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第59話 勝負の結末

 ──そう語りかけてくる、古代(エンシェント)(・ドラゴン)



 正直、俺は悩んだ。たった今、自分の甘さが原因で、アスカ達を危険に晒したばかり。さすがに、慎重に成らざるを得ない。しかし、だからこそ今後の事を考えると、古代竜の牙と鱗は手に入れておきたい。そんな考えを巡らせていると、古代竜は意外な話を提案して来た。


《ふむ……ただ、突っ掛かって来るだけのバカでも無いようじゃな。だが、我も正直、お主とは戦いとうない……其奴等が()()()な以上、下手に傷付けでもしたら、いつまた、お主の能力が目覚めるかわからぬからな……》


 そう言って、スッと俺から視線を反らす古代竜。俺は、その視線の先に目を向けた。フラフラになりながらも、戦う意識を隠そうともしない、ビビとスミス。更には、立っているのさえやっとのアスカまで、その目に闘志を漲らせている。


 誰一人、諦めていない……。


 いや、むしろ灼熱竜(ヒート・ドラゴン)にいいようにやられた事によって、後ろめたさを感じているのかも知れない。皆、少しでも俺の役にたちたいと……そんな気持ちが伝わって来る様だ。


「こりゃ、確かに俺が諦める訳にはいかねえな……」


 片膝立ちの状態から何とか体を起こし、俺は呟いた。しかし、古代竜の言葉からすると、どうやら奴は戦う気がなさそうだ。


 限界突破能力(オーバー・スキル)


 どうやら古代竜は、アスカ達がまた窮地に立たされる事により、俺がその能力(ちから)に目覚めるかも知れないと考えているらしい。間違いなく、俺よりもこの能力について、その仕組みの何かを知っている。正直、俺はこの能力がどうやって発動したのかさえ、わかっていないと言うのに、だ。


 そんな俺の考えを見透かした様に、古代竜は話を続けた。


《まだ、完全には使いこなせてはおらん様じゃのぉ……その能力(ちから)を。だが、さっきも言うた様に、我はお主と戦う気は無い。いや……正直に言うと、またあの能力(ちから)を発動されては勝てる気がせぬのじゃ。我も、まだ死ぬつもりは無いからのぉ……》


 そう言って、僅かに笑った様にも見えた古代竜。すると奴は、更にとんでもない事を語り始めた。


《この勝負、我の負けじゃ。確か、我の牙と鱗を所望しておったの……ちょうど先日、生え変わったばかりの牙がある。鱗と共に持って行くが良い。そして、認めよう……お主が、我の夫になる事を。古代竜との勝負に勝つと言う事は、そう言う事じゃ》


 話し終えると同時、古代竜の体を黄金の光が包み始めた。


「な、何だ……!?」


 思わず、目を細める。暫くして、その眩いばかりの光が徐々に収まり始めると、その中心に一つの人影が見て取れた。既に、古代竜の巨体は見当たらない。


「ふぅ……この姿も久しぶりじゃの」


 人影が呟く。



 ──突然、俺の目に飛び込んだその人影は、人間らしき姿をした古代竜の影だった。



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