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第44話 スミス親子

※今の所、ほぼ毎日更新させて頂いている本作ですが、私事で申し訳ありませんが毎週水曜日は更新が出来なくなりそうです。楽しみに読んで頂いている読者様には本当に申し訳ございません。詳しくは、マイページより活動報告にてご報告させて頂いております。宜しければ、ご確認頂けましたら幸いです。

「──そう。儂も固有(ユニーク)持ち……混血者なんだ」



 真剣な表情でそう告白し、スミスは更に続けた。


「儂は、人間の母と亜人(ドワーフ)の父との間に生まれたんだよ」


 ドワーフ!


 スミスは、ドワーフの血を引いていたのか。鍛冶職人にはピッタリのイメージだ。そんなスミスが、自らの生い立ちについて語り始めた。


「親父は優秀な鍛冶職人だった。儂の技術は、親父から叩き込まれた物なんだよ」


 親父も鍛冶職人だったのか……。スミスの風貌と言い、妙に説得力がある。


「亜人は人間程、混血者に対する差別は酷く無いからな。優しい男だった親父は、自然と、混血だった母とも愛し会う様になった。そして、俺が生まれたんだ。だが、この世界は、そんな親父達には厳し過ぎた……」


 少し悔しそうな表情を浮かべ、スミスは拳を握り締めた。相当、辛い思い出がある様だ。


「幾ら人間程は酷く無いとは言え、亜人の国でも差別はある。相手が人間なら、尚更だ。母にとって亜人の国は、暮らしやすい国では無かった」


 なるほど。亜人の国は、混血者に対して人間の国よりは差別が少ないのか……。だが、人間に対する差別はあるみたいだ。混血への差別も、ゼロと言う訳では無いだろう。確かに、人間の女が暮らすには、少し辛い環境なのかも知れない。


「そこで、親父は母の為……そして、生まれたばかりの儂の為に、人間の国で暮らす決意をしたんだ。母との関係や、俺が混血である事を隠してな……」


 家族と一緒に暮らせない。愛する妻と子供に父親として接する事が出来ないと言うのは、相当辛い事だったろう。どれ程の決意でスミスの親父がその決断をしたのか、容易に想像が付く。それもこれも、全ては愛する妻と子供の為。どうやら、立派な男だったみたいだな……スミスの親父は。だが、その息子の顔は暗く沈んでいた。そして、口惜しそうに続きを語る。


「だが、そんな生活も長くは続かなかった。親父と母の関係は、すぐにバレた。そして、勿論、俺が二人の間に出来た子供……混血である事もな」


 一層、表情を曇らせるスミス。その顔には、怒りすら滲み出している。


「母は知らなかったんだ。親父が、亜人であるが故に町の奴等から酷い差別(扱い)を受けていた事を。そして、それを知った母は全てを話した。町の人間達に、理解を求めて。親父は亜人だが、自分の愛する大切な人なんだと。他の人間と、同じ様に接して欲しいんだと……」


「それで……どうなったの?」


 珍しく、アスカが口を挟んだ。もしかすると、他人事だと思えなかったのかも知れない。


「最初は厳しかった。だが、それでも少しずつだが理解を示す人間も現れ始めてたんだ。しかし、そんな風潮に異を唱える奴等が現れた……」


「まさか……」


 思わず、声が漏れた。嫌な予感がする。そして、その予感は的中した。


「……そう。教会だ」


 やはりか。この世界の教会と言うのは、本当に禄な事をしない。アスカ達への弾圧と言い、スミスの両親の話と言い……。


「教会は、亜人や混血者の平等な権利を訴える母が邪魔だったんだろう。教会(奴等)は、徹底的に俺達親子を弾圧した。もう誰も、俺達には関わりたく無くなるくらいにな……」


「酷い……」


 口元を抑え、ビビが呟く。しかし、スミスの告白は終わらない。


「町で暮らせなくなった俺達は、人目を避けて暮らす様になった。。亜人だった親父は、名もなき村に行けば迷惑をかけると考えたのかも知れない。とにかく、その日から俺達は山奥でひっそりと暮らした。親父に、鍛冶職人の技術を叩き込まれたのもこの頃だ」


「え? 鍛冶職人の技術は固有能力(ユニークススキル)では無いんですか? 魔法剣なんて物を造れるくらいなのに……」


 他のどの職人も、真似出来ない程の超技術。てっきり、生まれ持った能力(スキル)だとばかり思っていたのだが…。


「何バカな事を言ってるんだ。そんな都合の良い能力(スキル)がある訳ないだろ。それに、魔法剣を打てる様になったのも、つい最近の話だ」


「最近? つまり、レベルが上がったから打てる様になったと……そう言う事ですか?」


 思わず、尋ねた。何か、俺が考えていた状況と少し違う。すると、スミスは驚く様な答えを口にした。



「──あ? ああ、その通りだ。この歳になって、ようやく固有能力(ユニークスキル)のレベルが上がったんだよ……レベル『四』にな」


読んで頂いてありがとうございました。

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