第70話 混血の後継者
──『混血の後継者』。
セシリアとか言う、混血の女神と同じ瞳。そして、『神殺しの力』を持つ者の証だとも言う。
一体、何の事だ……。
「突然、あんな事を言われてもな……」
俺は、ヒスイの言葉を思い出しながら呟いた。特に同意を求めた言葉では無いのだが、スミスが俺の呟きに対して答える。
「まあ、竜の嬢ちゃんも詳しくは知らんと言っていたしな……考えても仕様がねえだろう。それより、これからどうする?」
存在は知っている物の、ヒスイもそれ以上の情報は持ち合わせていなかった。ただ、『混血の後継者』と呼ばれる者は、その身に『神殺しの力』を宿しているという事くらいしか……。
俺は、スミスの言う様に、これ以上考えるのをやめた。わからない物を悩んでいても仕方ない。いずれ、分かる時が来るだろう……宿命とやらが本当にあるのなら、だけど。それより、今はスミスの言う通り今後の事だ。
「そうだな……。ゆっくり町の散策でもしてたい所だが……まずは、この国のギルドに顔を出さないとな。とりあえず冒険者ランクを上げておかないと。それに、魔法剣を制作する準備にも取り掛かりたい。この国の情報や人間の国との関係も知りたいし……とにかく、やる事は山積みだ」
いくらここは亜人の国とは言え、人間も出入りしている町なのである以上、用心に越した事はないだろう。いくら高難度の依頼をこなして来ているとは言え、必ず昇格出来ると言う保証は無い。早目にSランク冒険者と言う称号は手に入れておいた方が良さそうだ。
魔法剣はスミスに任せるとしても、まだまだ俺は知らない事が多い。特に、ここは亜人の国。スミス達もオルキア程、その情勢に明るい訳では無さそうだ。情報収集は必要だろう。
「暫くはこの町に滞在する事になりそうだな。魔法剣の事は任せておけ。あれだけ立派な材料を手に入れたんだ。儂が責任を持って、最高の剣を仕上げてやる」
「ああ、そのつもりだ。魔法剣については任せる。必要な事があったら言ってくれ。とりあえず、ギルドに顔を出そうと思っているんだが……まずは、アスカ達が目を覚ますのを待つ事になりそうだな」
今も疲れて眠っているであろう、アスカ達。ここ一週間は瞳を制御する為に、殆ど休まず鍛錬をしていたのだから無理もない。まあ、あの三人がいない方が平和だから助かるのだが……。
「そうだな。竜の姉ちゃんも嬢ちゃん達も、明け方近くまで頑張っていたみたいだし……今はゆっくり休ませてやろう。夕方には目を覚ますだろ。儂等も一旦、宿に戻るとしよう──」
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