第71話 亜人の事情
「──どうしたい、嬢ちゃん達。二人共、キョロキョロして……」
目を覚ましたアスカ達と合流し、ギルドへ向かう道中。スミスは、やたら周りを気にするアスカとビビに問いかけた。
「へぇ……亜人と言っても、色々な種族がいますのね……中には私達と殆ど変わらない方もいらっしゃるみたいですし……」
「……ん。同じ」
どうやら、二人には亜人が珍しかった様だ。
「ははは……そうか。二人共、亜人を見るのは初めてだったな。まぁ、儂も親父以外は殆ど知らねえが。どうだ、亜人の国は? 人間の町と殆ど変わらねえだろう?」
スミスが言うには、亜人と言ってもその暮らしは、殆ど人間と変わらないらしい。まぁ当の本人も、父親から聞いただけで、来るの初めてらしいのだが。スミスによると、一部の隠れ里で暮らしている種族以外は、このように人間と変わらない生活をしているそうだ。その為、亜人の国にもオルキア同様、数多くの集落や村、そして、いくつかの大きな町がある。この国境の町ボウダは、その中でもかなり大きな町に分類されるらしい。
「ふむ。我も人の暮らす町に下りたのは久方振りなのじゃが……暫く見んうちに、随分栄えた様じゃのう」
そう感心してるのは、人型の姿で俺達に同行するヒスイだ。アスカやビビとはまた違う、大人の色気を纏ったその美貌は行き交う人々の視線を集めている。どうやら、美人の基準は亜人も人間も然程変わりは無いらしい。完全に種族固有の姿をした者達は除いて……だとは思われるが。
「あまりキョロキョロするな、三人共。只でさえお前等は目立ちやすいんだ。余計なのが寄って来るから、もう少し堂々としてろ」
そう話しかけた矢先、前方から来る三人組が声をかけて来た。大柄な虎の亜人。そして、両脇にいるのは、おそらく鼠? いや、イタチだろうか。どちらにしろ、小狡そうな顔をした小者……いかにも下っ端と言った感じの奴だ。その風貌は、わかりやす過ぎるくらい、明らかなチンピラ。俺は内心、頭を抱えた。
「おいおい、人間が亜人の国でデカい面してるじゃねえか……しかも、いい女を三人も連れてよお。ガキとジジイには勿体ねえな。姉ちゃん達、俺等がこの町を案内してやるよ。一緒に楽しもうじゃねえか」
──ほらな。やっぱり来た……テンプレだ。
読んで頂いてありがとうございました。
応援してもいいよ!って思って頂けたら、評価・ブックマーク等を頂けると嬉しいです。※最新話の最下部から送信できます!
頑張って更新しますので応援よろしくお願い致します。
↓なろう勝手にランキング投票にご協力をお願いします!※クリックするだけです!





