【緑】っすよ!俺たちと組みましょうよ」


「黙れ」


え?

室内の雰囲気がガラッと一変した。

それはまるで氷河期のように冷たく、鬼のように恐ろしい雰囲気だった。


まぁ氷河期も鬼も実体験はないんだけどね。


「俺はディルガ殿とパーティーを組む。雑魚どもはそこ

で黙ってろ」


レっ、レインさん?!


「レインさんそうはおっしゃいますが……紋章の示す階級は1段階色が変わるというのはほとんど無いんですよ。そのくらい色1つの壁は大きいんですよ。」


受付はそうレインを説得させようとしている。


「現に【赤】階級として存在しているのはレインさん含め12人の冒険者だけですし。【白】にまでなりますと3人しかいません。冒険者ギルドは他の冒険者ギルドとも協力体制がとられているのでこの数字は正確かと思います。」


「だからどうした、俺はディルガ殿とパーティーを組む。そう言ったはずだが?」


確かに受付の言っていることも分かる。

俺は他から見れば【緑】の弱小冒険者だ。

そんな奴と【赤】階級の冒険者が共にいるより、もっと優秀な冒険者とパーティーを組ませた方がギルドとしても利益が上がるし、貴重な【赤】階級の冒険者を失わずに済む。


「早くしろ。2人で登録だ。」


「りっ…了解しました。お2人で登録します。解除やパーティーメンバーの変更がありましたら再度連絡をお願いします。」



ギルドへの登録を済ませギルドの依頼内容が書かれた掲示板へ向かった。


「えっと……竜種による森林被害……毒蜘蛛(ポイズンスパイダー)による水源汚染……魔草による魔法元素濃度低下おっ、これならいけそうじゃないか?」


「確かに魔草の駆除なら簡単に出来そうだ。」


意見が一致し依頼の紙を掲示板からとり受付に渡した。


「こちらの依頼ですね。依頼内容は魔草の駆除。数は記載がありません。依頼場所はルーネル川の上流付近ですね。」


改めてこいつが敬語を使ってると違和感がある。

いやありすぎる。


そんな事を思いながらレインとギルドを出た。


「まぁ金がねぇから武器もなんも買えねぇんだなー」

「とりあえずはこの依頼で稼いで、その金で武器を買って安定させるしかないな」


レインの言うとうりだ。


「ルーネル川の場所は分かるか?」

「え?初めてあった迷い森の川がルーネル川だけど」


あっあそこがルーネル川だったのか……


門を出て迷い盛りを10分くらいだろうか、歩いたら川幅の広い川に出た。


———ルーネル川


《こんなに川幅広くなかったわ。この川はハズレよ》

(なわけねぇだろ。下流だから川幅が広いんだよ)


本当にそうならこの近くに海があるはずだ。


「レイン、ここら辺に海はあるか?」


「あぁあるぞ。丁度この川をもう少し下れば海に着く」


おお!ドンピシャだ!それならばリーガル村には海の幸が……


「ジュルリ……」


レインが変な目で見ている

「なぜ海でヨダレがたれそうになっているんだ?」

「だって海にはうまいもんが沢山いるし」

「何を言っているんだ?海には危険な魔物が星のようにいる危険な場所だぞ」


確かにフグには毒があった。

それを口にして亡くなった方もいただろう。

それでもフグを工夫して食べたら、美味しい事を発見したのだ。きっとこの世界の海にも…


「それに穏やかな魔物でも身には毒があるから、食っただけで死ぬか、体が痺れて動けなくなる」


「そんなにっ?!でも超毒性が強いけど超うまいキノコを食って死にかけた人がいるって話聞いたことあるな、実は上手いんじゃないか?おれ毒耐性持ってるし!」


「いや、まずいな。土を食ってる方がまだマシだ」

「そんなにぃっ?!」

一気にこの世界の希望が立たれた気がする。


「あっ着いたな。そろそろ目的の場所だ」



———ルーネル川上流


上流は川の周りの石がゴツゴツしていて、川の流れも早い。戦闘としてあまり条件は良くない。

それも俺とレインのスキルは切る系のスキルだから、石が沢山転がってるところはあまり都合が良くない。


「気をつけろ。魔草は周囲の魔法元素を吸収して大きくなる。ここら辺は魔法元素濃度が低い。スキルの連続使用は出来ないと思った方がいい。」


「あぁ気をつける」


『座標認識』を使用し魔力を持った物を探すと3つの小さなヒットがあった。


「レイン右に3!」


イリイリイリイリイリィ!!!


うっ……気持ち悪!!!

表面に口があり、変な鳴き声で鳴く赤黒い色の植物が3本地面から生えていて、周囲にはそいつと同じ気配はそいつらしかなかった。


「『切断者』!」


ザキュッ

ニィギヤァァァァァァァァァァ!!!


「うわっまじかよ」


切断面からは黒っぽい液体が吹き出している。

んでもってクソうるさい。


………………。


息の根が止まり、辺りは静まった。

奴らが死んだ世界は不気味な程に静かで、川の流れる音だけが響いていた。



「おかしい」

「何がだ?」


レインは何かを思っているようだ。

俺も何か変な予感がする。


「あいつら3匹がここら一体の魔法元素濃度を下げるまでいくはずない」


そりゃそうだ、あんな雑魚3匹じゃここら辺のm


《めっちゃ強いボスがいるんじゃない?》

(おいバカ!それはフラg?!)


地面が揺らいだ。大きな地震かと思うくらいに。



イ゛リ゛イ゛リ゛イ゛リ゛イ゛リ゛イ゛リ゛ィ!!!


「で……でっか?!!!」

ありがとうございました。

もしよろしければ★やブックマークで評価していただけると、半端じゃなく喜びます。また次の話もよろしくお願いします。



ディルガスキル


○常用スキル

ㅇ『管轄者』の下

・『物理耐性』・『環境効果無効』

・『身体能力強化』・『炎属性耐性』

・『思考加速』・『意識拡張』

・『生存能力強化』・『座標認識』

・『毒耐性』・『暗視』・『光属性耐性』


○スキル

・『魂保存』・『時間の管理者』

・『切断者』・『虐殺者』

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